《〝ダントツ〟の密着力がスイング時のブレを軽減！》小さい力でしっかり握れてグリップ力を向上させるNEWゼクシオグローブ ～メンズ＆レディス～

Q.まずメンズモデル「GGG-X020」についてお聞きしますが、これは全天候型（合成皮革）がモデルチェンジしたということでしょうか？
松川：いえ、従来モデルとは、同じ全天候型と言っても素材、機能ともに大きく違うので、ゼクシオの合成皮革タイプのグローブとしては、新しいラインのモデルになります。

Q.では、どのあたりが新しいのでしょうか？
松川：今回新たに着目したのが、手のひらとグローブの「密着力」、つまり接地面積の広さです。これは「密着率を上げることでグリップ力が上がり、小さな力でクラブを握ることができ、それが結果的にスイングのパフォーマンスを向上させる」という論理に基づいて開発した、機能提案型のグローブです。

Q.なぜ、密着率を上げるとスイング時のパフォーマンス向上につながるのですか？
松川：はい。まず前提として、グリップ力というのは、〝握る力× 密着力〟で決まります。密着力が低いと強く握らないといけなくなり、余計な力が入ってスイングしてもヘッドが走りませんし、安定しません。反対に、密着力が高いと、強く握らなくてもグリップがしっかりします。つまり、小さい力で振れるので、力まずにスイングできる。それが結果的に、軌道の安定などスイングのパフォーマンスを向上させるのです。

Q.では、密着力を上げるために、どんな工夫がなされているのでしょう？
松川：部分ごとに肉厚を変えた「3層構造」を新たに採用しました。1層目が手のひら部分、2層目が手のひらと親指、そして3層目がグリップに触れる手のひらの中心部で、2層目、3層目は1層目の内側に縫製しています。それにより、従来モデルにくらべ手のひら全体の接地面積が約28パーセントも増えて、他社モデルと比較しても、ダントツで密着力が高いグローブになっています。

Q.接地面積が約1.3倍になったというのはかなりの拡大率ですね。
松川：はい。開発チームが、実際にゴルファーがどうやって握っているのかを圧力センサーを使って調べたところ、手のひらに圧力がかかっていない部分があることがわかりました。それが、下図（従来モデル）の真ん中の緑色部分で、そこに3層目を配置しました。その部分に厚みを持たせることで、グリップとグローブの隙間が減り、接地面積が増え、密着力がアップしています。

Q.なるほど。ただ、生地を重ねて厚くすることによるデメリットはないのでしょうか？
松川：おっしゃるように、厚くすることで握った時に違和感があったり、振りにくいと感じたりするようだと逆効果なので、握った時のフィット感やフィーリングも重視したポイントです。開発チームからは、「どういう形にして、どこを厚くすれば一番密着度が高くなって、なおかつ違和感なく握れるのかを決めるのに苦労した」と聞いています。

Q.今回のモデルに使われている素材も新しいのですか？
松川：はい。1層目に、新たに開発した「高摩擦素材」を使うことで、グリップとグローブを密着させ、滑りにくくしています。ただ、滑るという現象は、グリップとグローブの間だけでなく、グローブと手の間で起こることがあります。グローブの生地には表と裏があり、裏は摩擦係数の低いものが一般的のため、グローブと手の間で滑ることがあります。そこで、それを解消するために、2層目と3層目には、高摩擦素材を、摩擦係数の高い側が手に触れるように表と裏を逆にして縫い付けることで、さらに滑りにくくしているんです。

Q.細部まで念入りに作られているんですね。
松川：はい、とてもよく考えられたグローブなんです(笑)。付け加えると、親指の裏側にも、2層と同じ高摩擦素材を縫い付けています。グローブが破けやすいのは、手のひらの小指寄りの部分と親指で、そこに力がかかるからです。だから、そこに摩擦係数の高い素材を使って、手のひらの中でグリップが動かないようにしています。そうやってグローブで補助してあげることで、小さい力でもしっかり握れることができます。

Q.次にレディスモデルの『GGG-X021W』『同 X021WW（両手用）』ですが、どんな特徴があるのでしょうか？
松川：搭載しているテクノロジーはメンズモデルと同じです。先ほどもお話したように、このグローブは、小さい力でもしっかりグリップができます。女性の中には握力の弱い方もいらっしゃるので、そういった方こそ、このグローブがスイングのパフォーマンスを向上させてくれるのではないかと思います。

Q.メンズモデルと違うところはあるのですか？
松川：はい。女性ゴルファーの中には日焼けを気にされる方も多いので、そんな方のために両手用もラインアップしているのですが、右手は左手とは違い、あえて一層構造にしています。というのも、右手のひらは基本的にグリップに直接触れず、左手と重なる部分も多いからです。

Q.機能を考えると、メンズ、レディスモデルともに、やはり「もっと飛ばしたい！」というゴルファーにオススメということでしょうか。
松川：そうですね。上級者やアスリート志向の方は、生地の薄いモデルが好みかもしれないので、アベレージゴルファーで、「もっとレベルアップしたい」「今より飛距離を伸ばしたい」という方にお勧めしたいです。特にゼクシオのクラブのユーザーのみなさんは、飛ばすことへの欲求が強いと思うので、男性だけでなく、女性のみなさんにも、スイングのパフォーマンスを向上させてくれるゼクシオの新しいグローブをぜひ試していただきたいです。

　このグローブは、「ギアメーカーとして、機能をしっかりとアピールできる製品を作ろう」「他社の製品とは違う、突出した性能をめざそう」という方針のもと開発したもので、パッケージに入っている〝ダントツ〟は、私たち技術陣のキャッチフレーズと言っていいものです。その目標実現のために、グローブ開発では初めてダンロップ独自で材料評価や計測などを行い〝科学〟や〝データ〟を取り入れました。その意味では、材料メーカーと本格的にタッグを組んで開発した製品です。
　今回は、クラブやボールと同じようにグローブの役割を考え、原理原則に基づいてグリップ力のデータやゴルファーのフィーリングデータを解析し、ゴルファーに喜ばれる商品をめざしました。その結果、グローブが手のひらに密着しつつ、心地よくスイングできるグローブができました。ゼクシオのクラブと同様に、着けて、握って、振れば、他社製品との違いがわかっていただけるはずです。