2025/04/11

D-Cafeレポート

《 今いちばんお気に入りのアイテムをご紹介! 》マイ・フェイバリット 2025〈女子ツアー編①〉~ 青木 瀬令奈・安田 祐香・内田 ことこ・仁井 優花 ~

 昨シーズン、私はなかなか優勝争いに絡めなかったのですが、トップ10フィニッシュの回数は自己最多(9回)でした。スタッツは10項目以上で自己新記録を更新できたので、自分自身ちゃんと成長できていたんだなと実感できました。ドライビングディスタンスもその一つ。去年は229.1ヤードで、2023年から5ヤード、22年とくらべると10ヤード近くも伸びました。そんな私が、23年シーズンの後半から使っているのが『ゼクシオ エックス ドライバー』です。

『ゼクシオ エックス』は今のモデルが3代目で、私は初代のドライバーから使っていますが、その時から感じているのが、見た目のカッコよさと、打った時のゼクシオならではの安心感のいいとこ取りだということ。今のモデルも、ヘッドはブラックが基調でブルーがアクセントに入っていて、フェースの色も落ち着いていて、スリクソンのようなアスリートモデルっぽい、シャープな外観です。それが、打ってみると、球がつかまりやすくて、初速もキャリーもしっかり出ます。本当にいいドライバーだなと感じていて、ずっと使っています。
 それと、ゼクシオのモデルではあるけれど、ロフトやライをすぐに調整できる(クイックチューンシステム)のは、やはりツアーでプレーする上では、すごく重要なポイントだと思っています。

 ただ、去年は悔しいシーズンでもありました。脚のケガが原因で私自身初めて3週連続で欠場してしまったし、ケガに悩まされた一年でした。脚については、それとは別の箇所も傷めていることがわかったので、今年のオフは、脚のケアを最優先事項にして、脚への負担を減らすために、体重を10キロ落としてケアも毎週受けました。
 それと、去年は脚の影響もあって、理想としているドローボールが打てずに、無意識のうちにフェードを打つスイングになってしまっていました。それがオフの練習とスイング診断で分かったので、このオフはスイングを改造して、まずは基本になる球をストレートか軽いドローになるように練習しました。そうすることで、フェアウェイウッドやハイブリッドなどグリーンで止めたいショットでは、質の高いカットボールが打てます。

 去年は優勝できずにすごく悔しい思いをしたので、今年の目標はやっぱり優勝。今はまだ寒い日もあるので、脚の状態を見ながらの試行錯誤ではあるのですが、ゴルフの内容はすごくいい状態で開幕を迎えられました。だから、今年はまたひと皮むけて、ここからあと何年もたくさん勝てるように、ステップアップの年にしたいと思っています。

 私が今年のツアー開幕戦(ダイキンオーキッドレディス)から使っているのが『スリクソン ZXi5 アイアン』です。テスト自体は去年からしていたのですが、シーズン中で調子がよかったこともあって、前のモデルを使っていました。それでオフになって本格的に試してみて、よさを実感できたので沖縄の試合で初めて使いました。

 以前も同じスリクソンの〝5〟シリーズのアイアンを使っていて、〝顔〟が似ているからだと思いますが、最初からすんなり構えることができました。打ってみて感じるのは、前のモデルと同じで、ショットのコントロールがしやすくて、ミスしたと思ったショットが大きなミスにならないこと。それと、スピンが効いてグリーンでボールがしっかり止まってくれるところも気に入っています。前のモデルとの違いで言うと、打感がやわらかくて、ボールがフェースに乗ってから飛び出していく感じがあって、それでいて、スピンはしっかりかかってくれます。

 開幕戦は、初日は雨と風が強くて、バーディが一つも取れずに、かなり出遅れてしまったのですが、2日目は風が強い中でも、自分がイメージしたアイアンショットが打てました。それが、パープレーというスコアにつながって予選を通過できたのだと思います。

 去年は、開幕からあまり調子がよくなくて、「このままだとマズいな」と思って、ちょうど今ごろから、軌道修正というか、もっと球の質をよくしていかないといけないと思って、試合に出ながらひと月半ぐらいかけて調整をしました。その結果、5月の終わりぐらいになって、やっといい感触になってきました。それが夏場の好成績につながって、9月に初優勝することができたのですが、去年の春先とくらべると、今年は調子がいいと感じています。
 今年のオフは、タイで合宿をして、去年見つかった課題の修正に取り組みました。スイングの中でズレを感じたら、トラックマンも使ってそれを修正したりもしました。(青木)瀬令奈さんの沖縄合宿にもお邪魔しました。一緒にバドミントンして楽しみながらトレーニングもしましたが(笑)、瀬令奈さんが一打一打自分と向き合って、球筋とかスイングを研究しているのを見て、私にも気づきがありました。(青木プロのコーチの大西)翔太さんからのアドバイスで気づけたことがあったのもよかったと思っています。

 去年は全体としては充実したシーズンだったのですが、毎年春先はあまり調子が上がらなくて、去年もそうだったので、今年はシーズンを通して安定したプレーができればと思っています。前半戦から優勝争いをする回数を増やして、7月くらいまでに1勝できたらと思っています。

 私は、昨シーズンが終わって年が明けてから、スリクソンの新しいドライバーをテストしました。いろいろなモデルを試したのですが、その中から選んだのが『スリクソン ZXi LS ドライバー』です。

 このモデルに決めた理由ですが、ヘッドの座りがよくて、アドレスした時の〝顔〟もいいので、構えやすいというのが一つ。もう一つは、私はスピン量がけっこう多い方なので球を抑えたいのですが、それでも、それなりの高さは出したいんです。その点で、『ZXi LS ドライバー』の弾道の高さは自分のイメージにぴったりでした。

 ショットした球を前のモデルとくらべると、強くて重たい球になったような気がします。今年の開幕戦でもそうでしたが、風に対しても強いし、このドライバーはより前に行ってくれるので、当たりが薄くても伸びる感じがありますね。私は持ち球がドローボールなのですが、イメージした通りのドローも打てます。
 飛距離としては、今の時期でも、去年よりちょっと飛んでいるなと感じているので、これから気温が上がってきてもっと振れるようになったら、どのくらい飛距離が伸びるのか楽しみです。

 私は、飛距離が自分の長所だと思っています。ティショットで他の選手よりも前に行って、そのアドバンテージを生かそうと考えているので、ドライビングディスタンス(※2023年は13位、24年が11位)は、シーズン中も常に頭のどこかにあります。
 ただ、去年は、序盤から中盤にかけてティショットで苦しみました(苦笑)。ショットのイメージとか、ルーティンとか、意識していたことができなくて、できるようになって調子がいいなと思っても、それがなかなか結果に結びつかなくて……。それで、「もうシードを気にせずやろう」と気持ちを切り替えたら、それがきっかけになってショットもよくなって、後半戦は自分でもすごく頑張れたと思うし、なんとかシードを守ることができました。

 私の場合、セカンドショットが課題で、パーオン率を上げることをずっと目標にしているので、このオフは、例年以上にアイアンショットを重点的に練習しました。いろいろな球筋を打ったり、大きめの番手で距離を抑えて打つ練習をしたりしたのですが、パーオン率を上げるためにも、今年はドライバーの飛距離だけでなく、フェアウェイに置くことも意識しようと思っています。
 今は、ショットはいい方向に進んでいるので、自分がやりたいことを試合でできる回数を徐々に増やしていきたい。パットも、去年は1年を通して距離感がすごくよくて、3パットも減ってレベルアップできたと思うので、今シーズンこそ初優勝できるように頑張るつもりです。

 今年の沖縄での開幕戦は、初日が雨と風がすごくて、2日目も強い風が吹いたのですが、私は初日「74」(+2)、2日目「71」(-1)というスコアでプレーできました(※14位タイで予選通過)。2日とも難しいコンディションで、パーオンさせるのが難しかったのですが、かなりショートゲームが上手くいって、寄せてワンパットのパーというホールがいくつもありました。それは、あの試合で初めて実戦で使った『クリーブランドゴルフ RTZ ウエッジ』のおかげでもあって、48°、52°、58°の3本にはかなり助けられたなと思います。

 私は前のモデル(RTX 6 ZIPCORE ウエッジ)の〝顔〟が好きだったのですが、オフシーズンに初めてRTZ ウエッジを見た時に、すごく顔が似ているなと思いました。他のクラブもそうですが、ウエッジも構えた時に違和感がないのが大事で、RTZ ウエッジもすんなり構えられたのですぐに使い始めました。
 最初に打った時に「あ、これいいな」と感じて、すごく打感もよかったですね。やわらかくて、フェースにボールが乗る感じがあって、スピンもよくかかかるので、沖縄の試合でもそうでしたが、ラフや雨のコンディションでも、イメージした通りのアプローチショットができました。

 このオフは、新しいウエッジだけでなく、アイアンショットの練習もかなりしました。というのも、去年はアイアンショットがずっとよくなくて、苦しいシーズンになってしまったので……。ただ、アイアンショットは、スイングを変えるというより、気持ちの部分でちょっと自信をなくしかけていたので、とにかく練習量を増やして、不安がないように開幕を迎えようと思いました。
 オフは、沖縄やタイ、グアムに行ってトレーニングもしました。去年、体力的にしんどいなと感じたことがあったので、体力強化のために、昨シーズンが終わってすぐにトレーニング始めたんです。砂浜を走ったり、ウエイトトレーニングをしたり、ここまでやったのは初めて、というくらい鍛えたと思います。開幕戦が終わった時に、だいぶ疲れにくくなったと実感したので、この体力を1年間維持できるよう、シーズン中も試合の合間にしっかりトレーニングを挟みたいと思っています。

 アイアンショットも、去年にくらべたら不安もなく、だいぶ自信を持って振れているのでいい感じです。今シーズンは開幕前に、ツアー初優勝と「全米女子オープン」出場という目標を立てました。「全米女子オープン」は、去年、ハワイでの地区予選を突破して本選に出場できたのですが、あまりいいプレーができませんでした。なので今年も本選に出て、ぜひリベンジしたいと思っています。