2024/04/02

SRIXON製品情報

《 飛距離特化型ボールの最先端『スリクソン XmaX』デビュー! 》 誰が打っても、その飛距離がマックスな理由

 R&Aが定めるボールの反発係数に関するルールを度外視して飛びを追求する非公認球とは一線を画し、ルールを順守した上で他を上回る飛びを実現してきた「スリクソン X」の歴代モデル。その第4弾が、4月5日に発売される『スリクソン XmaX』(以下、XmaX)だ。
「〝飛びの力でゴルファーに驚きを〟。それがXmaXの商品コンセプトです。企画検討時にゴルファーを対象に調査、分析した結果、過去モデルは競合モデルよりも多くのシニアが使ってくださっていることが分かりました。それなら、シニアだけでなく女性にももっと使ってもらえるはずだと考えました。また、既存ユーザーの志向を深掘りしたところ、ゴルフでもっと上達したい方やラウンド回数を増やしたい方など、ゴルフへのモチベーションの高い方が多いことが分かりました。冒頭のコンセプトを打ち出したのは、より幅広い層のゴルファーに、飛距離と直進性が売りのXmaXを使ってもらうことで、驚きやレベルアップする喜びを体感していただきたいと考えたからです」
 と、商品企画を担当した清水 祐希は話す。
 また、前作に続き開発を担当した児島 大二郎も、想定ユーザーについてこう語る。
「これまでのXは、漠然と〝ドライバーで飛ばしたい〟という方をターゲットにしていました。そのため私たち開発陣も、ヘッドスピードが速い方が使うのだろうと想定していたのですが、実際はそうではなくて、〝飛距離に悩んでいる方がターゲットだ〟と企画チームから言われまして。そこから、シニアや女性を含めた幅広い層のアベレージゴルファーをターゲットに開発を進めることになりました」
 アマチュアゴルファーへの調査で分かった「ドライバーでもっと飛ばしたい」「曲げたくない」そして、「もっと上達してスコアアップしたい」という願い。それをかなえるために、XmaXの開発はどんなことからスタートしたのか。
「ユーザーとして新たに増やしたいシニアや女性には、ヘッドスピードが速くない方も多いので、私たち企画チームから開発チームには、〝まずは、ヘッドスピードが速くない方にも好まれやすい、やわらかい打感をめざしてほしい〟と要望しました」(清水)
「ソフトにして、なおかつ今までより飛ぶようにしてほしい……。これはモデルチェンジのたびに出てくる無理な注文なのですが(苦笑)、それを実現するにはやはり初速のアップが不可欠です。そのために着目したのがコアでした」(児島)

清水 祐希(しみず・ゆうき、左)
住友ゴム工業㈱ スポーツ事業本部 ゴルフビジネス部 ゴルフボールビジネスグループ
食品関連企業でマーケティング等を経験したのち2022年入社。以来、スリクソン・ブランドのゴルフボールの商品企画を担当。

児島 大二郎(こじま・だいじろう、右)
住友ゴム工業㈱ スポーツ事業本部 商品開発部 ゴルフボール技術グループ
2020年入社。1年目よりディスタンス系ゴルフボール開発に従事。大学・大学院時代に培った化学知識を生かしてゴルフボール各部材の設計を担当。「スリクソン XmaX」のほか、ゼクシオ・ブランドのゴルフボール開発も手掛ける。

 やわらかいのに、初速は速いコア――。その実現はボール開発の永遠の課題と言ってよく、ダンロップではコアの材料に何を配合するかという研究を長年行ってきた。それを研究するチームでは、分子構造を加味した研究を進める中で、ビタミンCやビタミンEなど一見ゴルフボールとは関係がなさそうなものを配合するような実験も実施した。そうした基礎研究を約10年にわたり続けた結果、今回、ベストと言える材料を見つけることができたという。
 それに加え、打感はソフトながら高反発のコアを作るために、児島たち開発チームが「いちばんこだわった」というがコアの硬度分布である。
 前作のコアは、中心がやわらかく、表面に近づくにつれて硬くなる設計にしていた。だが、
「硬度差をつけたコアは、インパクトで潰れやすく、それによってエネルギーが逃げてしまい、初速が落ちるというネガティブな要素があります。そこで、今回初速を最大限に高めるために、コアの中心と表面側とで、できる限り硬度差をつけない構造に設計しました。それにより、ボールはインパクトでエネルギーをロスせずにそのまま打ち出されるので、やわらかくても高初速になるコアができました」(児島)
 さらに開発チームは、「打感をやわらかく」という企画チームからの要望を実現するために、3つある層の中で最も硬いミッド(中間層)も前作よりやわらかくすることを狙った。
「ただし、ミッドをやわらかくすると、それだけスピンがかかりやすくなります。アマチュアの方は、スピンが多いとショットが曲がって飛距離が落ちてしまいます。余分なスピンを抑えられれば、飛距離が伸びるだけでなく、直進性も高まって、たとえばOBが減ってスコアアップにつながります」(児島)
 では、ミッドをやわらかくしつつ、スピンを抑えるにはどうすればよいのか? その解決策が、材料開発チームが新たに発見した材料をミッドに配合することだった。
「一般的に、中間層やカバーを硬くすればスピンが抑えることができますが、今回発見した材料は、やわらかいのにスピンを抑えることができるというもの。それを、ミッドだけでなくカバーにも加えることで、打感としてはやわらかくしつつ、前述の通り今までよりスピンを抑えることができたのです」(児島)
 余分なスピンを減らすことは、ドライバーだけでなく、アイアンの飛距離アップにも効果的だという。ドライバーの飛距離が伸びて、セカンドショットで持つクラブが短くなることに加え、アイアンの飛距離そのものが伸びれば、さらに短いクラブでグリーンを狙える。たとえば、これまで7番を使っていた距離を9番で打てるとなれば、XmaXがめざしたゴルファーのレベルアップにつながる

 3層すべてを、新たな材料を使って変えるという、思い切った決断によって完成したXmaX。マシンテストでは、ドライバー、アイアンともに、飛ばすための3つの要件である〝低スピン・高打ち出し・高初速〟が、前作や他社モデルを上回っていることが確認できたという。衝撃の強さに関しても、前作と比較してあらゆる番手(ドライバー・アイアン・アプローチ・パター)においてXmaXの方がやわらかいことを確信した。それを受けて、次にはゴルファーによるテストを実施。対象は、ダンロップ社内の様々なレベル、年代の男女ゴルファーだったが、
「〝当たった瞬間はやわらかく感じるが、打った後はビューンと飛び出していく〟〝前作や他社のボールよりやわらかい〟といった声が聞かれました」(清水)
 というように、テスターの多くが初速の速さと打感のやわらかさを感じ取った。
 ヒューマンテストの際には、こんな発見もあった。計測データを確認したところ、テスターの多くのミート率(※)がアップしていたのだ。
「ヘッドスピードは変わらなくても、XmaXのボール初速が速いのでミート率が上がるのです。それを見て、あるシニアの男性は、〝昔の感覚に戻った〟ととても喜んでいました」(児島)
 そして、XmaXは女性ゴルファーからも高い評価を得た。
「女性の場合、飛距離特化型のボールは、やはりアプローチやパットで硬く感じることが多いようなのですが、XmaXを打った女性の方が〝これは硬く感じない〟と。さらに、〝すごく使いやすいのでラウンドで試してみたい〟という方もいました」(清水)
 その後、XmaXは、昨年12月から今年1月にかけ、商品名を伏せて大規模なアンケート調査を行った。公式オンラインストア会員400人を対象にしたその調査では、XmaXを使ってラウンドしてもらい、ドライバーの飛距離・直進性、アイアンの飛距離・スピン量、アプローチ・パットの打感など計10項目について、現在愛用中のボールと比較して5段階で評価してもらった。すると、回答者の7割以上が、「XmaXのほうがドライバーの飛距離が出る」「ドライバーの直進性が高い」と答え、アプローチショットの打感についても、およそ6割の方が「XmaXのほうがやわらかい」と回答したという。
 コメント欄には、飛距離の伸びや直進性の高さを評価する意見が多く見られたほか、「非力でヘッドスピードが遅い自分でもよく飛んだ。打感がソフトでとても心地よかった」という、今回新たにユーザーに想定したゴルファーからのコメントも寄せられた。
 事実、XmaXの適応ヘッドスピードは30m/s前半から40m/s後半に設定され、幅広い層のアベレージゴルファーが、その性能を引き出すことが可能だ。
(※)ミート率=ボール初速÷ヘッドスピード

 そしてXmaXは、商品のネーミングも注目すべきポイントだ。これまでのモデルチェンジでは〝2〟〝3〟と数字を増やしてきたのに対し、今回は「最大、極大」を意味する〝MAX(マックス)〟と名付けた。これも清水たち企画チームが行ったユーザー調査が関係している。
 あるゴルフコースで、来場客に前作(スリクソンX3)について調査したところ、「知らない」と答えたゴルファーが予想以上に多かったという。あるいは、ボールの存在は知っていても、商品名を誤って覚えている人もいた。
「すごく飛ぶボールなのに、もったいないなと思いました。調査結果から、ゴルファーからの認知率の低さがこのボールの一番の課題だと感じていたので、新しいモデルでは、できるだけ多くの方に認知してもらえて、興味・関心を持っていただけるネーミングであれば、今回も性能は非常に高いことが分かったので愛用いただけるチャンスが高まると思っていました。そこでキャッチーな商品名で、なおかつ、商品名から商品特徴が想起できるネーミングにしようと思い、3代続けて使用している『X』に、ゴルフで飛距離を想起させる〝MAX〟を掛け合わせた『XmaX』と命名しました」(清水)
 こうして名実ともに大きく変貌を遂げたXmaX。最後に、企画と開発に携わった二人に、まだこのボールを打ったことのないゴルファーへのメッセージをお願いした。
「XmaXは、企画から、研究、開発、生産と、担当者全員が一丸となって作ったボールですし、飛距離に関してダンロップがいま持っている技術のすべてを注ぎ込んだボールとなっています。ゴルフにおいて、やはり飛びというのは喜びのひとつであり、一番の楽しみだと思うので、1ヤードでも遠く飛ばしたいと思う方には、ぜひ打っていただいて、この性能を体感していただきたいですね」(児島)
「私自身テストに立ち会った際に、シニアや女性のみなさんから〝最近、飛距離が落ちてきて困っていたけど、このボールだったら、持つクラブが1、2番手変わるからスコアにもいい影響がありそう〟といった生の声を聞くことができて、改めてこのボールの魅力に気づけました。これまでのように、ドライバーのヘッドスピードが速いゴルファーの方にもちろん使っていただきたいのですが、ゴルフは大好きだけど飛距離で悩んでいる方が使えば、一番の特長である飛距離と直進性によって悩みを解決できて、その上スコアもアップする――。XmaXは、そんな夢のあるボールだと思います」(清水)

『スリクソン XmaX』の詳細はこちらをご覧ください。