2019/08/30

SRIXONツアー情報契約プロSRIXON×松山英樹レポート

ツアー最終戦で意地のトップ10フィニッシュ

 8月25日に閉幕した米男子ツアーのプレーオフシリーズ最終戦「ツアーチャンピオンシップ」。松山 英樹はランキング9位タイでフィニッシュし、米ツアー参戦6年目のシーズンを終えた。
 今年からプレーオフのフォーマットが変わり、最終戦の勝者がそのまま年間総合王者に。最終戦自体も、前週までの獲得ポイントに応じて出場者にアドバンテージが与えられる方式に変更。ランキング1位の選手が10アンダーからスタートできるのに対し、同ランク15位の松山は3アンダーからのティオフと、7打というハンディキャップを背負っての参戦となった。
 そんな松山だったが、初日に6バーディ・2ボギーの「66」をマーク。通算7アンダーの7位につけ、首位との差を3ストロークにまで縮めた。大逆転優勝への期待が膨らんだが、残念ながら2日目は「75」と失速。15位タイに後退した。それでも、サスペンデッドのため2日がかりとなった第3ラウンドを再び「66」で回ると、最終ラウンドではスコアメイクに苦しみながらも、シーズンの締め括りとなる最終18 番ホールでバーディを奪い、トップ10に入る意地を見せた。

 18~19シーズンの松山のベストフィニッシュは3位(2度)。2017年8月以来の米ツアー優勝には手が届かなったものの、24試合に出場してトップ10に7度入り、予選落ちはわずか2試合と抜群の安定感を発揮した。世界最高峰の米ツアーの中でも出場権が与えられるのは上位30人だけで、たとえ今季のメジャーを制しても出場できるわけではないツアー最終戦に、6年連続で駒を進めたのも見事のひと言に尽きる。その最終戦への切符にしても、前週の「BMW選手権」で単独3位に食い込んで手に入れたもので、土壇場で実力を発揮できる精神力の強さもさすがだ。

「(昨シーズンとくらべ)全然違う。今年の方が良かったと思う」
「(終盤の2試合で)“気づき”があった。長いあいだ探していたものが見つかった」
「ドライバーとパッティングがもう少しよくなれば、上で戦えるかなと思う」
今シーズンを振り返り、松山はそんな前向きな言葉を並べた。
松山の言う“上で戦える”とは、米ツアー、さらにはメジャーでの優勝争いにほかならない。わずか2週間の小休止を経て9月半ばに開幕する来シーズンこそ、笑顔で優勝カップを掲げるシーンを見せてほしいものだ。