2025/09/02

D-Cafeレポート

《 今いちばんお気に入りのアイテムをご紹介! 》マイ・フェイバリット 2025〈男子ツアー編①〉~ 稲森 佑貴・小木曽 喬・片岡 尚之 ~

『クリーブランドゴルフ RTZ ウエッジ』の50°は、今シーズンの開幕戦から使っています。
 僕の場合、50°のウエッジは、フルショットする他に、100ヤードでもアゲンストがきついような状況でスリークォーターで打ちたい時に使います。それと、グリーン周りのランニングアプローチも、50°で打つことが多いですね。

 もう1本の54°は、6月下旬の試合から使い始めました。僕は長年、ウエッジは50°と58°の2本だけでプレーしてきて、代わりにフェアウェイウッドやハイブリッドを入れていました。ただ、最近、3Wと4Wの飛距離の差があまりなくなったのと、フェアウェイウッドは3Wが1本あれば、あとはハイブリッドでいいというコースが続いたので、4Wの代わりに54°を入れてみました。
 僕が54°というロフトのウエッジを使うのは、たぶんこの『RTZ ウエッジ』が初めて。これは〝フルショット専門要員〟で、しっかり100ヤードを打ちたい時に使います。

 50°のウエッジは以前もクリーブランドの上級者モデルを使っていたので、『RTZ ウエッジ』は最初からすんなり構えられたし、54°も構えた時の〝顔〟は50°と似ているので、初めて試合で使った時もまったく違和感はなかったです。
 スピンに関しては、フェアウェイからだと前のモデルとの差はあまりないと思いますが、ラフから打った時のスピンは増えたと思います。フライヤーも、まったくしない、ということはないですが、『RTZ ウエッジ』はよりスピンが入るので、以前よりも距離は計算しやすくなったと思います。

 50°も54°も、フルショットで使うのがメインなので、打感に関しては、やわらかいというよりも、〝手応えがちょうどいい〟感じが気に入っています。
 僕は去年11月の「ダンロップフェニックス」の3日目に、ボールを「スリクソン Z-STAR」から『Z-STAR XV』に替えたんです。それは、もう少し飛距離が欲しかったのと、他のプロから「今の『Z-STAR XV』はほんの少しソフトになった」という話を聞いて、それなら使えるかなと思って、いきなり試合で使ったみたら感触がよかったんです。2本の『RTZ ウエッジ』についても自分の思った通りの距離がしっかり打てるし、『Z-STAR XV』とはすごくマッチしているんじゃないかと思います。
 今シーズンの自分のゴルフは、可もなく不可もなくという感じですね。悪くはないので、ここを改善したいという点も特にはないのですが、ティショットをはじめ、ショットの精度はこのままキープしていきたいとは思います。54°のウエッジを入れたのは、100ヤード前後のショットの精度を高める意味もあります。
 あとは、やっぱりパッティング。全部のパットを決めたいとまでは言いませんが、決めるべきところはしっかり決められるようにしたいですね。

 もちろん優勝したい気持ちはありますが、そこまで強くは意識していません。いきなり予選から全力疾走すると疲れてしまうので(笑)、予選ラウンドでは〝下地〟を作って、いい感触で決勝に入れたら、そこからエンジンをかけるイメージで。まだしばらく暑さも続くと思うので、ペース配分を考えながら、流れが来たら、その時は優勝を狙いたいと思っています。

僕はちょうど去年の今頃から『スリクソン ZXi TR ドライバー』を使っています。僕たち男子契約選手に配られ始めた試合の練習日に打ってみて、感触がよかったので前のモデルからすぐにスイッチしました。
 このドライバーのいいところはいくつかあって、1つはロフトをつけてもフェースがまっすぐかやや開いて見えるところ。今のロフトは9.6°くらいですが、僕の場合、それくらいロフトがあったほうが安心して打てるんです。ヘッドによっては、ロフトをつけるとフェースが被って見えてしまうのですが、このドライバーはヘッドの座りがいいせいか、構えた時にフェースが左に向かない。そこはすごくよくなった点で、僕にとっても大きな違いです。

 この『ZXi TR』に替えてからスピンも増えました。以前使っていたモデルはスピンが少なめで左に行きやすい傾向があったんです。それが、このドライバーに替えて、スピンが増えたことで左に行く怖さがなくなりました。そこも安心して振れる要素かなと思います。ロフトをつけて、スピンも増えたので、弾道も高くなりました。そこも僕の好みに合っています。

 それと、フェースへの食いつき感が増して、打感がやわらかくなったのも大きな変化ですね。前のモデルは弾く感じが強かったので。これは好みの問題だと思いますが、僕の場合、打感がやわらかい『ZXi TR』のほうがコントロールがしやすいです。飛距離に関してはあまり変わらないのですが、コントロール感がアップした方が僕にとってはありがたいです。それに、打球音がよくなったことも、コントロールしやすい印象につながっていると思います。

 僕自身の今年の前半戦を振り返ると、開幕戦を除けばコンスタントに予選を通過できたし、それほど悪くなかったかなと思っています。それに、途中までは意外と優勝争いもできているんです(笑)。「ミズノオープン」では最終日最終組で回ったし、「日本ゴルフツアー選手権」も全体的にいいゴルフができた(注:初日単独トップ。最終順位は6位タイ)と自分では思っています。
 去年は初優勝できて、賞金ランキングもキャリアハイという最高のシーズンを送れたので、それとくらべると、もちろん納得はしていないですけど、そんな中でも自分としては、去年よりショットはレベルアップできているなと感じています。

 去年は、スイング面での課題というか、やるべきことが日によって変わることが多かったのですが、今年は、いいショットと悪いショットの差が小さくなってきているので、やるべきことが決まっています。最終日になってショットが悪くなることが、今年の序盤戦では何度かありましたが、最近はそういうこともなくて、最後までいい感じでショットができているように思います。
 10月には地元の愛知で「東海クラシック」があって、僕は気持ち的には毎年そこに照準を合わせて準備しています。それは今年も同じで、そのあとにも大きな試合がずっと続くので、ぜひ秋に1勝したいと思っています。

 僕が6月下旬の「JPC」(JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品)から使い始めたのが『クリーブランドゴルフ RTZ ウエッジ』の52°と58°です。
 クリーブランドゴルフ ウエッジの1つ前のモデルも気に入っていたのですが、この『RTZ ウエッジ』を見せてもらって打ってみて、それ以上にいいなと思えたので、すぐにスイッチしました。
 僕がウエッジ選びで重視するのは、1つは構えた時の〝顔〟です。僕はリーディングエッジが丸すぎるのは好きではなくて、シュッとしている感じが好みなんです。『RTZ ウエッジ』は、まさにそんな顔をしていていて、前のモデルとも似ていたので、最初から構えやすかったですね。

 それと、ウエッジはやっぱりスピンが入るかどうかが大事なのですが、このウエッジは最初に打った時に、フェースへの乗りがよくて、スピンの入りがすごかった。ボールがフェースに食いつく感じがいいなと思いました。打った後に、「今までのウエッジとは違う、まったく新しい材料を使っています」という説明を聞いて、なるほどなと(笑)。
 そういうわけで『RTZ ウエッジ』は、構えた時のフェースの見え方でもスピン性能でも、僕がウエッジに求める条件をクリアしています。

 ちなみに2本のウエッジの使い分けですが、52°を持つのは基本的にフルショットする時だけで、100ヤード以内はすべて58°で打ちます。アプローチショットも58°一本で、フェースを閉じたり開いたり、ボールを転がしたり上げたりしています。

 今シーズンの僕は、開幕戦(東建ホームメイトカップ)こそ優勝争いができましたが、それが今のところベストフィニッシュ(3位タイ)で、それ以外の試合はご覧の通りです(苦笑)。
 JPCは、僕が初優勝した大会でコース(西那須野カントリー倶楽部)との相性もいいので、3試合ぶりに予選を通過できたし、3日目までは頑張れました。でも最終日は正直優勝争いに加わるのは厳しいだろうなと思っていました。
 思うような結果が出ない原因はやはりスイングにあって、本当に感覚がよくないんです。スイングは何年か前から変えようとしていて、今も練習日にコーチと話をして、いろいろ試しているのですが、なかなかよい兆しが見えなくて……。本当に「どうしよう……」という感じなんです。
 JPCも、スイングの感覚がよくないながらも踏ん張っていたのが、最終日には悪い感覚がそのまま結果になって出てしまいました。今年は、僕がシード権を獲って以降、いちばん調子がよくない気がしていて、正直、「こんな状態じゃあ、試合に出ても……」と思ったこともありました。

 なんだか暗い話ばかりになってしまいましたが(苦笑)、今は我慢するしかないと思うし、少しでも感覚がよくなるように、やるべきことをしっかりやろうと思っています。一時は「今週も予選を通るのは厳しいかもしれないな」と思いながらプレーして、実際にそうなってしまっていたのですが、その頃とくらべると、今は予選を通過できるようになったので、その点は前向きにとらえようと思っています。

 今後の目標としては、もちろん(4年ぶりの)ツアー2勝目もしたいし、最終戦(ゴルフ日本シリーズJTカップ)にもずっと出られているので今年も出たいと思っていますが、今の調子ではどうなるか分かりません。
 でも、いい意味で期待というか予想を裏切るのが僕のいいところだと思っているので(笑)、残りのシーズンはそうなるように頑張ろうと思います。