「＃軌道を制す」ってどういうこと？

打球速度とスピン量は相反関係にあることを知る

ポリ系ユーザーが注目すべき「4つの打球軌道」

ダンロップが日本市場に投入するポリエステル系ストリング（以下：ポリ系）は4タイプあります。ポリ系は「究極のモノフィラメント」で、ナイロン系のように細い繊維の組み合わせによる性能コントロールではなく、ポリエステル素材の複合的配合と断面形状の組み合わせが、打球性能に結びつくように作られた単一構造ストリングです。

ダンロップは、それぞれのポリ系が持つ個性を、「打球軌道」で表現することにより、プレーヤーにとってどれがベストマッチか？ をわかりやすく示しました。

基本的に、ポリ系を使うプレーヤーは強いインパクトを実現できるプレーヤーのためのものです。十分にパワフルなインパクトができないプレーヤーには、ポリ系よりもナイロン系を選んでください。「使うプレーヤーを選ぶ」のがポリ系なのです。

そのうえで、素材的なコントロールによって「ポリ系でも柔らかいタイプ」を、ボールを掴む感覚・喰いつく感覚に結びつけました。苛烈なスイングスピードでなくても伸縮が起こりやすく、ボールとの接触時間が長いため、打球軌道は「高い弾道」を描いて飛びます。それが【エクスプロッシブ・バイト】と【エクスプロッシブ・ツアー】です。

次に、プロが見せるような超高速で苛烈なインパクトをできるプレーヤーは、そのパワーをダイレクトに攻撃力として利用するため、「低い弾道」で直線的に相手ベースラインへ到達する打球軌道を選ぶことが多いです。打球感はカチッと硬めですが、超高速インパクトにより、瞬間的に強烈な弾き出しを実現します。伸ばすには強い力が必要だけど、縮む力も強いバネをイメージしてください。それが【エクスプロッシブ・スピン】と【エクスプロッシブ・スピード】です。

こうした素材的２タイプ化に加えて、それぞれにツルッと丸型断面のものと、ボールに引っ掛かりが強い「凸型・多角型断面」のモデルが用意されます。

丸形断面タイプの高速系は２モデル。【エクスプロッシブ・ツアー】は喰いつき感とスナップバックが起こりやすいため、打ち出し角度はやや高めにナチュラル。対して【エクスプロッシブ・スピード】は、フラット系スイングによる低弾道の打ち出しで、相手コートへの到達時間短縮に特化したプレースタイルに向いています。

スピン効果を活かすスタイルには、喰いつき感が強く、スピン量の多さで注目を集める【エクスプロッシブ・バイト】。高い軌道を描いて飛ぶため、バウンドも高く跳ね上がることで相手にプレッシャーを与えます。また【エクスプロッシブ・スピン】は、低弾道で飛びながらも、ベースライン手前でググッと落ち、跳ね上がるよりも高速で弾けるようなバウンドで、相手に威圧感を与えます。

自分にマッチする軌道を「手中に！」……それが「制す」

ここでしっかり理解していただきたいのが、それぞれの個性的な軌道を持つ【エクスプロッシブ】シリーズですが、「これを使えば、こんな打球が飛び出す！」ということではないということです。誰がどう見てもフラット系スイングなのに、【エクスプロッシブ・バイト】を張って「スピンがかからないじゃないか！」という勘違いはいけません。できないものをできるようにしてくれる「魔法のストリング」などないのです。

あくまでスイングするあなたが主役です。主役のあなたの個性を強く引き出し、それを引き立たせるための脇役が【エクスプロッシブ】シリーズなのです。

【エクスプロッシブ】シリーズは、あなたの打球軌道にマッチしたものを選ぶことができるように組み上げられたシステムラインナップ。自分の個性を的確に把握し、それを確実にするために【エクスプロッシブ】は存在します。

逆に、そんなにズレていなければ、【エクスプロッシブ】シリーズの打球軌道バリエーションから、あなたが期待するものを選び、自分のスイングを改造して、期待する打球軌道を手に入れるということもできるでしょう。

これこそがプレーヤーとストリングとの『最適化』です。それは「足し算」。自分の個性を生かしてくれるストリングと出会うことができたとき、あなたは『軌道を制する』ことができるでしょう。