その試合の第1ラウンドで、6試合ぶりのアンダーパーとなる3アンダー「69」でプレーし、6位タイと好発進を見せた青木プロ。続く2日目には「67」をマークし首位タイに浮上すると、最終日も最後まで優勝争いを演じ、プレーオフに進んだ3人と1打差の通算10アンダー・単独4位でフィニッシュしました。その試合について聞いてみると、
「惜しかったなぁ(苦笑)。3日間で1打ですからね。なんとか縮めたかったんですけど、前週に久々に予選通過をして、今度は優勝争いができたので、すごく気持ちが前向きになりました。その後、また予選落ちしてしまったので両極端ではあるのですが、今年はそれでもいいかなとは思っています。チャンスが来た時に勝てればいいというか……。それまでは試行錯誤してエネルギーを溜めつつ、ここぞという時に爆発できればいいなという気持ちでいます」(青木プロ)
6月に入ってからは、ともに歴代チャンピンとして臨んだ「リシャール・ミル ヨネックスレディスゴルフトーナメント」と「宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント」でどちらも予選を通過。2試合ともに試行錯誤しながらのプレーだったようですが、
「『リシャール・ミル~』は、打ってはいけないサイドには絶対に行かないようにして、なんとか気持ちでアンダーパーに持っていったという感じではありました(苦笑)。ただ、『サントリ~』のコース(六甲国際GC)は、そういうゴルフは通用しなくて、距離があるし、4日間競技ということも含めて、私の親友の成田(美寿々プロ)が勝っているように、スケールの大きなゴルフをする人に向いている印象なんです。そんなコースで私が一昨年勝てたのは、自分でもびっくりだったのですが(笑)、今年、練習ラウンドをしてみて、よい兆しというか、めざすべき方向性が見えたかなと感じました」
と上昇の手ごたえを感じている様子。そして、試行錯誤しているといいながら、注目すべきはフェアウェイキープ率。昨シーズンは2位に入り、今シーズンも80.5195で2位にランクしています(※6月11日現在)。
「ティショットはずっと安定しています。それに、『ゼクシオ エックス』ドライバーもすごく安定感がありますね。フェアウェイキープに関しては〝置きに行く〟感じは全然なくて、毎回しっかり振っても安定している感じ。もちろんミスヒットもあるのですが、それが、それほど大きなミスにならない印象があります。ギア効果もそうですが、〝飛びの翼〟にも助けられています(笑)」
と話す青木プロ。安定したショットの陰には、クラブへのたしかな信頼感があるようです。
今シーズンの国内女子ツアーも3分の1が終わり、これから中盤戦に突入。今年は全38試合中19試合が4日間競技となり、特に6月第4週以降は、4日間競技が5週続きます。
女子にとってはタフに思えますが、青木プロは以前から「4日間の試合のほうが好き」と話しています。それは、決勝ラウンドが2日間あるほうがゴルフの組み立てがしやすく、頑張った分だけポイントなどで報われるからなのだとか。そして、4日間競技が続くことについても、
「全然問題ないですし、試合も休みません。というのも、休んだ時って何していいかわからなくなっちゃうんですよ(笑)。それに、身体を休めても、なんだか気が休まらなくて。だったら、試合に出ながら練習日はハーフだけラウンドするとか、練習だけするとか調整したほうがいいいんです。私の場合、1年間、ずっと出続けているほうがリズムを作りやすいという感覚ですね」
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