みなさん、はじめまして。菅沼菜々です。私は去年のプロテストに合格して、今シーズンから初めてツアーに参戦しています。これからどうぞよろしくお願いします。たぶん私のことをご存じない方が多いはずなので、まずは自己紹介から始めたいと思います。
私がゴルフを始めたのは5歳の時。父はゴルフが好きで昔は競技にも出ていました。母もゴルフをするので、両親に連れられて私も練習場に通っていたのですが、ある時「打ってみれば？」と言われて。それで、ボールを打ってみたら楽しかったので、それから練習するようになりました。ゴルフを教えてくれたのは父で、今はコーチがいますが、父にも教わっています。それに、父にはキャディもお願いしています。プロキャディさんやハウスキャディさんにお願いするとけっこうお金がかかりますよね（苦笑）？ 私がプロ1年目ということもあって、今のところ父にバッグを担いでもらっているのですが、父とは仲良くやっているほうがだと思います（笑）。
プロゴルファーをめざすことは、高校に入ると時に決めました。高校2年までは大きなタイトルは獲れなかったのですが、高校3年の夏の「日本ジュニア」に勝つことができました。もちろんうれしかったのですが、それ以上にビックリしました（笑）。というのも、実はその前の年の12月から7カ月間ぐらい、ゴルフをやっていなかったから。今も理由は分からないのですが、だんだん「ゴルフがつまらないな」という気持ちになって、練習に行くのも面倒になってしまって……。それでお休みしていたのですが、ある日、大好きなSexy Zoneのライブに行ったら、すごくパワーを感じて。それがきっかけで、「もう一度ゴルフをやってみようかな」と思ったんです。それで練習を再開したのですが、日本ジュニアまで時間がなかったし、もし予選落ちとか結果が悪かったら、大学進学も考えていたんです。でも優勝できたことで「イケるかも⁉」と思って、改めてプロをめざそうと決めました。
プロテストは10位タイで合格しましたが、初日を「72」で上がって、まずまずかなと思っていたら、なんと46位タイという順位だったので「ヤバい！」と焦りました（笑）。プロテストは1回目で合格しないと、その後はなかなか通らないと聞いていたので、絶対に一発合格したいと思っていたんです。だからすごく緊張したのですが、2日目からはたくさんバーディが獲れてスコアも伸ばすことができました。一回で合格できたのでよかったし、ホッとしました。11月のファイナルQTでもいいゴルフができたし、ゴルフがつまらないなと思うことはもうありません（笑）。今は楽しくゴルフができています。
「セールスポイントは？」と聞かれたら、「パッティングです」と答えています。小学6年の時から毎晩寝る前に家の中でパットをするのが日課で、今もやっています。ショットと同じで、パットも毎日やらないと感覚が鈍ると思って始めたのですが、おかげで距離感がよくなりました。練習する距離は1.5ｍとか3mですね。3ｍのパットって、緊張する場面だとなかなか入らないのですが、いつも練習しているのでけっこう入れる自信があります。
ドライバーショットにも自信があって、けっこう飛ぶほうだと思いますが（※ドライビングディスタンス14位・6月16日時点）、これはクラブがいいから（笑）。今、使っている『スリクソン Z785ドライバー』はメッチャいいです！ ヒールに当たったなというショットでも普通に飛んでくれますから。飛距離は高校の終わり頃から出るようになりました。スクワットや体幹トレーニングで下半身を鍛えるようにしたんです。トレーニングはやればやった分だけ飛ぶようになるので、今度のオフはもっとやろうと今から考えています。
問題はパーオン率で、アイアンショットが超ヘタ（苦笑）。でも最近、佐伯三貴（プロ）さんと一緒に練習ラウンドをさせてもらった時に、「アイアンは7～8割の力で打つといいよ」とアドバイスをいただいて。それまで私は9割ぐらいの力で打っていたので、それより軽く打つのは怖かったのですが、番手を1つ上げて、短く持って打つようにしたらすごくショットが安定したんです。すぐにスコアにも表れて、7位タイ（中京テレビ・ブリヂストンレディス）に入ることができました。
今年はツアー1年目ということで、最初の5試合ぐらいは緊張してしまって全然ゴルフになりませんでした（苦笑）。周りはテレビで観ていた選手ばっかりで、「こんなところに自分がいていいのかな」と思えて。でも、一緒の組でプレーするうちに先輩のプロのみなさんに顔を覚えていただいて、話もするようになって、ようやくツアーの雰囲気に慣れてきました。おかげで、徐々に自分のゴルフができるようになってきたかなと感じています。
最後にプロとしての目標ですが、いつか賞金女王になりたいと思っています。その後は……、実は私は乗り物が苦手で、特に飛行機がダメなんです。だから、まずは日本のトップをめざして、その後のことはその時考えます。その頃になったら普通に飛行機に乗れているかもしれないので（笑）。そして今シーズンですが、「まずトップ10以内」という目標はクリアしたので、次はトップ5、そしてトップ3と、少しずつステップアップしていって、今年中には優勝したいですね。私たち1999年度生まれは、“黄金世代”と“プラチナ世代”に挟まれて“谷間の世代”と言われているんです（苦笑）。実際ツアーに出ている人数が少ないのですが、そう呼ばれるのはやっぱりイヤですよね。だから、そう言われないよう頑張りますので、みなさん、どうぞ応援よろしくお願いします！
2000年東京都生まれ。5歳でゴルフを始め、埼玉栄高3年時の「日本ジュニア」（2017年）で優勝。2018年プロテスト合格。同年のファイナルQTで13位となり、今季前半戦のツアー出場権を獲得。身長158センチ、血液型AB。