2024/04/01

D-Cafeレポート

《祝・プロデビュー! 岡田 晃平プロ 独占インタビュー》 シード獲得とツアー初優勝が目標。早く松山さんとアメリカでプレーしたい

D-cafe:まずはゴルフとの出合いのお話から。お父さんの影響で始めたそうですが、実家から最寄りの練習場まではかなり距離があったとか。
岡田 晃平プロ(以下、岡田):はい。もともと自宅から車で20分ぐらいのところに練習場があって、小学校3年まで通っていたのですが、そこがなくなってしまって。それで、小学校卒業までの3年間は、車で40分ぐらいかけて練習場に通っていました。

D-cafe:そうなると、毎日通うのは難しかったのでは?
岡田:そうなんですけど、小学生の時はソフトボールもやっていて、チームスポーツなので、そちらの練習を優先していたんです。優先順位はソフトボールが上で、ゴルフは二番目。だから、ゴルフの練習はソフトボールのない日にしていました。

D-cafe:すると、いつから本格的にゴルフに取り組んだのですか?
岡田:明徳義塾中学に入ってからです。正直に言うと、中学でもできることならゴルフもソフトボールも続けたかったんです。でも、それは難しかったので、どっちをやろうかと迷った末にゴルフを選びました。その時に、「どうせやるならプロをめざそう」と。プロゴルファーを意識したのはその時が初めてでした。

D-cafe:でも、それからわずか2年後の2016年には「日本ジュニア」(男子12歳~14歳の部)で優勝しました。やはり中学進学後はかなり練習したのでしょうか?
岡田:そうですね。寮生活だったので、いつでも練習できる環境でしたし、すごく練習する先輩がたくさんいたので、一緒に練習させてもらっていました。明徳と言っても、部活動自体は意外と普通で2時間弱しかやらないんです。なので、朝早く起きて練習したり、部活動が終わった後、残って練習したり。そういう個人練習は、松山さん(英樹プロ)たちが始めて習慣になったみたいです。

D-cafe:岡田プロにとって、松山プロは中学、高校、そして東北福祉大でも〝直系〟の先輩ですよね。最初に会ったのはいつですか?
岡田:それがなかなかお会いできなくて(苦笑)、初めてお会いしたのは僕が大学に入学した時です。2020年の春のことで、その時、松山さんは大学の施設で練習されていて、僕は仙台に着いた日にご挨拶しました。ただ、その翌日に新型コロナの感染防止のために外部の人は大学への立ち入りが禁止されて、松山さんも練習できなくなってしまって……。なので、お会いしたのは一度きりだったのですが、去年(2023年)、僕も出場したソニー・オープン・イン・ハワイの会場で久しぶりにお会いして、初めてきちんと話すことができました。

D-cafe:東北福祉大時代には、「日本アマ」(2022年)や「日本オープン」ローアマチュア(2023年)などのビッグタイトルを獲得しました。ご自身としては満足のいく結果を残せましたか?
岡田:うーん……、すごく楽しかったし、日本ジュニアとか日本アマとか、獲れるタイトルは全部獲れたんじゃないかと思います。だから、やり残したことはないのですが、ひとつだけ、アマチュアでツアー優勝できなかったのが心残りですね。

D-cafe:去年の「日本オープン」では、初日に首位タイと好スタートを切って3位タイで決勝ラウンドに進みました。最終的に18位タイでローアマチュアを獲得しましたが、「優勝できなかったのは悔しい」とコメントしていましたね。
岡田:はい。最終日の「74」というスコアは、しっかり攻めた結果なので仕方ないのですが、2日目、3日目と、もう少しいいゴルフできていたら、最終日のプレースタイルも変わったんじゃないかなと思います。アマチュアには賞金が出ないし、1位になれなかったら意味がないので。大学に入ってから、何度かツアーに出るチャンスをいただいたので、やっぱりアマチュア優勝したかったです。

D-cafe:昨年の「日本ゴルフツアー選手権」ではトータルドライビング(※)で1位でした。〝飛んで、曲がらない〟ということだと思いますが、ショットにはかなり自信を持っているのでしょうか?
岡田:そうですね。ショットは、ドライバーからアイアンまでけっこう自信があります。

D-cafe:ゴルフファンのみなさんに、「自分のここを見てほしい」と思うのはどんなところですか?
岡田:やっぱり飛距離じゃないですかね。安定感も見てもらいたいとは思いますけど、みなさんに分かりやすいのは飛距離だと思うので。

D-cafe:飛距離はまだ伸びているのでしょうか?
岡田:大きく変わることはないですけど、クラブを替えることで5ヤードとか10ヤードは伸びています。それと、身体を大きくすればもっと飛ばせると思うので、身体を大きくするために、今はトレーナーさんにメニューを組んでもらってトレーニングをしています。

D-cafe:一方で、プロとしてやっていく上での課題は感じていますか?
岡田:アプローチショットとパターですね。プロのステージとアマのステージをくらべて大きく違うのはグリーンなので、ツアーの試合に出て対応できるようにしたいです。だいぶ対応できるようになってきましたが、まだまだな部分があるので。

D-cafe:ただ、先ほど話の出た「日本オープン」のグリーンは、ツアーの中でも一二を争う速さだと思いますが、毎回健闘していますね。
岡田:そうですね。これまで3回出場して一度も予選落ちしていないので。僕はスコアの伸ばし合いより、耐えるゴルフの方が好きなので、日本オープンが合っているんじゃないかなと思います。

(※)ドライビングディスタンスとフェアウェイキープ率をポイント換算した順位

D-cafe:昨年のソニー・オープン出場時に松山プロと会ったということですが、どんな話をしたのでしょうか?
岡田:技術に関することをいろいろ教えていただいたのですが、いちばん強く言われたのが、「高いボールを打てるようになれ」ということですね。というのも、当時、僕の打つボールは弾道が低かったからです。

D-cafe:それは、今では打てるようになったのですか?
岡田:はい。実は、僕はもともと弾道が高かったのを、意識して低いボールを打っていたんです。だから、以前のように打つようにして、そこからさらに打ち方を磨いていって、今は普通に高い球を打てるようになったと思います。

D-cafe:道具についてお聞きしますが、スリクソンのボールはいつから使っているのでしょうか?
岡田:大学2年の時です。それまで違うメーカーのボールを使っていたのですが、ダンロップのアマチュア担当の方に声をかけていただいて替えました。「日本アマ」で優勝した時はスリクソンのボールを使っていました。

D-cafe:現在はスリクソンのどのモデルを使っていますか?
岡田:去年までは『スリクソン Z-STAR XV』でしたが、今シーズンから、アイアンでよりスピンが入る『スリクソン Z-STAR ♦️(ダイヤモンド)』を使います。ツアーでは、やっぱりミドル~ロングアインのスピン量が大事だと思うし、硬いグリーンでは少しでも止まりやすいほうがいいので。それに、蟬川さん(泰果プロ。東北福祉大の1学年先輩)もZ-STAR ♦️(ダイヤモンド)を使っていて、〝すごくいい〟と言っていたので、いいボールなんじゃないかと思って替えました。

D-cafe:スリクソンのクラブはいつから?
岡田:高校2年の時に、自分でアイアンを買ったのが最初です。そこから使い始めて、大学2年の時にボールを替えるタイミングで、クラブもほとんどスリクソンにして。ドライバーは去年から『スリクソン ZX5 Mk II LS ドライバー』を使っています。

D-cafe:では、最後にプロとして目標をお願いします。
岡田:まずは国内ツアーのシード権を獲ることと1勝することですね。そこから始めて、その後は海外に出て勝ちたいなと思います。

D-cafe:やはり海外でプレーしたいんですね。
岡田:はい。特に松山さんのいるアメリカでプレーしたいです。松山さんは僕のちょうど10歳上で、僕が早く行かないと松山さんが年を取ってしまうので(笑)。とにかく早く松山さんと一緒の舞台で戦いたい気持ちがあります。

D-cafe:本日はありがとうございました。プロとしての活躍に期待しています!

岡田 晃平(おかだ・こうへい)
2002年高知県生まれ。9歳でゴルフを始め、明徳義塾中学校3年生だった2016年「日本ジュニアゴルフ選手権競技 男子12歳~14歳の部」で優勝。東北福祉大学に進むと、「日本アマチュアゴルフ選手権競技」(2022年)、「ネイバーズトロフィーチーム選手権(個人、団体)」(2023年)、「日本オープンゴルフ選手権競技」ローアマチュア(2023年)などのタイトルを獲得。大学4年だった昨年12月にJGTOのサードQTを通過してプロ宣言すると、続くファイナルQTで9位に入り、今季前半戦のツアー出場権を獲得。身長173㎝、体重75㎏。血液型AB。