2019/07/02

D-Cafeレポート

寄る!止まる!アプローチショット上達講座

Q.ずばり、アプローチショットの極意は?
インパクトで“ゆるまない”ことですね。それと“当てにいかない”ことも大切です。インパクトでゆるんだり、当てにいこうとすると、トップしたり、いろいろなミスをやらかしてしまうので。あと、これはプロでもたまにあるのですが(笑)、結果を早く知りたくてヘッドアップしてしまうと、やはりトップします。だから、当たり前ですが、ボールを最後まで見ることが大事です。
 アプローチは、やはり転がすのが基本なので、ロフトが少なめのウエッジで、まず転がしで距離感をつかむ練習をしたほうがいいですね。上げて寄せるのは、転がしで自分なりの距離感をつかんでからでいいと思います。

Q. 深いラフからうまく寄せるためのポイントは?
やっぱりインパクトでゆるまないことです。ラフから打つ場合、インパクトでゆるむとヘッドが芝につっかかるし、思った方向や高さに打ち出すことができません。フォロースルーはとらなくてもいいので、インパクトでカツッとボールの下にヘッドを刺すようなイメージで打つといいと思います。
 それとフェアウェイからとくらべると、やはりスピンはかかりづらいので、ランが出るのを計算して打つことが大事ですよね。だから、落とし場所を、少し手前にイメージする必要があります。

Q. バンカーショットが苦手なアマチュアゴルファーへのアドバイスは?
バンカーショットもゆるまないことが大事です。距離感に関しては、フェースの開き具合によって球の飛び出す勢いが変わるし、当然、振り幅でも距離が変わります。短い距離を打ちたいなら、テークバックを小さくして、でも、ゆるまないように打つといいと思います。僕がアマチュアの頃は、カップから半径30センチの円をイメージして、どんな打ち方でもいいからその円の内側に止める練習をしました。当然、すぐに上手くなることはないので(笑)、どれだけ根気よく続けられるかだと思います。

【こだわりMEMO】
『RTX 4 ウエッジ』の50°と58°を愛用中の稲森プロ。ウエッジの2本使いはアマチュアの頃からだそうですが、58°の前は56°を入れていたのだとか。
「アプローチの種類を増やしてたくて58°に替えたのですが、ロフトを2度増やしたらスピンのかかり具合が全然変わりました。RTX 4 は打感がやわらかくて、ボールがフェースに乗る感じがあるし、バンカーショットでもしっかりスピンが入ってくれます」。

Q.ずばり、アプローチショットの極意は?
僕はスイング中に右手首の角度を変えないことを心掛けています。僕の中では、右のてのひらがフェース面のイメージなんです。だから、ボールに当たったら、手首の角度を変えずに前に出す。それはフェースを開いて打つ時も同じです。厳密に言えば、手首のコックは勝手にするものなので、インパクト後に手首のコックをほどかずに打ってあげる。そうすればダフりやトップは減ると思います。

Q. 深いラフからうまく寄せるためのポイントは?
右手首の角度を変えないのは、深いラフからのショットでも同じです。それと、ラフからは振り切ることが大事です。まず、ボールの下にヘッドを入れてあげるイメージをしっかりもつ。そして、インパクトしたら振り切ってフィニッシュをとるといいと思います。
 プロのラフからのアプローチのミスで多いのは、いわゆる“ポッコン”。これはボールがフェース面の上のほうに当たることで、思ったより球が高く出てショートしてしまうミスですが、これも、手首のリリースが早くなって、ヘッドがボールの下を抜けてしまうのが原因であることが多いんです。だから、ヘッドを走らせたい気持ちを抑えて、手首の角度を変えずに、ヘッドが走らないようなイメージで僕は打っています。

Q. バンカーショットが苦手なアマチュアゴルファーへのアドバイスは?
バンカーショットはヘッドをダフらせないといけないショットですが、アマチュアのみなさんの場合、ダフらせる意識が強すぎるせいか、スイングの途中でヘッドスピードが変わってしまうことが多いんです。普通のショットと同じリズムで振れるといいのですが、打ち急いだり、インパクトでゆるんでしまったり。だから、テークバックでヘッドを上げたのと同じリズムでヘッドを落としてあげることが大切だと思います。

【こだわりMEMO】
小木曽プロは『RTX 4 ウエッジ』の50°、54°、58°を愛用中。「フェース後方のふくらみが僕好みだったので」というのがRTX4を選んだ理由だそうです。グリーン周りでの使い方ですが、基本は58°を使い、より足を使いたい時には54°をチョイス。そして、2段グリーンの上段にカップが切ってあるような状況では、50°で転がし上げるとのこと。
「ロフトが少ないと、同じ打ち方をしても初速が上がるので、勝手に転がってくれます。自分でヘッドスピードを変えるよりも番手を変えるほうが簡単だし、寄る確率が高くなりますからね」。

Q.ずばり、アプローチショットの極意は?
打つ前にショットの「イメージ」をもつことです。どういう弾道で、どれくらいのスピン量で、どれくらい転がして、というのをしっかりイメージするんです。僕は超がつくほどの感覚派なので(笑)、試合では、たとえば150ヤードの距離を3つの番手で打ち分けたりするのですが、アプローチも同じような距離から54°と60°を使い分けています。ライやカップまでの状況を見て、「こっちのほうが寄るな」というイメージが湧く番手を選びます。その理由を言葉で説明するのは難しいのですが(苦笑)、アプローチというのは、教えてもらっても上手くならないというのが僕の持論。これは僕がそうだったからで、上手い人の打ち方を見て、それと同じように打つにはどうすればいいか自分で考えて、練習するしかないと思います。

Q. スピンが利いた球を打つコツは?
アマチュアのみなさんは、高くフワッと上げたほうがスピンがかかると思っているかもしれませんが、実はスピンがかかるのは“低くて重い球”。そういう球は当然初速が速いので、ファーストバウンドは大きくなるのですが、そのあとにギュンとスピンがかかります。これも「プロの打ち方をよく見てください」としか言えないのですが(笑)、僕の場合は、ヘッドを上からではなくインサイドから入れて、ボールをフェースの上でできるだけ速く滑らせるイメージで打っています。

Q. バンカーショットが苦手なアマチュアゴルファーへのアドバイスは?
アマチュアの方のバンカーでのミスの原因は、インパクトのゆるみががほとんど。インパクトでスイングが終わってしまうんですよね。それはたぶんトップしたりホームランをしたりしたのが原因で振り切るのが怖いから。でも、ヘッドをドーンと落とすだけではボールは出ないし、スピンもかかりません。だから、フィニッシュまでしっかり振り抜くこと。たしかに最初は怖いかもしれませんが、「強く振ってもちゃんと砂がとれればホームランにはならないんだ」と言い聞かせながら打つことだと思います。

【こだわりMEMO】
「クラブ選びも感覚で」という秋吉プロ。愛用中の『RTX 4 ウエッジ』3本(50°、54°、60°)も「ひとめ見て“いいな”と思えたので3本同時に替えました」。さらに、「リーディングエッジがまっすぐなのでアイアンの流れで構えられるし、アイアンと同じ感覚で打てる」というのも、RTX 4を選んだ理由。そして60°について、「フェアウェイからもラフからも“抜け“の感触が自分に合う。上手い具合にソールを落としてあるからフェースが開きやすいです」と操作性の高さもお気に入りのようです。