ステップ・アップ・ツアーでプレーしながら、毎日のように自分でショットの動画を撮って分析して、いろいろなことを試しました。それでQTの直前になって、どこが悪いのかが分かって修正することができたんです。おかげでQTではいいプレーができて、ファイナルで8位に入ることができました。なんとか間に合った、という感じですね(笑)。
去年は、残念ながらレギュラーツアーではいい成績を残せませんでしたが、フェアウェイキープ率では1位(※78.1319%)を獲ることができました。過去に2位と3位になったことはあるのですが、1位になったのは初めてです。ただ、ランキング自体はシーズン中も意識しますが、プレー中は、フェアウェイをキープしようという意識が特に強いわけではないんです。それを意識しすぎると、かえって曲がってしまうから(苦笑)。なので、試合ではショットに集中するようにしていますが、私は他の選手とくらべてあまり飛距離が出ない分、フェアウェイは外せないなという気持ちがありますし、高いフェアウェイキープ率は目標の一つでもあるので、やはり大切に考えています。
ドライバーは、一昨年の途中から『ゼクシオ 13』を使っています。このドライバーは、たとえば、〝芯を外したかな?〟と思ったショットでも、芯でとらえた場合とそれほど飛距離が変わらないし、ブレも小さくて済みます。それは、試合でプレーする上ではすごく大事で、それもフェアウェイキープの高さにつながっているかなと思います。そういうやさしさがゼクシオならではですし、ミスをカバーしてくれるところが気に入っています。
フェアウェイキープは大切ですが、やっぱり飛距離も必要なので、去年から今年にかけてのシーズンオフは、練習器具も使いながら素振りを多くやったり、飛距離アップをメインにした練習に取り組みました。トレーニングも、飛距離を伸ばすために例年以上に体幹と下半身を強化しました。アドレスでどっしり構えられるように、走り込みもいつもの年以上に多くしました。今年はまだ数試合プレーしただけですが、去年よりはなんとなく飛んでいる感覚はあります。
ティショットの飛距離が伸びると、セカンドショット以降の景色が変わってくると思います。そうするとスコアの部分だけでなく、精神面でも変わってきて、余裕が出てくるかなと思うので、トレーニングや飛距離を伸ばすための練習は、継続して頑張っていきたいなと思っています。
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新しいシーズンを迎えるにあたって、シーズンオフにいくつか道具を新しいモデルに替えました。まず、ウエッジは『クリーブランドゴルフ RTZ ウエッジ』(48°、52°、58°)を使っています。
去年の年末に組んでいただいたのですが、初めて見た時に〝顔〟がいいと思ったし、ヘッドの座りも最高だったのですぐに替えました。打感もやわらかくて気に入っているし、ソール形状もすごくいいです。私は、どちらかと言えばフルショットよりアプローチを含めてコントロールショットの方が得意で、その中でもバンカーショットはかなり得意です。ラフが深くてややこしそうな状況だと、わざとバンカーに入れてしまうこともあるくらいなのですが、この『RTZ ウエッジ』はバンカーショットもすごく打ちやすいんです。58°を使うのですが、距離感が出しやすいし、バンスも絶妙で、砂に弾かれすぎず、かつ、砂に入りすぎず、みたいな感じで好きです。
そしてボールは新しい『スリクソン Z-STAR XV』。私は飛距離がほしいのでずっと『XV』を使っていますが、今度のモデルはちょっとだけやわらかくなったなと感じていて、私にはすごく合っています。実は「Z-STAR ♦︎ DIAMOND」にしようか最後まで迷ったのですが、『XV』には私の好きな(カラーバリエーションの)ロイヤルグリーンがあるので『XV』にしました。〝そこで選ぶんかい!〟みたいな感じですけど(笑)、モチベーション的にそういうものも大事なので。ロイヤルグリーンをずっと使っている理由は……カワイイから(笑)。それと、私は黄色とか緑が好きで、ボールのネームもラインもずっと緑なのですが、ロイヤルグリーンなら全体の統一感があるし、遠くから見ても、白とは全然違ってキラキラしていて、試合でも自分のボールだとすぐに分かるのがいいんです。
去年は1年を通してあまりパフォーマンスがよくなくて、悩みながら1年間プレーした感じでした。それが、QTの前になって、それまで自分でいろいろ勉強しながらやっていたものの整理ができて、パッと前が開けたんです。好きな読書をしたり、ヨガで集中したり、頭の中を整理する時間を作ったりというのを続けていたら、気持ちがちょっと楽になって。その感じでQTに挑んだら、シーズンを通していちばんいいゴルフができて、ファイナルステージで15位に入ることができました。〝やってきたことは間違いじゃなかった〟と思ったし、気持ちの面ですごく成長できた1年だったなと思います。
ゴルフの練習に関しては、シーズン中とあまり変わらなくて、例年との違いで言えば、ラウンドやパッティンググリーンでロングパットを多めに練習しました。
それと、去年の終盤にテークバックの動きでひらめいたことがあって、もしかしたら、それもQTがよかった要因の一つかもしれないので、オフもそれを続けました。その動きができるようになったことで、ダウンスイングでクラブが下ろしやすくなった感じがあって、おかげでショット全般のイメージがよくなりました。
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ただ、以前ツアーに本格参戦していた頃には腰痛が悩みでした。ここ何年かは痛みは出ていないのですが、それは試合数が少なかったからかもしれないので、シーズン中のトレーニングも、あまり無理せず、しっかりケアもしながらやっていこうと思っています。
去年のQTはファーストステージから出場しました。ギリギリでの通過でしたが、ファイナルでは26位に入って今年の前半戦の出場権を獲得できました。自分でも頑張ったなと思います(笑)。
それまでとはまったく逆のスイングで、しっかり身体の右側でボールをつかまえるようにしたのですが、それが上手くハマりました。いい方向にどんどん進んでいくのが分かったので、試合でプレーするのがすごく楽しみだなと思えるようになって、QTにもそのまま出られたので、それが成績につながったのだと思います。
ここ2年ぐらいは、練習でやっていることが試合の結果につながらなかったので、だんだん自信がなくなってしまっていました。それが、球筋を変えてQTで結果が出たことで、いい方向に進んでいるなと思えたし、少し自信も取り戻せたと思います。
このオフはトレーニングのほかに、新しいスイングをしっかり固めようと、コーチと一緒にもう1回イチから練習に取り組みました。それと、パットもいつもの年より多く練習しました。以前は、パットに自信があってランキングがよかった年もあったのですが(※2014年の平均パット数:パーオンホールで1位)、ここ数年、特に去年はパットのフィーリングがよくありませんでした。なので、このオフは、パットにもっと自信が持てるよう練習したんです。
クラブについてお話しすると、今年2戦目の「Vポイント×SMBC レディス」から『スリクソン ZXi LS ドライバー』を使っています。
ZXi シリーズのドライバーは、オフの間にいろいろなモデルを試しました。どれも、打ってみてすごく打感がいいなと思ったのですが、その中から『ZXi LS』を選んだのは、スピン量が少ないからです。私は、スピン量が多すぎてボールが高く上がってしまって飛距離につながらないのが悩みでした。それが、『ZXi LS』にしたことで球の高さが抑えられて、ボールがより前に行くようになって飛距離が伸びました。『ZXi LS』に絞ってからは、ライ角やロフト角、それにウエイトでヘッドのバランスを調整してもらいました。そうしたらアドレスがしやすくなって、球のつかまり具合もちょうどよくなって、ショットが安定するようになりました。そんな感じで、今はドライバーの感触はすごくいいです。
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