2025/05/15

SRIXON契約プロレポート

《 2024年度JLPGAプロテスト合格 ダンロップ契約ルーキー紹介 VOL.2 》永田 加奈恵 & 都 玲華

・所属:Sky
・出身地:奈良県
・生年月日:2001年4月17日
・出身校:近畿大学
・身長:151cm
・アマチュア時代の主な戦績:関西女子学生ゴルフ選手権(2022年、2023年) 優勝 ハナサカレディースヤンマーゴルフトーナメント(ステップ・アップ・ツアー 2022年) ローアマチュア(※6位タイ)
・プロテスト受験回数:2回
・2025 JLPGAツアー出場資格:QTランキング6位

Q.ゴルフを始めた年齢ときっかけは?
永田 加奈恵プロ(以下、永田)
:知り合いの方にジュニア用のクラブをいただいたのがきっかけで、9歳の時に始めました。ボールがクラブの芯に当たった時の感触が気持ちよくて、「ゴルフがしたい、ゴルフがしたい」と両親に何度も言ったみたいです(笑)。入ったスクールもすごく楽しくて。水泳や空手もやったのですが、唯一続いた習い事がゴルフでした(笑)。競技はゴルフを始めて1年くらいで出始めました。

Q.いつプロゴルファーをめざそうと思ったのですか?
永田
:小学校高学年だったと思いますが、テレビのゴルフ中継で宮里藍さんを見て、「こんな選手になりたいな」と思いました。それと、女子トーナメントを観戦しに行って、上田桃子さんを初めて生で見た時にすごくカッコよく思えて、「やっぱりプロゴルファーになりたい」と改めて思いました。

Q.プロテストにまつわるエピソードは?
永田
: 高校3年生の時、受験するつもりで申し込みまでしたのですが、テスト前の調子がよくなくて、今の自分では合格は難しいと思ってテストは取りやめました。最初に受験したのは大学4年生の時(2023年)で、最終テストまで残ったのですが、3日目終了時にカットがあって最終日に進めませんでした。
 そして2回目の受験だった昨年は、初日に7オーバー「79」も叩いてしまって……。その日は本当に落ち込んだのですが(苦笑)、2日目は「しっかり目の前のことに集中しよう」と思ってプレーしたら、4アンダー「68」というスコアが出て。3日目も4オーバー「76」とまた叩いてしまって50位まで落ちてしまったのですが、最終日は「とにかくやるしかない」と思って、攻める気持ちで行きました。実際に攻めることができて、3アンダー「69」で回ってギリギリの19位タイで合格できました。テスト中はめちゃくちゃ苦しかったので、合格が決まった時には「やっとや」という思いで、とにかくうれしかったです。会場に一緒についてきてくれた母と泣きました。

Q. 目標とするゴルファーとその理由は?
永田
:高校(滝川第二高等学校)の先輩の古江 彩佳さんです。私と同じで小柄ですけど、本当にすごく強い選手なので。ショットの精度とか技術ももちろんスゴいんですけど、メンタル面の強さ、勝負強さも見習いたいなと思います。オフには時々一緒に練習させてもらうこともあって、本当にありがたいですし、近くにすごい方がいるので、私も目標を高く持ちたいと思います。

Q.自身のゴルフの特長と課題は?
永田
:私はあまり距離の出るほうではないので、アイアンショットの精度で勝負したいなと思っています。特にピンを狙えるショートアイアンは好きですし、得意だと思っています。あとは安定感のあるプレーですね。一方、課題は長いクラブの精度で、ツアーになると距離が長いホールも多いので、フェアウェイウッドやユーティリティの精度をしっかり高めていきたいなと思います。それと、ドライバーの飛距離を240~250ヤードまで伸ばしたいです。

Q. 今シーズンの目標とプロゴルファーとしての将来の目標は?
永田
:今年の目標は、まずはシード権をしっかり獲得することです。ツアーの試合はアマチュア時代にもあまり出たことがなかったので、最初は空気感に慣れなくて緊張したこともありましたが、徐々に慣れてきました。少しずつ順位を上げていってシードを獲って、来シーズン、フル参戦して優勝争いができるように頑張りたいです。
 プロとしてのより大きな目標としては、ツアーで5勝はしたいなと思っています。日本でしっかり勝てる選手になったら、海外でもプレーしてみたいですね。古江先輩のいるアメリカツアーに挑戦して、いつか一緒に戦いたいなという気持ちがあります。

【MEMO】
今季開幕後、さらなる飛距離アップを求めて『スリクソン Z-STAR XV』をテスト。その結果、「ドライバーの飛距離が5~10ヤード伸びて、思っていた以上にアプローチスピンが入ってくれる」ことからツアーで愛用中。

・所属:大東建託
・出身地:徳島県
・生年月日:2004年2月18日
・出身校:生光学園高等学校
・身長:167cm
・アマチュア時代の主な戦績:大王海運レディスオープン(ステップ・アップ・ツアー 2024年)優勝 フジサンケイレディスクラシック(2023年) ローアマチュア
・プロテスト受験回数:4回
・2025 JLPGAツアー出場資格:QTランキング53位

Q.ゴルフを始めた年齢ときっかけは?
都 玲華プロ(以下、都)
: 8歳の時、練習場に行く父についていったのがきっかけです。地元のジュニアスクールにも入って、小学生の頃は、父から「ゴルフのためになるから」と言われて水泳やサッカーもしていました。競技には、ゴルフを始めて2年後、小学4年生の時に出始めました。ちなみに父は、若い頃は一生懸命自分でもゴルフをやっていたようです。私が本格的にゴルフに取り組むようになって、そのサポートをしてくれるようになってからは年に1、2回ラウンドする程度ですが上手いんです。面白いスイングなんですけど(笑)、私と同じティから「73」とかで回ってきます。

Q.いつプロゴルファーをめざそうと思ったのですか?
:私は他のみんなより遅くて、高校3年生になる時です。将来の進路をどうしようかと考えた時に、大学に行っても学びたいことがないし、特にしたいこともない。じゃあ、どうしようと。そこで「ゴルフしかなくない?プロになる?」という感じでした。最初は本当にそんなところから始まったので、やっぱりすぐには「よし、やるぞ!」とは思えなくて。それまでもゴルフ部の活動はちゃんとやっていて、練習は厳しかったですし、ランニングもトレーニングも毎日やっていたけど、他のみんなよりプラスアルファで何かをやるということはなかったです。でも、プロになると決めてからは、自分でいろいろ考えて、部活以外のことも徐々にやり始めました。

Q.プロテストにまつわるエピソードは?
:4度受験して4度目で合格したのですが、1回目から3回目も最終テストまで行きました。1度目は腰椎の疲労骨折が分かって途中棄権して、2度目は腰の影響もあって準備不足で不合格でした。3度目は、腰も完治して、ツアーに出てローアマを獲ったり、いろいろ経験を積んでいたので、周りの人たちからは「受かるよ」と言ってもらったのですが、私自身、受かる自信がなかったんです。ただ、3回目のテストでショートゲームとコースマネジメントが自分の課題だと分かったので、その後はコーチと話し合いながら練習しました。去年1年はショットにずっと悩んでいて、春頃もグリーンを狙ったショットが乗らないほどだったのですが、そんな状態でもステップ・アップ・ツアー(大王海運レディスオープン)で勝てたのは、それまでに磨いたマネジメントが生きたのだと思います。
 そして4度目の挑戦だった去年は、3日目を終えた時点で合格までだいぶストローク差があったので、気持ちの面では楽でした。合格が決まって、支えてくれた人や同期のみんなの笑顔が見られたのはよかったし、うれしかったです。ただ、今だから言えることですが、同じ組の選手とずっと1位を争っていて、しかも一時トップに立ったのに、自分の凡ミスが原因で2位タイで終わってしまったのは、めちゃくちゃ悔しかったです。

Q. 目標とするゴルファーとその理由は?
:一人は同級生の(竹田)麗央(プロ)です。麗央は飛ぶし、曲がらないし、ショットもキレキレで、すべてにおいてスゴいですけど、特に飛距離はアドバンテージだなと思うし、見ていて魅力的です。スコアにも直結しているので、私もああなりたいなと思います。それと、同じフェードヒッターとして、見ていると攻め方のイメージがすごく湧きます。もう一人は小祝 さくらさん。昔から存在自体がすごく素敵で、ほわーんとした感じだけどゴルフをしたらすごくカッコいい。そのギャップも好きです。プロゴルファーって、「やってやるぞ!」みたいな人が多いけど、さくらさんはそうじゃないし、私も同じタイプなので、理想像というか、尊敬できる憧れの存在ですね。

Q.自身のゴルフの特長と課題は?
:強みはショットの正確性で、ドライバーショットは曲がらないと思います。アイアンも、特にショートアイアンは自信があって、ピンを刺すショットが打てます。それと、コースマネジメントもだいぶ進歩したかなと思います。いい球を打てるに越したことはないけど、いい球を打っても必ずしもスコアに結びつかないこともあります。だからマネジメントが重要だと本当に思います。

 課題はパットですね。ここぞというところで決めきれないし、もったいない3パットがまだまだあります。狙いに行って3パッドならまだ仕方ないと思えるんですけど、何ということはない距離をイメージが湧かずに3パットしたり。さらっとパーで上がって次のホールに行きたいのに、ボギーにしてしまって流れを悪くしてしまうことがあります。1日に1打でもそれがあると痛いので、それをなくさないといけないですね。〝パット・イズ・マネー〟です。

Q. 今シーズンの目標とプロゴルファーとしての将来の目標は?
:今年の目標は、ルーキーイヤー優勝と新人賞を獲得することです。新人賞は、同期が何人か勝ったら、さらにその中で活躍した人にもらえる賞だと思うので、1回勝つだけじゃ足りないですよね(笑)。それでも、やっぱり一生に一度の賞だし、頑張って獲りたいなと思います。
 そして、将来は年間ポイントランキング1位をめざします。海外の試合にも出てみたいですね。ゴルフをやっている以上、世界も見てみたいなと思うし、麗央みたいに身近な人が海外で頑張っているのを見るとなおさらそう思います。海外メジャーは国内の大会で上位に入ったり、予選会を通過したりすれば出られますよね? そういうチャンスを生かして、一度は経験してみたいです。

【MEMO】
竹田 麗央プロとは同じ試合に出た際に練習ラウンドを共にする関係。小祝 さくらプロとは練習を含め一緒にラウンドをしたことがないため、自身が試合で好成績を収め同じ組でプレーするのも、今年の目標のひとつなのだとか。