2019/12/16

D-Cafeレポート

〈大活躍の1年を5つの質問で振り返り〉国内女子ツアー・2019シーズンレビュー

◆ダンロップ契約プロへの5つのクエスチョン◆
Q1:今シーズンを自己採点すると100点満点で何点?
Q2:今シーズンのベストラウンド(またはベストの試合)は?
Q3:今シーズン自分が成長、レベルアップしたと感じる部分は?
Q4:今シーズン、もっとも活躍してくれたクラブは?
Q5:今後の課題と来シーズンの目標・抱負は?

【2019シーズン・ダイジェスト】
初めてツアーにフル参戦した今シーズン。6月の「リゾートトラスト レディス」で初のトップ10入り(7位タイ)を果たすと、8月の「CAT Ladies」でツアー初優勝。このほか2位タイにも一度入賞しました。(賞金ランキング:33位)

A1:50点
今年優勝できるとは思っていなかったので、優勝できたのはよかったのですが、(黄金世代の)同級生たちはもっと活躍しているし、優勝した選手の中ではいちばん稼いでいないんです(苦笑)。だから、もうちょっと頑張りたいなと思う気持ちもあるので50点です。

A2: 「ゴルフ5レディス」第1ラウンド
あの試合は、開幕前に「このコースはビッグスコアが出る」という話を聞いていたのですが、それまでの私のベストスコアは6アンダーだったんです。だから、「どうやったら8アンダーとか9アンダーとか出るのかな?」と話していたら、いきなり9アンダーが出たんです(笑)。あの日は、ビッグスコアを出そうと思って、マネジメントとか、ショットの打ち分けとか、いろいろ考えながらプレーしていて、その結果出せたベストスコアだったのでうれしかったですね。

A3 :攻めつつ堅実なプレーができるようになった
去年は3パットをしたくない気持ちが強くて、守りのゴルフに入り過ぎてしまって、バーディが少なかったんです。それが今年は、バーディ数が増えたし、攻めつつも堅実なゴルフができるようになったところは、少し成長したかなと思います。

A4:『スリクソン Z785ドライバー』
今年8月に使い始めたのですが、明らかにスコアがよくなったので、すぐに優勝することができました。もう少し精度を上げる必要はあるのですが、多少曲がったとしても、飛ぶ方が、次に持つクラブが短くなります。その意味では、ゴルフが易しくなるので、飛んでくれるのは助かっています。

A5:来年の目標はツアー2勝目とトップ10の回数を増やすこと
課題はティショットの精度を上げて、トータルドライビング(※ドライビングディスタンス順位とフェアウェイキープ率順位を合算した値)の順位を上げることですね。景色に惑わされて振り切れないことも多かったので、そこは改善しないといけないと思います。それと、優勝争いをしている時でも自信をもってピンを狙えるよう、100ヤード以内の精度も上げないと。パットももっと磨かないといけないし、もう課題ばかりです(苦笑)。来年の目標ですが、まず2勝目をすることと、トップ10の回数を増やすこと。今年、さくちん(小祝プロ)が13回入ったので、私もそれぐらい入りたい。そうすれば、自然と賞金ランキングも上がると思うので、安定感のあるゴルフをめざします。

【2019シーズン・ダイジェスト】
開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」で2位タイに入る好スタートを切ると、4月上旬からは4試合連続でトップ10フィニッシュ(うち3試合がトップ5)を記録。計7度のトップ10入りを果たしました。(賞金ランキング:27位)

A1:60点
最終戦に出場することができたし、1年間無事にプレーできたのはよかったです。ただ、あまり調子がよくない時期が長かったので、その分がマイナス40点ですね。

A2:「ダイキンオーキッドレディス」最終ラウンド
あの日は、けっこう風と雨が強くて厳しいコンディションだったのですが、その中で「68」(※4バーディ・ノーボギー。当日のベストスコア)といいスコアで上がれたので、達成感や満足感がありました。地元でいいプレーができたのもうれしかったです。

A3 :去年より多く試合に出られたこと
去年はけっこうお休みしてしまったのですが、それにくらべると今年は多く試合に出ることができたのはよかったと思います。去年は疲れが残ることが多かったのですが、今年は途中からトレーナーさんにケアをお願いしたことでだいぶ疲労感が減ったし、特に後半戦は疲れを感じずにプレーすることができました。

A4: 『ゼクシオ イレブンドライバー』
10月上旬から使い始めたのですが、すごく気に入っています。前のクラブにくらべて初速が上がったので、その分、飛距離も出るようになりました。方向安定性もかなりよくて、最終戦の前週の「大王製紙エリエールレディス」の2日目は特にティショットの調子がメッチャよくて、14ホール中、13ホールでフェアウェイをキープできました。実は、前日はティショットが振り切れていない感じがあったので、2日目はとにかく振り切るようにしたのですが、それがいい結果につながりました。

A5:来年は体力アップとツアー2勝目をめざす
今年の前半戦はすごく調子がよくて、けっこう上位に入れたのですが、夏頃からショットが悪い状態がずっと続いて、結局最後まで自分の感覚を取り戻せませんでした。そこが反省点ですね。その原因のひとつは、体力が落ちて、スイングスピードも落ちたことかもしれないので、来シーズンは体力をつけて、1年間しっかり戦えるようにしたいですね。そして、今年は優勝できなかったので、来年はツアー2勝目ができるよう頑張りたいです。

【2019シーズン・ダイジェスト】
2019年のベストフィニッシュは「日本女子オープン」での2位タイ。また、3位に2度、4位に3度入賞したほか、出場32試合で予選落ちがわずか1回と、1年を通して安定感のあるプレーを見せました。(賞金ランキング:12位)

A1:60点
予選落ちが一度しかなかったのはよかったのですが、目標にしていた優勝ができなかったのがマイナスです(苦笑)。それに、どうしても決めたい時には怖がらずに強気に打つという、パッティングの課題も克服できなかったので、そこもマイナスですね。

A2:「日本女子オープン」
4日間を通していいプレーができたし、結果(2位タイ)もよかったので。あの試合はグリーンがやわらかくて、スコアの伸ばし合いというか、ピンを狙っていかないといけないホールが多かったのですが、そこでピンを狙ってアグレッシブに攻められたのはよかったと思います。

A3:安定感が向上したこと
一年を通して安定していたと思います。ショットはいい状態を長くキープできて、すごく悪いという時期もありませんでした。それはずっと私がめざしてきたところなので、それができたのはよかったです。去年にくらべてパーオン率が上がって(※2018年の「71.7995」《11位》から、2019年は「75.7767」《3位》に上昇)、バーディをたくさん獲れたことで、予選を多く通過できたのだと思います。

A4:『スリクソン Z-STAR』
すみません、私はクラブではなくてボールで(笑)。『スリクソン Z-STAR』は、まず打感がやわらかいし、スピンもしっかりかかります。それがパーオン率の高さにつながったと思うし、グリーン周りでも安定してスピンが入ります。とにかく“飛んで、止まる”というのを実感できるボールです。

A5:来年は強気のパットで複数回優勝を狙う
課題はやっぱりパッティングですね。ショットは悪くないので、チャンスにつけた時には距離を合わせるのではなく、強い気持ちでラインも薄めに読んで強く打つ。この課題を克服できれば、1年で複数回優勝という目標もクリアできると思います。

【2019シーズン・ダイジェスト】
序盤戦の6試合中4試合でトップ10入りと好発進を見せると、7戦目の「パナソニックオープンレディース」でプレーオフの末に今季初優勝。さらに3週間後の「中京テレビ・ブリヂストンレディス」でシーズン2勝目。イーグル数は昨シーズンの2個から9個に大きく伸ばしました。(賞金ランキング:10位)

A1:75点
2勝できたのはよかったのですが、一方でもっとやれたかなという気もします。それに、自分の目標だった「楽しく、1年間笑顔でプレーする」というのも半分ぐらいしか達成できなかったかなと思います。やっぱり調子がいい時だけじゃなく、悪い時もできたらよかったなという反省もあります。

A2:「中京テレビ・ブリヂストンレディス」第2ラウンド
優勝できたこともありますが、初めて10アンダー(※1イーグル・8バーディ・ノーボギーの「62」)というスコアで回れたからです。あの日は、自分で言うのもなんですが神懸っていたというか、本当に今までにない感覚でした。構えたら全部うまくいきそうな気がしたし、すごく気持ちがよかったです。

A3 :結果が出ない時でも、自分にできることを見つけて楽しめたこと
去年とくらべると、試合に臨む姿勢は変わったかもしれないですね。去年はガツガツしている感じだったのが、なかなか結果が出ない時でも、自分にできることを見つけて、それを楽しむということが少しずつできてきたのではないかと。そこは成長できた部分だと思うし、最終的にいいプレーにつながっていると思います。

A4:『クリーブランド RTX 4 ウエッジ』50°、54°、58°
この3本はすごく活躍してくれました(笑)。というのも、チップインが何度もあったし、バーディだけじゃなくイーグルもありました。それも3本それぞれでチップインしているんです。このウエッジはスピン量のバラつきが少なくて、常に一定なのでボールをコントロールしやすいし、アプローチのイメージが出しやすい。すごく私に合っているなと思います。

A5:来年も今年と同じ「楽しく、笑顔でプレーする」ことが目標
今シーズンは前半戦で2勝できましたが、中盤以降は苦しい時期もあって、好不調の波が激しいゴルフになってしまいました。それでも「楽しく、1年間笑顔でプレーする」という目標の半分を達成できたのは自分にとってよかったかなと思います。来年はさらにレベルを上げて、半分よりもう少し増やせるようにしたいと思います。

【2019シーズン・ダイジェスト】
開幕から7月初旬までに計6度のトップ10入りを果たすなど好調をキープすると、7月中旬の「サマンサタバサ・レディース」で待望のツアー初優勝を達成。その後もたびたび優勝争いを演じたほか、年間のトップ10回数は昨年と同じ13度と抜群の安定感を見せました。(賞金ランキング:8位)

A1:65点
初優勝したのはもちろんうれしかったのですが、35点足りないのは、優勝したいと思った試合や、「ここから調子を上げていきたい」と思った時に結果を残せなかったから。初優勝したあと、調子がよくない時期があって、そこからなかなか這い上がれませんでした。それに、優勝をめざしていても、いざ試合が始まるとカットラインばかり気にして、思い切りの悪いゴルフになってしまったのは反省点ですね。

A2:「TOTOジャパンクラシック」
優勝した「サマンサタバサ・レディース」の最終ラウンドもいいプレーができたのですが、意外にも私の中ではあの試合なんです(※70-69-68=207、通算9アンダーで6位タイ)。あの週はショットがそれほどいいわけではなかったのですが、うまくスコアをまとめることができました。それと、アメリカツアーの試合で上位争いができたのは私としてはすごくうれしかったので、それが印象に残っている理由だと思います。

A3:アプローチの引き出しが増えたこと
これが意外とないんですよね(苦笑)。パットは、去年よりデータはよくなったけれど、「そんなによかったかなぁ?」という感じで。あえて挙げるなら、アプローチは少しはよくなったかもしれません。まだまだですが、ちょっとだけ引き出しが増えて、フェースを開いてロブショットを打つとか、いろいろな状況に対応できるようになってきたかなとは思います。

A4:『スリクソン Z785ドライバー』
このドライバーに替えた最初の試合でいきなり優勝できましたから(笑)。まず、このドライバーはヘッドの座りがいいので、スッと構えられます。それに、初速が上がって、前に力強く進んでいく感じで飛ぶので、飛距離が伸びました。左右へのブレも小さくなって、おかげで後半戦はティショットはずっといい感じで打つことができました。

A5:ケアレスミスに注意して、来年は賞金1億円突破を
課題はもっとコースマネジメントを磨くことですね。たとえば、「あっちに打ってはダメ」と分かっているのに打ってしまったり、気をつけようと思っていたことを打つ時には忘れてしまったり(苦笑)。そういう凡ミスがけっこうあって、自分でも「何してるんだろう?」と思うことが毎試合、絶対あるので、そういうところは本当に直さないといけないなと思います。来年の目標はいっぱいあるのですが、やっぱり獲得賞金1億円突破ですかね。まだ超えたことがないので、そこは意識してプレーしたいと思っています。