2019/08/30

D-Cafeレポート

『リラックス・トーク』黄金世代の仲間のように、私も早く優勝したい ~臼井 麗香~

 みなさん、初めまして。ルーキーの臼井麗香です。これからどうぞよろしくお願いいたします。私は今シーズン、初めてツアーへ参戦しているのですが、7月下旬の「センチュリー21レディス」では、最後まで優勝争いをすることができました。今日はまずその話からしたいと思います。

 あの試合、最終日は3位タイからのスタートだったのですが、上位が大混戦だったのでトップとの差は意識していませんでした。ただ、バーディパットは絶対にショートさせないで、強く打つことだけは決めていました。それは常に心掛けていることなのですが、私は1つバーディが来たらどんどん流れに乗るタイプなので、あの日も周りの状況を見ずに行けるところまで行くのをめざしました。後半にたくさんバーディが獲れましたが、あれは私に“流れ”が来ていたんだと思います。

 (首位タイで迎えた)最終18番のグリーン奥からのアプローチもチップインバーディを狙いました。ピンに向かって上っていたので、手前につければパーで上がるのは簡単でした。でも、それだと優勝はないと思いました。というのは、萌寧(注:優勝した稲見プロ)とは昔から一緒にプレーしてきたのでよく知っていて、このスコアじゃ彼女に勝てないと思ったから。「このまま終わったら後悔する」とも思ったので、「外れたら何位でも同じ。絶対にショートさせない」と強く打ちました。結果はご存じかもしれませんが、ピンをオーバーして返しのパーパットも外してボギーでした。もちろん悔しかったけれど、自分で決めたことを最後までやった末の結果だったので、「次のチャンスを待とう」と切り替えることができました。正直に言うと、アプローチが外れた時にはもう「また来週!」と思ったんですけどね(笑)。

 今シーズンは、私自身の初戦で6位タイに入れたのはよかったのですが、その後は予選落ちが続きました。予選落ちした試合のうち、最初の2試合は、ショットはいいのにもったいないミスをしてしまったのが原因でしたが、あとの3試合は身体がついていきませんでした(苦笑)。というのも、すべての試合が主催者推薦選手選考会を通過しての出場だったからです。例えば月曜日に開催されるこの選考会に出るには、週末までプレーした後、どんなに遠くても翌週の月曜日の朝には次の試合会場にいないといけないのです。なので体力的に一杯いっぱいで(苦笑)。疲れがたまってしまってゴルフにならない感じでした。でも、今年1回目のリランキング(※)の結果、毎週試合に出られることになってからはリズムもつかめるようになってきました。だから、春先とくらべると、今は気持ちも体調もかなりいい状態でプレーできています。

 私のことをご存じない方もいると思うので自己紹介をすると、子どもの頃はタカラジェンヌをめざしていたんです(笑)。3歳から元タカラジェンヌの先生が開いているスタジオに通って、バレエやジャズダンスを習い始めて、すごく楽しかったのですが、9歳の時、ゴルフが大好きな祖父が「ゴルフボールを毎日100球ずつ打つなら、ハムスターを買ってあげる」と。それを聞いて、「やる!」とゴルフを始めたんです。今思えば、祖父は最初から私をプロにしたかったんですよね(笑)。練習を始めてみたら、本当にキツくて、毎日やめたいと思っていました。でも、なかなかそれを言い出せなくて(苦笑)。それである時、「ここまでキツい思いをしたのだから、プロにならなきゃダメだ」と思ったんです。
 それでプロになる決心をしたのですが、1回目のプロテストは人生でいちばん緊張しました。それでも、3日目の途中までは合格圏内にいたのですが、その後、スコアを崩してしまって……。あの時は、「神様が“まだプロになれる技量がない”と思ったのかな」と考えました。そして去年、2回目の受験をしたのですが、その時は全然緊張はせず、「行けるところまで行っちゃえ」という感じで、無事合格することができました。

 ツアーに出ていると、ファンだという方から、「飛ばなさそう」とか「小技で凌ぐ人なのかと思った」とよく言われるんです(笑)。でも、実はピンをどんどん攻めていくゴルフで小技は苦手だし、ドライバーの飛距離も、試合によっては10位とかけっこう上位に入っているんですよ。私としては、見てくださる人に“身体は華奢だけどゴルフはダイナミック”というギャップを楽しんでもらえればと思っています。
 それと、「自分らしく」というのも目標にしています。私はウェアが派手だし、リボンもつけているせいか、ギャラリーのみなさんの中から、「あの子、派手だね」とか「化粧がすごい」という声が聞こえてくるんです(苦笑)。でも、みんなと同じだと面白くないし、私のようなキャラが一人ぐらいいたほうが盛り上がるんじゃないかと思っています。

 私の同級生の“黄金世代”はとにかくスゴい子ばかりで、日向子ちゃん(渋野プロ)にしては「天才⁉」と思ったし、彼女のメジャー優勝は素直にうれしかった。みんな本当に普通じゃなくて“バケモノ”だと思います(笑)。でも、私自身刺激を受けているし、引っ張られているので本当にありがたいし、この学年に生まれたことが逆に幸せだなと思えます。
 つい最近まで、自分はまだまだと思っていたけれど、優勝争いができたことで、「勝ちたい」という気持ちが出てきました。私のゴルフはまだ粗削りですが、自分のめざすゴルフが少しずつできるようになってきたので、ゴルフだけでなく、食事やトレーニング、身体のケアなども少しずつレベルアップしていって、早く私も優勝したい。そして、“バケモノ”と呼ばれたいと思っています(笑)。

(※)シーズン途中に、シード選手以外のTP登録者を、賞金ランキング順に並び替え(リランキングリスト)、それ以降の対象競技からリストに基づき出場資格を付与する制度。

臼井 麗香(うすい・れいか)
1998年栃木県生まれ。9歳でゴルフを始め、2018年2度目の挑戦でプロテスト合格。2019年ルーキーとしてツアーに本格参戦し、「センチュリー21レディス」(7月第4週)でツアー自己最高の4位タイに入賞。身長158センチ、血液型O。