2018/05/30

D-Cafeレポート

<D-cafe> D-cafe リラックス・トーク 合言葉は、“今年こそ、ツアー初優勝!!” ~大堀裕次郎、稲森佑貴&星野陸也~

D-cafe:まずはゴルフ以外の話から。大堀プロは26歳、稲森プロ23歳、そして星野プロが21歳。みなさん同世代ですが、共通の趣味などあるのでしょうか?

大堀:趣味ですか? なさそう(笑)。あ、でもリッキー(星野プロ)とは、卓球をやろう、やろうと言ってますね。まだやってないですけど。

稲森:卓球? マジですか?

星野:僕、中学で卓球部に入ってたんですよ。

一同:えーっ!

星野:そうなんです。ゴルフをやりながら卓球もやってたんです。小学生の時はサッカーでしたけど。

稲森:じゃあ、今でも卓球はできるの?

星野:はい。普通にできます。

大堀:ある試合のコースのクラブハウスに卓球台があったので、そこでやろうと言ってたんです。でも去年行ったら、その卓球台がなくなってて(笑)。

星野:そうそう(笑)。マイラケットまで持っていったのに。

稲森:マイラケット!? ガチやな(笑)

D-cafe:稲森プロは趣味はないんですか?

稲森:僕は全然ないです。ゴルフ一本ですね。

大堀:稲森は趣味なさそうやなぁ(笑)。あ、でも、今は彼女が趣味? 去年、ゴルフ雑誌で“彼女います宣言”してたやん。

稲森:いえ、ゴルフと彼女が趣味じゃなくて、ゴルフ“が”彼女です。そこは大事なところですから(笑)。

D-cafe:トーナメントで同じ組でプレーしたことは?

大堀:俺とリッキーはあるよな。

稲森:俺はまだ陸也とは回ったことはないもんね。

星野:そうですね。

大堀:僕は稲森と回ると、すごくいいスコアが出るんです。なんか2回連続であったよな?

稲森:あーっ、ありましたね(笑)。1回は2年前の「セガサミーカップ」の最終日でした。

大堀:あの時、キャディをしてた稲森の親父さんから言われましたもん。(ここで稲森プロの父・兼隆さんの声マネで)「裕次郎と回ったら、佑貴が全然アカンようになるから」って(笑)。

稲森:あの時は、勇太さん(池田プロ)も一緒だったんですけど、2人に全部吸い取られました(笑)。2人ともバーディを量産して、勇太さんが「65」で、大堀さんは「64」を出して。

D-cafe:大堀プロと星野プロの相性はどうなんですか?

大堀:なんか2人ともいいイメージやったよね。2人ともプレーが早いから回りやすいんです。

星野:そうですね。2人ともアンダーパーでした。

大堀:でも、リッキーはこう見えて、プレー中はカーッとなったりしますからね。一人で怒ってますから(笑)。

稲森:そうなの? 意外だね。

大堀:去年のダンロップフェニックスの予選ラウンドで、僕ら2人とX・シャウフェレとで同じ組になったんです。それで初日の3番のパー3で、ここは英樹(松山プロ)が最終日にホールインワンをしたホールですけど、シャウフェレが180ヤードを8番アイアンで打ったんですよ。リッキーはその前のホールでボギーを打ってカッカしてたと思うんですけど、僕が「リッキー、シャウフェレは8番で打ったで」と言ったら、なんかすごく鼻息が荒くて「わかりました。僕も8番で打ちます」と。それで8番で打ったら、かなりショートして。「こいつ、流されやすいな」と思いました(笑)。キャディさんはあきれてたし。

星野:アハハハッ(笑)。

D-cafe:稲森プロは、飛ばし屋とのペアリングではどうなんですか?

稲森:僕はかえって開き直りますね。去年のフェニックスでは3日目にチャン・キム(昨年のドライビングディスタンスでツアー第1位)と同じ組だったのですが、“どうぞ、どんどん飛ばしてください”と放っておきました(笑)。自分のスコアはそんなに悪くなかったです。

D-cafe:男子プロのみなさんに目標を聞くと、優勝はもちろんですが、最終戦の「日本ゴルフシリーズJTカップ」に出たいという方が多いですよね。やはり最終戦というのは特別なのでしょうか?

稲森:そうですね(昨年まで3年連続3回出場)。やはりその年の集大成というのと、コースはやさしくないんですけど、プレーしていて面白いですよね。まあ、なんだかんだ言っても、やっぱり18番パー3ですけど。あのホールはどう攻めたらいいか、どうすればパーで済むのか、その方法がまだ見つからないんですけどね。

大堀:僕は去年が初出場でしたけど、また来たいと思える場所でした。寒いし、アップダウンはキツいし、グリーンも訳がわからなくて3パットばっかりでしたけど(笑)、でも、また出たいですね。

星野:僕はまだ出たことがないのですが、去年はウェイティング(待機選手)の1番目だったので、いちおう練習ラウンドをしたのですが、面白いコースだなと思いました。ただ、出るならギリギリの順位で出るんじゃなくて、優勝するとか、文句なしの資格で出たいです。

D-cafe:選手のみなさんから見て、男子ツアーの魅力はどんなところにあると思いますか?

大堀:それはやっぱり飛距離でしょう。それに、やっぱりインパクトの音が違います。でも、そこ以外はほぼ女子に負けてますからねぇ(笑)。顔とかファッションとか。

稲森:女子はファッション性があるというか、華やかですよね。“モデルじゃね?”と思うような子もいるし(笑)。

星野:ツアーに出る前から人気がある人いますもんね。

大堀:プロテストに通った瞬間に芸能事務所入りとか(笑)。

D-cafe:あの・・・、すみません、男子ツアーの魅力をお願いします(笑)!

星野:そうでした(笑)。やっぱり技じゃないですか? アプローチショットの多彩さとか、インテンショナルに曲げるショットとか。そこは女子にない部分かなと。女子はやらないでしょ?

稲森:やっぱり悪口になってる(笑)。

大堀:負け惜しみになってるやん(笑)。

星野:(笑)。でも、ウエッジのスピン量とか、本当に男子の技はすごいと思いますよ。

稲森:そうだよね。林の中に打ち込んでも、そこからパーを拾えたりとか。

大堀:稲森は林になんか打ち込まへんやないか(笑)。

稲森:いや、たとえ話ですよ(笑)。僕のイメージでは、女子は林に入れたら出すだけですけど、男子は林に入れてもアグレッシブにバーンと攻めていって、ピタッと寄せて、オーッとギャラリーを沸かせるパターンが多いなと思う。

星野:リカバリーですか?

稲森:そうそう、リカバリー。

大堀:それを言いたかったんや(笑)。リカバリーという言葉が出てこなくて、バーンとかオーッとか(笑)。稲森はどんなキャラで売り出そうとしてんの?

稲森:えっ? どんなキャラがいいですか?

大堀:その天然な感じがええやん(笑)。

星野:僕が日本のゴルフ中継を見て思うのは、日本のツアーもPGAツアーのようにスーパーショット集があればいいなと。東海クラシックは、16番パー3(三好カントリー倶楽部)が名物ホールですよね? 僕、去年の2日目に、あのホールの左のガケ下からチップインバーディを獲ったんです。

一同:それはスゴい!

稲森:それ、適当に打ったら入ったの?

星野:いえ。練習ラウンドで落としてしまった時に練習したんです。その時に、ツークッションだと戻るか、奥に行ってしまって、ワンクッションじゃないと無理だと思ったんです。で、ワンクッションで行くにはサンドウエッジしかなくて、思い切り高く上げてスピンをかけないと止まらないな、と。それで、試合でもほぼ同じ位置に行ったので、同じように打った瞬間に「これ、当たったわ」と思ったら入ったんです。

一同:ほう。

大堀:リッキーはふだんから“絶対にそこには行かんやろ”というところから、すごいロブショット練習してるよな。

稲森:俺も今度、あのガケ下からやってみよう。勉強になりました。ありがとうございます(笑)。それが入ってもし優勝できたら、スピーチで陸也にお礼を言うから。

大堀:いや、お前は曲がらないから、落ちへんやん、絶対に(笑)。

D-cafe:照れ臭いかもしれませんが、お互いが思う長所を教えてもらえますか?

稲森:陸也は本当に飛距離が出ますよね。出まくりです。それにドライバーショットはすごくアグレッシブ。

星野:稲森さんは、思い切り振っても曲がらないのがスゴいと思います。

大堀:稲森は、1年のうちに試合でOBは何発ぐらい打つの?

稲森:えっ? ・・・正直に言うと、去年は打ってないですね。

大堀:スゴいな(笑)。とにかく稲森は曲がらんし、リッキーは本当に全部上手いと思います。

星野:でも、大堀さんも曲がらないし、飛びますよね。

稲森:ホメ殺しだ(笑)。

星野:僕、たぶん稲森さんとショット前のルーティンが一緒なんです。ボールがあるつもりで、一度思い切り素振りするんです。それで、なんかおかしいなと思ったら、もう一回振るんですけど。

稲森:そうなんだ。僕は、飛球線後方から打つ方向を見たあと、そのままアドレスに入れないんだよね。なんか気持ち悪くて。だから、一度思い切り振る。でも、それをすると、同伴プレーヤーが、もう打ったと勘違いして、歩き出そうとして前につんのめっているのが横目で見える(笑)。

大堀:ああ、稲森とヒョンソン(金亨成プロ)はそれで有名だよな(笑)。

D-cafe:では最後に、みなさんにお聞きします。ご自身がツアーで優勝するためには何が必要だと思いますか?

稲森:僕は年々成績は上がってきていると思うので、あとは勝負どころでどうするか。攻めないといけないところで、引いてしまうというか、安全を求めてしまうんです。たとえば、優勝争いに絡むにはここでバーディを獲らないといけない、でも、グリーン手前に池があって、しかもアゲンストだと。そんな状況で、届く距離なのであれば行くしかないんですけど、そこでどれだけ勇気を振り絞れるか。そこだと思うんです。そうなると、ショットのスキルも上げながら、トレーニングをしてもっと飛距離も伸ばさないと、と思いますね。

大堀:僕はもっと安定感のあるプレーをして、全体的に底上げすることだと思います。もっとコンスタントに上位で競らないと勝つチャンスが増えないので、“数打ちゃ当たる大作戦”で行きます!

稲森:いいですねぇ(笑)。

星野:僕は、去年、最終日の途中までトップと2、3打差ということがあったんですけど、なんか自分でメンタルをコントロールできなかったんです。弱気になっているのか、強気になっているのか、自分でもわからなくなって・・・。

大堀:それは・・・複雑やな(笑)。

星野:でも、結局はパットですかね。「これを入れなきゃ」という2~3メートルのパットを、調子がよくない時でも常に決められるようにすれば、初優勝が見えてくると思います。

D-cafe:誰が最初に優勝するか、本当に楽しみです! みなさん、今日はありがとうございました。



大堀裕次郎(おおほり・ゆうじろう)1991年兵庫県生まれ。2013年プロ転向。2018年賞金ランキング:31位。

稲森佑貴(いなもり・ゆうき)1994年鹿児島県生まれ。2011年プロ転向。2018年賞金ランキング:10位。

星野陸也(ほしの・りくや)1996年茨城県生まれ。2016年プロ転向。2018年賞金ランキング:24位。

※賞金ランキングは5月27日時点。