2023/05/26

D-Cafeレポート

《 今いちばんお気に入りのアイテムをご紹介! 》マイ・フェイバリット by TEAMスリクソン〈男子プロ編①〉 ~ 塚田 陽亮・稲森 佑貴・植竹 勇太 ~

 僕のエースドライバーは『スリクソン ZX7 Mk II(マークツー)』の9.5°。最初に見た時に、〝顔〟がいいから構えやすいなと感じました。それに、艶消しのマット仕上げもカッコよくていいなと。やっぱりなんでも第一印象が大事ですからね。
 ただ、フルチタン構造だと聞いた時には、正直「そうなの?」と思いました。というのも、前のモデルのカーボンとチタンのコンポジット構造もよかったから。でも、「ZX7 Mk II」を打ってみて、ボールスピード(初速)がすごく上がったのを見てビックリしました。データもそうだし、肉眼で見ても明らかに上がっているので、前のモデルよりさらによくなった感じですね。
 実戦で「ZX7 Mk II」を使い始めたのは、去年9月の「ANAオープン」からなのですが、実は僕はあの試合でドラコン賞を獲っているんです。ツアーの試合で、予選初日から最終日まで4日間、計8ホールの飛距離を計測しているのはみなさんご存じだと思いますが、僕はあの試合のドライビングディスタンスで1位でした(注:302.75ヤード)。すべての試合にドラコン賞があるわけではないのですが、たまたまあの試合にはあって、ドラコン賞が獲れたのは「ZX7 Mk II」のおかげだと思います。僕自身、年を重ねてますけど(笑)、飛距離は伸びているんです。
 このドライバーの弾きのよさ、ボールスピードの速さは、打ってみればわかります。それは、プロだけでなく、アマチュアの人でも同じ。打てば飛んでいるのがわかる、とにかく飛距離がウリのドライバーです。

〖NOTE〗
昨シーズンのドライビングディスタンスは、自身2度目の300ヤード越えで7位にランクイン。今シーズンも298.0ヤードで9位(※5月21日時点)と飛ばし屋ぶりを発揮。

『スリクソン ZX5 Mk II アイアン』は、去年9月、試合での使用がOKになってすぐに使い始めました。
 僕は、初代のZXでも5シリーズのアイアンを使っていたので、最初からすんなり構えることができました。7シリーズにくらべたら、ヘッドはたしかに大きめなんでしょうけど、そこまで大きく変わるわけではないし、十分にシャープだと思います。
 このアイアンを最初に打った時に感じたのは、打感がしっかりしていることと、強い球が出る、ということ。ちょっと弾く感じがあって、僕が使っている「スリクソン Z-STAR」とマッチしているのかもしれません。球が強いから風に負けないし、難しい位置のピンでも攻めていけます。前のモデルとくらべるとスピン量が増えているので、硬いグリーンでもしっかりボールが止まってくれる。5シリーズは、もともとボールも上がりやすいですしね。
 ただ、僕の場合、構えてみて、打ってみて、「いいな」と思えたら「じゃあ、試合で使ったみるか」と。いつもそんな感じなんです。ドライバーもそうですが、自分の納得する球が打てれば、形状に関してはメチャクチャこだわりがあるわけではないし、そもそも僕は新しいもの好きなので(笑)。ミスへの寛容性についても気にしないのですが、アマチュアのみなさんには、たしかに「ZX5 Mk II」のほうがやさしいと思います。
 最後に僕自身の話をすると、今年はスイングを原点に戻すことに取り組んでいます。説明するのは難しいのですが、僕なりの感性で戻している……という感じですね。去年は初めてシーズン2勝できたものの、打っていて「何かが違う」「気持ち悪いなぁ」と感じていたんです。それはスイングの美しさを求めた結果だったのですが、今年は考え方をちょっと変えて、「スイングがきれいでなくても、ピンにビシバシ絡むならそのほうがいい」と。初優勝する前のスイングを見ると、だいぶ今とは違うので、昔の動画を見ながら、いいと思う部分は取り入れていこうと思っています。

〖NOTE〗
5月第3週の「ゴルフパートナー PRO-AM トーナメント」で今季自己最高の単独6位に入賞。この試合の4日間トータルのパーオン率は80.556%で、フェアウェイキープ率(74.545%)とともに見事1位を記録。

 14本あるクラブの中で、僕がいちばん自信を持って打てるのがフェアウェイウッド。ハイブリッドもそうですが、ピンを刺すショットを打つ自信があるし、一貴(東北福祉大で同級生だった比嘉プロ)からも「フェアウェイウッド上手いよね。女子プロみたいじゃん」と褒めてもらえるので(笑)。
 そんな僕が昨シーズン途中から使っているフェアウェイウッドが『スリクソン ZX Mk II』の#3と#5。僕のフェアウェイウッド選びの基準ですが、#3は強く振った時に左に行かなければOKで、いざ飛ばそうとしたときに、ちょっとフェードするくらいの感じの♯3が好みです。「ZX Mk II」は、まさにそんな球が打てます。
 そして、#5はというと、フェースをカットめに入れてコントロールしたフェードが打てるのが条件。そうやって打てれば、ピンを刺してグリーンで止まりやすいボールが出るからで、逆に言うと、つかまってしまうようだと使えないのですが、「ZX Mk II」の#5なら、そういうショットが打てるんです。
 僕は前のモデルも使っていて、インパクトでボールがフェースに乗る感じがありました。それに対し「ZX Mk II」は、#3も#5もボールがフェースに乗ったあとにたわむ感覚があります。だから、「あ、これは届いたな」というのが手に伝わるし、実際に前より少し飛んでくれます。
 今年はまだよい結果を残せていないのですが、調子はそれほど悪くないので、あとは噛み合わせさえよくなればという感じ。一貴は去年賞金王になって、今年はマスターズに出場して、「こっちにおいでよ」と言われたので(笑)、早くあいつに追いつきたい。そのためにも今年は優勝するしかないです。