2019/07/24

SRIXONツアー情報契約プロSRIXON×松山英樹レポート

クライマックスを迎えるPGAツアーでの今季初優勝に期待

 全4戦あるメジャーのうち、今シーズンから最終戦に位置づけられた「全英オープン」。その舞台となったロイヤル・ポートラッシュ・ゴルフ・クラブ(北アイルランド)に乗り込んだ松山 英樹だったが、結果は残念ながらカットラインに2打足りずに決勝ラウンドに進むことはできなかった。
 開幕直前、アイアンショットが本来の調子ではないと語っていた松山。だが、初日は、「(昨日までは)ショットよりパットの方が自信があったが逆だった」と振り返ったように、好調なショットに対し、ショートパットに苦しんだ。それでも、パープレーの「71」にまとめ、順位は42位タイ。難度の高い18番で奪ったバーディは、2日目以降の巻き返しを期待させるものだった。
 だが、その2日目の1番ホール。雨の中で放ったティショットをO.B.とし、トリプルボギーとしてしまう。続く2番ですかさずバーディ、7番でもバーディを奪い、予選通過に望みをつないだが、10番、11番でともにティショットを大きく曲げて連続ボギー。13番でバーディパットを沈めたものの、続く14番でボギーとすると、そこから挽回することはできなかった。

 「今日は練習場では調子がよかったし、自信をもっていた。でも、10番、11番を落としてからは自信をもって打てなくなった」(松山)
 ティショットの不安がそのままスコアに現れた形となった。
 全英オープンまでの今季のメジャー3戦での松山の順位を振り返ると、32位タイ(マスターズ)、16位タイ(全米プロ)、21位タイ(全米オープン)といずれもトップ10入りはならず、メジャー制覇を目標に掲げる松山には厳しい結果となった。
 だが、シーズン全体を見れば、松山の成績はけっして悪くはない。まず、予選を通過できなかったのは昨年の同大会以来で、米ツアーでは25戦連続で予選を通過していた。もちろん松山が予選通過を目標にプレーしているはずはないが、安定感のあるプレーを続けていることはたしかだ。
 また、優勝こそないものの、トップ10には、3位タイ(ファーマーズ・インシュランス・オープン)を筆頭に計5度入っている。さらにツアーのスタッツを見ても、ショットのスコアに対する貢献度を示す「ストロークス・ゲインド:ティ・トゥ・グリーン」は3位、30ヤード以上のアプローチショット(パー3のティショットを含む)を平均値と比較した「ストロークス・ゲインド:アプローチ・ザ・グリーン」は2位。ショットの精度は今シーズンもツアー屈指であることが分かる。

 18-19シーズンのPGAツアーは、スケジュールが昨年までより1カ月前倒しされ、「WGCフェデックス・セントジュード招待」(7月第4週)、「ウィンダム選手権」(8月第1週)が終わると、翌週からはいよいよプレーオフシリーズに突入する。その最終戦「ツアーチャンピオンシップ」は、前週までのポイントランキング上位30人しか出場できない“エリートフィールド”で、松山は過去5年連続で出場を果たしている。そして、この大会に勝ったプレーヤーが、そのままフェデックスカップ年間王者となるが、松山の現在のフェデックスカップ・シーズンポイント・ランキングは、出場圏内の29位だ。
 アメリカに戻った松山が、クライマックスを迎えるPGAツアーで大暴れし、優勝カップを掲げる姿を見せてくれることを期待したい。

※今季のデータはすべて「全英オープン」終了時点。