2025/05/28

SRIXON契約プロレポート

《 2024年度JLPGAプロテスト合格 ダンロップ契約ルーキー紹介 VOL.3 》神谷 桃歌 & 西澤 歩未

・所属:伊藤園
・出身地:愛知県
・生年月日:2006年3月3日
・出身校:中京大学(在学中)
・身長:160cm
・アマチュア時代の主な戦績:日本女子学生ゴルフ選手権(2024年) 優勝 住友生命Vitalityレディス 東海クラシック(2023年) ローアマチュア(※33位タイ) 全国高等学校ゴルフ選手権(2023年)3位タイ
・プロテスト受験回数:2回
・2025 JLPGAツアー出場資格:QTランキング132位

Q.ゴルフを始めた年齢ときっかけは?
神谷 桃歌プロ(以下、神谷)
:父が練習場でボールを打っているのを見て、「面白そうだな。私もやってみようかな」と思って始めました。9歳の時です。初めて打った時にすぐにボールに当たって、それがすごく楽しかったんです。コースデビューも9歳の時です。試合に初めて出たのはその翌年、小学4年生の秋だったと思います。当時通っていたジュニアゴルフスクールで一緒だった友だちが「試合に出てみない?」と誘ってくれて、「じゃあ、出てみようかな」と。初めての試合のプレー内容はあまり記憶にないのですが、めっちゃ緊張したのは今でも覚えています(笑)。

Q.いつプロゴルファーをめざそうと思ったのですか?
神谷
:それも10歳の時で、ジュニアスクール主催のイベントがあって、上田桃子さんがゲストで参加されたんです。その時の上田さんが、すごくやさしくて、親切で、しかもカッコよくて。そんな上田さんを見て、私もプロゴルファーをめざそうと思いました。

Q.プロテストにまつわるエピソードは?
神谷
:1度目は高校3年生の時に受験して最終テストまで行ったのですが、2打足りずに不合格でした。あの時はすごく悔しかったです。ただ、受験前は合格する自信があったものの、一方で「本当に大丈夫なのかな」という気持ちもありました。自分を信じきれていないというか、不安に感じる部分もある状態でテストに臨んでしまったんです。技術的に足りない部分もあったと思いますが、精神面の弱さも結果に影響したかなと思います。
 それにくらべると去年の2回目のテストにはすごく自信を持って臨めました。技術の面でも、1回目のテストの後からアプローチやパターを集中的に練習してレベルアップできたし、飛距離もトレーニングをしたことでちょっと伸びました。テスト会場の大洗GCも、難しいけれど苦手なコースではなかったので、前向きな気持ちで臨めたかなと思います。
 ただ、やっぱり初日と2日目は緊張しました。その後も、順位がよくても最後まで気が抜けませんでしたが、4日目だけはリラックスしてプレーできたかなとは思います。(4位タイで)合格したと分かった時は、とにかくホッとしました。毎年プロテストがあると思うと本当にイヤだったから(笑)。だから、「やっと終わった!」と思ったし、うれしかったですね。

Q. 目標とするゴルファーとその理由は?
神谷
:やはり上田桃子さんです。一緒にプレーしたことはないので、あくまでテレビで見た印象なのですが、〝こう打つと決めたら迷わず打つ〟〝決めたらやるだけ〟みたいな、一度決断したら躊躇せずにプレーするところが、すごく潔くてカッコいいし、素敵だなと思います。

Q.自身のゴルフの特長と課題は?
神谷
:特長は100ヤード以内のショットで、特にパー5の第3打には自信があるので、その正確性で勝負したいと思います。ウエッジは48°、52°、58°の3本を入れていますが、グリーン周りは基本的に58°を使うことが多いです。フェースを開いたり閉じたり、いろいろな打ち方をしてアプローチする感じですね。プロテストに合格できたのも、100ヤード以内のショットが上達したからだと思います。今年プレーしているステップ・アップ・ツアーでも、ミスはゼロではないですけど、いい感じでアプローチができています。課題はパッティングだと思っています。タッチの出し方もそうですし、ショートパットを外してしまうことがあるので……。もちろん練習もしますが、実戦で経験を積んでレレベルアップしていくしかないかなと思います。

Q. 今シーズンの目標とプロゴルファーとしての将来の目標は?
神谷
:今年は、主にステップ・アップ・ツアーでプレーするので、そこで1勝するのが目標です。ここまで全試合で予選を通過できていて(※最高位は10位タイ)、その点はいいのですが、やっぱりもうちょっと上位でプレーしたいし、優勝争いができるプレーができないといけないなという思いもあります。それぞれの試合でいろいろな課題が見つかったので、それを解決しながら優勝をめざしたいと思っています。

 将来的には、もちろんツアーで勝つことが目標ですが、最終的な目標はアメリカのツアーでプレーすることです。アメリカでゴルフをしたいという思いは元々ありました。それが去年の春、日本国内での予選を通過してアメリカでの試合に出て、海外の選手とプレーしたら、すごく楽しくて。ゴルフ環境もすごく整っているのを見て、またアメリカに行きたいなという気持ちがさらに強くなりました。だから、将来はアメリカツアーでプレーして、優勝をめざしたいと思っています。

・出身地:神奈川県
・生年月日:2003年2月15日
・出身校:明秀学園日立高等学校
・身長:164cm
・アマチュア時代の主な戦績:日本女子アマチュアゴルフ選手権競技(2023年)8位タイ 日本女子アマチュアゴルフ選手権競技(2021年)10位タイ 関東高等学校ゴルフ選手権冬季大会(2018年)優勝
・プロテスト受験回数:5回
・2025 JLPGAツアー出場資格:QTランキング91位

Q.ゴルフを始めた年齢ときっかけは?
西澤 歩未プロ(以下、西澤)
: 小学校に上がる前、6歳の時に、練習場に行く父についていって始めました。父に「私も打ってみたい」と言って打ち始めたら、すごく楽しくて。そこからは毎日練習するようになりました。地元のジュニアスクールに入って、週に1回そこで練習して、それ以外の日は、父が仕事を終えてから練習場に連れていってもらいました。競技に出たのは小学2年生の時が最初だったと思います。初めての試合ではコテンパンにやられて、すごく叩きました(苦笑)。その後の試合も、成績が悪かった時にはすごく悔しくて、泣いたりもしましたが、スコアがいい時はやっぱりゴルフって楽しいなと思えました。

Q.いつプロゴルファーをめざそうと思ったのですか?
西澤
:小学校4~5年生になって、試合にたくさん出るようになった時に、「もっと上手くなりたいな」と思い始めました。中学校に入ってからさらに試合に多く出るようになって、高校をどうするかと考えた時に、「ゴルフ部の強い学校に行ってプロをめざしたい」と強く思いました。それで地元の神奈川を離れて、寮のある高校(明秀学園日立高校)に入る時には、「プロになる」とはっきり決めていました。

Q.プロテストにまつわるエピソードは?
西澤
:プロテストは計5回受験しました。最初に受験したのは高校を卒業した翌年です。新型コロナの影響でテストが1年延期になった年(2020年度)で、同級生には岩井姉妹や佐久間朱莉ちゃん、桑木志帆ちゃんなどツアーで活躍している選手がたくさんいます。最終テストまで進んだのは、合格した去年が3回目でした。

 ただ、去年も初日に「80」を打ってしまって「やっちゃったな」と(苦笑)。緊張で空回りして、自分でどんどんゴルフを難しくしてしまいました。でも、叩いた分、「もうこれ以上悪くなることはない」と意外と開き直れました。それで、2日目からは一つひとつのプレーを本当に落ち着いてすることができて、「70-68-68」というスコアで回ることができたんです(※7位タイで合格)。初日の順位から挽回できたのはすごく成長したなと思ったし、自信になりましたね。合格したら絶対泣くと思っていたのですが(笑)、涙は出なくて、初日が悪かったのに合格したことに私自身びっくりした、というのが正直な気持ちでした。それと、私は高校を卒業してからずっと(最終テストが行われた)大洗GCでキャディをやらせてもらっていたので、コースのみなさんが本当に喜んでくれたし、あのコースでプロになれたのはすごくうれしかったです。
 プロテストは1回落ちると1年後まで待たないといけないので、5年間はすごく長くもあったのですが、5年かかったと言われると、「もうそんなに経ったんだ」という気もします(笑)。

Q. 目標とするゴルファーとその理由は?
西澤
:青木 瀬令奈プロです。瀬令奈さんとは、コーチの大西翔太さんを通じて知り合って、私が「日本女子オープン」に出場した時に一緒に練習ラウンドをしてくださって以来のご縁です。今でもシーズンオフになると、一緒にラウンドする機会を作ってくださいます。瀬令奈さんには、スコアを作るための考え方をアドバイスしていただいたり、いろいろなお話をしていただくのですが、ゴルフ脳というか、ゴルフIQがすごく高いなと感じます。特に、飛距離に頼らない、セカンドショット以降のスコアの作り方がすごいなと思っていて、とても尊敬しています。

Q.自身のゴルフの特長と課題は?
西澤
:私はドライバーの飛距離は出るほうではないですけど、ドライバーは得意なクラブなんです。ショットが正確であまり曲がらないので、 セカンドショットをいい位置からピンを狙っていけるのは強みかなと思っています。一方で課題はパッティングで、今年プレーしているステップ・アップ・ツアーでもパット数が多いんです。だから、平均パット数を減らすのが課題だし、もっとバーディも獲っていかないといけないと思います。その対策として、最近はアプローチとパットを以前より多めに練習するようにしています。それと、いつも調子がいい状態でプレーできるわけではないし、調子が悪くてもスコアを作っていく力が本当に重要なんだなと毎試合思うので、そういう力をつけるのも課題ですね。

Q. 今シーズンの目標とプロゴルファーとしての将来の目標は?
西澤
:今年は、ステップ・アップ・ツアーに全試合出られるので、シーズン中もしっかりトレーニングやランニングをして、最後まで戦える身体作りをしていきたいです。そして、今年の終盤でいいので、ステップ・アップ・ツアーで優勝したいと思っています。プロとしての大きな目標ですが、最近、同級生や先輩のみなさんが海外に行かれるので、私もいずれは海外でプレーしてみたいなという気持ちはすごくあります。それと、瀬令奈さんのように、何年もずっとシード権を保持できる強い選手をめざしたいですね。