2019/10/10

XXIO製品情報

《誕生! XXIO ELEVEN & XXIO X-eks-》性質の異なる2つのボールで、より幅広い層のゴルファーの願いに応える

今年11月、アベレージゴルファーにとっては待望のゼクシオのNEWボールが、クラブと同じ『XXIO ELEVEN(イレブン)』『XXIO X-eks-(エックス)』という2つのラインアップで登場する。ゴルファーの「もっと遠くへ」という飛距離に対する期待に、常に高いレベルで応えてきたゼクシオのボール。今回の新しい2つのモデルはどんな意図で開発され、また、それぞれどんなゴルファーに向いているのか。誕生までの軌跡とあわせ、開発の主担当を務めた住友ゴム工業(株)スポーツ事業部商品開発部の瀧原広規に語ってもらった。

Q.現在発売されているゼクシオブランドのゴルフボールには、かなりヘッドスピードが遅いゴルファー向けで、高価格帯の「ゼクシオ プレミアム」はあるものの、それ以外には「ゼクシオ SUPER SOFT X」があるだけです。それを今回、なぜ2つのラインアップで発売することになったのでしょうか?

瀧原
 それには、ゼクシオのリブランディングが深く関わっています。ゼクシオの初代のゴルフクラブが登場してから20年が経ち、その間、愛用してくださるゴルファーの年齢が上がり、それに合わせたモノづくりを進めるうちに、当初の主なユーザーだった世代のゴルファーには手に取りにくいものになってしまいました。そこで、ゼクシオというブランドのあり方の見直しと再構築を行い、分かりやすく言えば、より幅広い層のゴルファーに使ってもらえるブランドをめざすことになりました。

瀧原広規(たきはら・ひろのり)

住友ゴム工業(株)スポーツ事業部 商品開発部 ゴルフ実験グループ
2007年入社。テニスボール/ラケットの開発を経て、2014年よりゼクシオやスリクソンのゴルフボールの開発を担当。現在は、ゴルフ科学センターにて実験を通じてボールの開発に携わっている。


瀧原
 ただ、これはクラブにも同じことが言えるのですが、現行モデルのSUPER SOFT Xは認知度が高く、非常に多くのゴルファーに支持されています。そこでSUPER SOFT Xの性能を進化させたモデルに加え、もう少しヘッドスピードの速いゴルファーに使ってもらえる新たなモデルを作ることになりました。そうして開発したのが、現行モデルの流れをくむ『XXIO ELEVEN』(以下、イレブン)と、これまでのカテゴリーにはない『XXIO X-eks-』(以下、エックス)です。

Q.ではまず、イレブンについてお聞きしますが、開発はどんなことからスタートしたのでしょう?

瀧原
 当初は、いつ、どんな形で発売するかも決まっていませんでしたが、歴代のゼクシオボールのように“とにかくドライバーでまっすぐ飛ぶ”ディスタンス系ボールは絶対に必要だという判断から開発を始めました。その際、ドライバーのティショットだけでなく、フェアウェイウッド、ユーティリティ、さらにはロング~ミドルアイアンまで飛ぶボールにするには、いったいどうすればいいか、徹底的に検証しました。たとえば構造にしても、これまでの3ピースではなく4ピースにしてはどうか、あるいは2ピースでも十分にいいボールができるのではないかといったことです。
 その後、ゼクシオの2ライン化が決まり、ひとつは既存のディスタンス系になりました。そうなると、現行モデルであるSUPER SOFT Xのバージョンアップなり、何らかのプラスオンが必要です。その答えが、先ほどお話しした「ティショットだけでなく、2打目以降も飛ばせるボール」というものでした。

Q.なるほど。では、2打目以降も飛距離アップを実現するために、イレブンではどんなことに取り組んだのですか?

瀧原
 SUPER SOFT Xがとことん打感のやわらかさを追求したボールだったので、まずカバーの硬度を上げました。同時にコアを非常にソフトにして「外剛内柔化」を進めることでスピンを減らし、飛距離アップを狙ったのです。
カバーの高硬度化に関しては、これまでなかなか実現できなかったのですが、今回、カバーに新たに開発した材料を採用することで硬度を上げられることが分かったのです。ただし硬度を上げれば上げるほどスピンが減って飛距離が伸びるわけではないことも分かりました。それに、硬くすると当然フィーリングも悪くなることから、今回の硬度に落ち着いたのです。
 それに加え、中間層の反発も上げました。ヘッドスピードがあまり速くないゴルファーの場合、飛ばすにはボール初速を上げるより、スピンを減らす方が効果的です。とはいえ、やはりある程度の初速は必要だと考えて、わずかですが中間層を硬くしたのです。

Q.新しいカバーの働きでスピンを減らし、中間層でも反発を上げ、より飛ぶようにしたのですね。

瀧原
 はい。実は、SUPER SOFT Xでは、一部のユーザー、具体的にはパワーのあるシニアの方から、「やわらかすぎて少し物足りない」「ドライバーでつぶれすぎる」という声も聞かれました。そのため、カバー、中間層、コアの硬度を調整することにより、ボールのコンプレッションも少しだけ上げました。その結果、ドライバーだけでなく、フェアウェイウッド、ユーティリティ、さらにアイアンまで、十分にソフトな打感を保ちつつ、大きなキャリーで飛ばずことができたのです。
 アイアンについても、ここ数年、弊社の「ゼクシオ クロス」のような飛び系アイアンが大きな人気を集めているため、飛びを意識しました。イレブンは打出しが高く、弾道も高いのが特長ですから、飛び系アイアンの性能をより一層引き出すことができます。イレブンなら、「とにかくアイアンでパーオンさせたい!」というゴルファーの願いに応えられるはずです。

Q.続いて『XXIO X-eks-(エックス)』(以下、エックス)についてお聞きします。このボールには先代に当たるモデルがありませんが、開発するにあたってどんなボールをめざしたのでしょうか?

瀧原
 おっしゃる通り、エックスは新しいカテゴリーのボールですので、まさにゼロベースで開発を始めました。イレブンが、メインのユーザーをヘッドスピード38~39m/s(ドライバーの場合)のゴルファーに想定したのに対し、エックスのユーザーには40~42 m/sのゴルファーを見据えました。
 後者の中には上級者も含まれますが、その方たちが何を使っているかというと、スリクソンZ-STARシリーズのようなスピン系ボールです。ただ、スピン系ボールは、プロや、かなりヘッドスピードの速い上級者向けのボールであり、40~42 m/sのヘッドスピードではボール本来のスピン性能を十分に引き出せません。そのヘッドスピードでは、フィーリングもかなり硬く感じるはずです。さらに、アイアンの飛距離も出ないとなると、かなり苦しいゴルフをしているのではないでしょうか。
 そこで、エックスは、まずドライバーで飛んで、アイアンでもそれなりに飛距離が出て、さらにショートアイアンではスピンがギュッとかかり、その上グリーン周りではスピンで止めることができる、そんなコンセプトで開発を進めました。

Q.イレブンとくらべると、エックスは飛距離性能だけでなくスピン性能にもすぐれているということですね。

瀧原
 はい。高いスピン性能を達成するために、カバーの素材にはあえてウレタンではなく、やわらかいアイオノマーを採用しました。
 スピンと聞くとウレタンカバーを連想する方が多いと思いますが、非常にやわらかい素材であるウレタンをカバーに使うと、その分、中間層をかなり硬くしないと飛距離が出ません。そうなると、ドライバーからパターまですべて硬く感じてしまいます。打感がマイルドで、なおかつ飛距離が出て、本来の目的であるスピンもしっかりかかるようにするには、ソフトアイオノマーが最適なのです。
 さらに、ショートゲームでのスピン性能を高めるために、カバーのコーティング材には、スリクソンZ-STARシリーズと同じ高分子材料SeRM®を配合しました。それにより、アベレージゴルファーであっても十二分にスピン性能を体感してもらえる仕様になっています。

Q.これまでも、ゼクシオのボールはゼクシオのクラブで打つことで最大限の性能が引き出せるように開発されてきたと思います。今回イレブン、エックスともにクラブとまったく同じモデル名を冠したということは、やはりそれぞれのクラブとの相性がいいのですか?

瀧原
 その通りです。ボールも、クラブと同じユーザーを想定して開発したため、イレブン、エックスともに、それぞれのドライバー、アイアンで打つことで、その特長を最大限に引き出せます。また、クラブの場合は、クラブドクターによるフィッティングや、ショップで試打が可能ですが、ボールにはそういう機会がまずありません。そのため今回は、2つのボールを、それぞれ2つのクラブで打ったらどうなるかという実験も数多く行いました。

Q.なるほど。その結果は、購入を検討しているゴルファーには役立ちそうですね。たとえばドライバーではどちらのボールのほうが飛ぶのでしょうか?

瀧原
 はい。イレブンのドライバーで打った場合(ヘッドスピード38m/s相当)、イレブンとエックスのボールの飛距離はほぼ同じです。エックスのドライバーで打った場合(ヘッドスピード41m/s相当)も飛距離にはほとんど差がありません。つまり、どちらもよく飛ぶということです。
 また、アイアンですが、どちらのクラブで打っても、イレブンのほうがキャリーが出ます。ただし、9番以下のショートアイアンになると、先ほどお話ししたようにエックスのほうがスピンがしっかりかかり、グリーンでギュッと止まります。

Q.ゼクシオのリブランディングという目的に合った、性質のはっきり異なる2つのボールができたわけですね。では、最後にそれぞれのモデルがどんなボールなのか、もう一度おしえてください。

瀧原
 はい。まず、イレブンは、とてもソフトな打感で、ドライバーからアイアンまで全番手でまっすぐ、高弾道で遠くに飛ぶボールです。一方、 エックスはドライバーで大きく飛ばしつつ、マイルドな打感でショートアイアンやアプローチではギュとスピンがかかるボールです。ラインアップを2つにしたことで、より幅広い層のゴルファーにゼクシオのボールを使っていただけると思います。そして、イレブンとエックスそれぞれの特長を理解した上で、ご自身のプレースタイルに合ったボールを選んでいただければ、きっと満足してもらえると思います。

・各ボールの製品情報は以下をご覧ください。