2022/12/26

D-Cafeレポート

《リラックス・トーク》 星野 陸也・畑岡 奈紗・桂川 有人 座談会〈後編〉「決意も新たに挑む来シーズン。どこでプレーしてもめざすは優勝!」

※敬称略

《座談会 前編はこちら》

D-cafe:星野プロと桂川プロは、来シーズンはそれぞれヨーロッパとアメリカ(下部)のツアーに参戦することを発表しましたね。海外でプレーすることについて、すでにアメリカ女子ツアーに6年参戦している畑岡プロに何か質問はありますか?
星野:メチャあります! 〝先輩〟に聞きたいことが(笑)。
桂川:僕も先輩に聞きたいです(笑)。
畑岡:もう、やめてくださいよ、先輩とか言うの(笑)。

星野:(笑)。真面目な話、アメリカツアーでは何がいちばん大変?
畑岡:やっぱり移動ですね。アメリカ国内の移動だけでも大変で、特に西から東に行く時が大変ですかね。西海岸と東海岸では時差が3時間もあるので。
桂川:へえ、そうなんだ。時差ボケになると、身体はどうなるの?
畑岡:なんか体がフワフワする感じになるかな。

星野:奈紗ちゃんは時差ボケ対策として何かしてる?
畑岡:実は最近、時差ボケがひどくなってきました(苦笑)。でも、私は寝られる時に寝ちゃいますね。時差を気にせずに、けっこう飛行機の中で寝てます。あと、よく言われる対策は、太陽の光をちゃんと浴びることと、現地の時間に合わせてきちんと朝ごはんを食べることですかね。

D-cafe:星野プロの場合、時差ボケはどうですか? 今年は何度も日本から海外に遠征しましたが。
星野:いやぁ、毎回ヤバかったですよ(苦笑)。日本と海外を行ったり来たりしてたから、体力的にキツかったですね。
畑岡:今年はアメリカとヨーロッパ、どっちも行ったんですよね?
星野:そうそう。それで、アメリカとヨーロッパの試合のあいだに日本の試合を挟んだりしてたから。奈紗ちゃんは、どれくらいのペースで休むようにしてる?
畑岡:今は続けて出るのはマックスで4試合ですかね。4週プレーして、1週か2週休むというペースです。
星野:なるほど。俺は、長時間移動すると身体がメチャ硬くなるんだよね。奈紗ちゃんは硬くならないように何か工夫してるの?
畑岡:遠征先に着いたら、とりあえず軽く歩きますね。それと、ジムに行くこともあります。ジムでランニングマシンを使ってちょっと走ったり、ただ歩いてみたり。
星野:やっぱり体を動かすといいんだね。それでもやっぱりトレーナーさんのケアは絶対に必要だよね?

畑岡:そうですね。たしかにケアは重要だと思います。私の場合、単独じゃないんですけど、トレーナーさんを何人かの選手でシェアしてます。
桂川:そうなんだ。そのトレーナーさんはどこの国の人?
畑岡:日本人。私のほかに、韓国とかタイとか、アジアの選手たちとシェアして一緒にケアしてもらってる。

桂川:僕は今年の秋に「コーンフェリー・ツアー」(米下部ツアー)のQスクール(注:来季の出場権をかけた最終予選会。結果は45位タイ)に出るためにアメリカに行ったんですけど、治安はどうなのかなと思いました。悪いイメージがあるわけではないんだけど、奈紗ちゃんは怖くないの?
畑岡:あぁ、治安ね。私は本当は街に出かけたいんだけど、あんまり外には行かないかな。
桂川:街に行かなければ大丈夫?
畑岡:たぶん、街に出ても間違って変なエリアに行かなければ大丈夫なんだと思うけど。

星野:奈紗ちゃん、食事は? お母さんが作ってくれるんだっけ?
畑岡:はい。日本にいる時と同じように和食を作ってくれるので、それはいちばん助かりますね。
桂川:僕はアメリカに行ったら、とりあえず韓国料理屋を探して……。

畑岡:いちばん和食に近いもんね、フフッ。
桂川:そう、めちゃ美味しいし、僕、もともと韓国料理好きなので(笑)。だから、アメリカでもステーキ屋とかはあんまり行かずに、韓国料理屋ばっかり行ってる。
星野:それでもアメリカはまだ何とかなるけど、ヨーロッパの方が食べるところがないよね?
畑岡:たしかに。インド系は意外と当たりの店があるみたいなんですけど、行ったことないんですよね。あ、でも、今年初めて入ったチェーン店はどんな料理もあって当たりでした。今度ヨーロッパに行ったら、またあの店を探そうかなと(笑)。

星野:カツラは、来年アメリカには誰と一緒に行くの?
桂川:それがまだ何も決めてなくて。もう一人で行っちゃうかもしれないです(笑)。でも、まあ、コーンフェリー・ツアーには魁斗(大西プロ)も出るので。
畑岡:ああ、大西くんね。
桂川:そう。魁斗は英語がしゃべれるので、あいつと一緒に行動して助けてもらおうかなと(笑)。それと、魁斗から言われたのが、「キャディに現地の人を雇えば英語を覚えられるよ」と。なるほど、そうかと思ったんですけど、どうするか考えどころですね。

D-cafe:でも、桂川プロも英語は話せるんですよね?
桂川:いえ、よく言われるんですけど、そんなにできないんです(苦笑)。だから、海外の試合のレジストレーション(出場登録)もよくわからないので、なんとなく雰囲気で済ませてます(笑)。奈紗ちゃんは英語はどう?
畑岡:私も、6年もアメリカにいる割にはできない(苦笑)。本当に集中して勉強しなきゃダメですね。
星野:俺も全然しゃべれないなぁ。今年も、空港の乗り換えで一度外に出されそうになって大変だった(苦笑)。だから、次に海外でわからないことがあったらZoomで聞くから教えてよ。「これ、どうしたらいい?」とか、「何を食べればいい?」とか(笑)。
畑岡:ハハハッ。

D-cafe:来シーズンの出場予定試合について、改めて教えてもらえますか? まずは星野プロから。
星野:JGTOが「DPワールドツアー」(欧州ツアー)と提携したことで、JGTOの今年の賞金ランキング1位から3位までの選手に、来年のDPワールドツアーの出場権が与えられて、賞金ランキング2位の僕もDPワールドツアーに出られることになりました。ただ、シード選手のようにすべての試合に出られるわけではなくて、僕と賞金ランキング3位の亜久竜(岩﨑プロ)は、QT組の選手たちと同じくらいの20~25試合は出られそうだと聞いてます。
桂川:えー、そんなに? メッチャいいですね!
畑岡:じゃあ、来年はヨーロッパをメインにプレーする感じ?

星野:うん。中途半端にやって通用する世界ではないので、挑戦するならメインでやらないと。ただ、ヨーロッパが最終目標ではないけどね。カツラの来シーズンは?
桂川:僕は、今のところ2試合は出られそうです。ただ、3試合目はまだ出られるかわからなくて。出られた2試合での頑張り次第ですね。

D-cafe:畑岡プロは、2023年はアメリカ参戦7年目のシーズンになりますが、ご自身の初戦はいつになるのでしょう?
畑岡:私は1月の3週目です。年内は国内で合宿をしたり、クラブの調整をしたりして、年が明けたらアメリカに行きます。

D-cafe:星野プロの来シーズンの開幕戦は?
星野:僕は、どの試合に出られるのか、まだはっきりとはわからないのですが、1月の2週目か3週目ですね。4週目のドバイの試合には高い確率で出られるはずです。そう言えば、ダンロップのクラフトマンの方に「一緒に来てくださいよ」とお願いしてるんです(笑)。半分冗談ですけど、ヨーロッパにもサービスカーがあるのはありがたいです。
桂川:スリクソンのサービスカーはコーンフェリー・ツアーにも出るみたいですよ。Qスクールの会場にも来てましたから。
星野:そうなの? それはカツラにはうれしいね(笑)。カツラの初戦はいつなの?
桂川:僕も未定なんですけど、早ければ1月の2週目の試合に出られるかもしれないです。

D-cafe:では最後に、それぞれ来シーズンの抱負をお願いできますか?
星野:はい。日本の男子ツアーは今、ポテンシャルの高い若手がたくさん出てきて、めちゃくちゃ盛り上がっています。僕も、そういう選手に負けないように、壁のような存在になれるように、という思いはあります。ただ、僕自身は海外が主戦場になるので、ヨーロッパで1勝したいというのが来年の抱負ですね。

桂川:僕もシーズン全体の予定がどうなるかわからないですけど、海外の試合に出ることが多くなるので、試合結果だけでも見てもらえるとうれしいですね。テレビ中継はあまりないと思うので……。
畑岡:なんか控えめだね(笑)。
星野:でも、コーンフェリー・ツアーからの方が、カツラが目標にしているPGAツアーに多く行けるから。そこがいちばんの魅力だよね。ヨーロッパからはポイントランクの上位10人しかPGAツアーに行けないから、それにくらべると確率が高い。

桂川:そうですね。コーンフェリー・ツアーの賞金ランキングで上位25人~30人に入れれば、そのままPGAツアーに上がれるので。だから、出られればそこを目標にしますけど、とにかく海外でも勝つのが目標です。そして日本でも勝って、海外と合わせて複数回優勝したいです。

D-cafe:畑岡プロはいかがですか?
畑岡:私は、まずは5大メジャーのすべてでトップ10に入ることですね。今年は2試合だけだったので。
桂川:すごい……。
星野:優勝するでしょ? 目標はメジャーで優勝だよね。
畑岡:はい! メジャーで勝つことをずっと目標にしているので、もちろん優勝をめざします。


D-cafe:今日はありがとうございました。海外からうれしいニュースが届くのを、ファンのみなさんも待っていると思います。健闘をお祈りしています。
星野畑岡桂川ありがとうございます!