6月下旬~7月上旬に開催された「資生堂レディスオープン」で今季初優勝(ツアー通算3勝目)を飾った青木 瀬令奈プロ。連日の猛暑の中、4日続けて60台をマーク、しかも、毎日3連続バーディを奪っての見事な優勝でした。「『暑いのに涼しそうにプレーしているよね』とよく言われます(笑)。暑いなとは思うんですけど、練習するにもダラダラ汗をかきながら寡黙にやるのが好きなんですよ。だから、あの試合も〝いい汗かいてるなー〟という感覚でした」と、むしろ暑さを味方につけての勝利だったようです。
そして、その優勝は、ツアー2勝目に続いて4日間競技でのもの。それについて聞いてみると、「4日間競技は、体力的にしんどくなるし、オフがなくなっちゃうとか大変な面もあります(苦笑)。でも、疲れないように調整を工夫していますし、予選を通過したあと2日間あるのはゴルフを組み立てやすい部分もあります。それに、頑張った分だけ報われるので、私は4日間のほうが好きですね」。優勝した試合以外にもたびたび上位に入賞し、メルセデスランキングで上位につける青木プロ。その要因について、「今年は3月、4月の成績が今まででいちばん安定していたかも。滑り出しが好調で、5月も本当に調子がよかったので」と序盤戦での好成績を挙げていました。
そんな青木プロに、現在の調子について聞いてみると、「ちょっと停滞気味ですね(苦笑)。ドライバーはまだなんとかなるのですが、セカンド以降が、もう鉛筆を転がしてるような状態で、〝どっちに行くかな~〟という感じで」と苦笑い。それでも、試合後に練習場で毎日打ち込むなどした結果、明るい兆しが見えて来た様子。そして、終盤を迎えている今季のツアーでの目標について、「あと2勝したいと思っています。7月に勝ってから、それはずっと思っていたのですが、なかなか調子が上がらなくて。残り試合は少ないですけど、チャンスはゼロではないし、できないこともないと思うので頑張ります。ここから調子を上げて、〝もうひと波〟作りたいなと思っています」と笑顔で話す青木プロ。得意とする4日間競技も多いだけに、まずは今季2勝目を挙げてほしいものです。
ただ、本人が「すごくもったいなかったし、悔しかったです」と振り返るのが、ホステスプロとして出場したものの予選を通過できなかった「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」(8月第2週)でのプレー。前々週の「楽天スーパーレディース」では、2位タイで予選を通過しながら熱中症のため無念の棄権。「それまで『NEC~』を意識して調整していたのですが、棄権した翌週は体調が戻らずまともに練習ができなくて。『NEC~』に出ることはできましたが、クラブが全然振れていなかったし、プレーしていて感覚が変でした」と、自分の力を出し切れなかったことを悔やんでいる様子でした。それでも、「残りの試合で頑張ろう」と気持ちを切り替えたことで、先述したように秋になって調子を上げてきているようです。