2025/12/12

Cleveland Golf製品情報

《人気のRTZと同じ極上の打感を、より多くのゴルファーに》『クリーブランドゴルフ CBZ ウエッジ』デビュー!

 このたび新発売された『クリーブランドゴルフ CBZ ウエッジ』(以下、CBZ)。アベレージゴルファーを中心に多くのユーザーを獲得したキャビティウエッジ「CVX 2 ZIPCORE ウエッジ」の後継モデルとなります。

町田:『CBZ』がグローバルでターゲットとして定義しているのは、“ウエッジに寛容性を求めるエンジョイゴルファー”です。平たく言うと、様々なテクニックを使い分けるより、“やさしいウエッジを使ってショットの安定性を高めたい”というゴルファー。そんなお客様に向けたモデルです。

 気になるその中身ですが、最大の特長と言えるのが、クリーブランドゴルフのウエッジの旗艦モデルであり、ツアープロが絶賛する「RTZ ウエッジ」(以下、RTZ)と同じ合金「Z-ALLOY」を採用した点です。クリーブランドゴルフが「RTZ」のために独自開発した「Z-ALLOY」ですが、そもそもどんな特長があるのでしょうか。

町田:大きくは3つあります。まず、金属の中ではやわらかいということ。次に、比重が軽いために設計自由度が高くなること。そして、このモデルには直接関係ないのですが、耐久性が高いことです。

 Z-ALLOYの一つめの特長である素材としてのやわらかさ。前作に使われていたステンレスに比べると25%もソフトになっています。
 これだけでも打感に好影響を与えそうですが、さらにバックフェースにTPU(熱可塑性ポリウレタン)素材の『GELBACK(ジェルバック)』が搭載されている点にも注目。

町田:素材自体は前作と同じですが、重量を2倍に増やしました。形状も、前作ではネック側は幅広いもののトウ側はやや細くなっていたのを、CBZでは半円状にしてトウ側も幅広くしました。キャビティ部の下部全面を覆うような形にして、より広範囲に打点をカバーすることで、インパクト時の衝撃を和らげることができます。

 ソフトなヘッド素材の採用とキャビティ部の衝撃吸収材の拡大。この2つの効果により、『CBZ』の打感は前作にも増してやわらかくなっているのです。

 Z-ALLOYの2つ目の特長である比重の軽さと、ネック内に空洞を作り軽比重のセラミックピンをインサートするクリーブランドウエッジの独自技術「ZIPCORE(ジップコア)」。実は、この2つの組み合わせが、『CBZ』のウエッジとしての“やさしさ”の向上に貢献しているといいます。

町田:どちらも余剰重量を創出するためのテクノロジーであり、設計自由度を高めるのが目的です。『CBZ』では、創出した余剰重量をトウ側に再配分することで、前作に比べ重心位置を実際の打点位置に近づけています。それにより、オフセンターショットでも飛距離、方向性ともに安定します。

 Z-ALLOYとZIPCOREの組み合わせは「RTZ」で開発、搭載したテクノロジー。さらに、『CBZ』のスピンコントロール性能を高めるためのテクノロジーも「RTZ」と同じです。

町田フェースブラストとレーザーミーリングを最適化した「HYDRAZIP(ハイドラジップ)」と、高精度で溝(グルーブ)を設計した「ULTIZIP(アルチジップ)」。ツアープロを中心に高く評価されている2つのテクノロジーを搭載することで、ラフやウェット時など悪条件下でもすぐれてスピン性能を発揮します。

 一方で、CBZ独自と言えるのが、前作から踏襲したソールグラインドの形状です。“クラブに仕事をしてもらう”という考え方に基づいて設計され、あらゆる状況でやさしく打てるよう、ロフト別に「V-SOLE」(ロフト:46°、48°、50°、52°)、「S-SOLE」(ロフト:54°、56°)、「C-SOLE」(ロフト:58°)と異なる3タイプの形状に設計しています。
 また、幅の広いソールと大きめのバンス角も前作を踏襲しました。

町田:前作のソールとバンス角に対しては、「ソール、バンスを効かせてショットできる」「見た目よりもやさしい」というお客様からの声が多く好評でしたので、どちらもそのままにしました。幅の広いソールと大きめのバンス角も『CBZ』の特長の1つです。

 前作で好評だった部分は踏襲する一方で、『CBZ』が変更を加えたのがバランスです。それはカーボンシャフト装着モデルでより顕著で、従来、ロフト50°と52°は「D2」、ロフト54°、56°、58°で「D3」だったのを、すべて「D1」に変更しました。

町田:前作までは、バランスが重くなりがちで、国内のユーザー調査では、スチールシャフト装着モデルも含めて「重すぎる」という声が多く聞かれました。そのため『CBZ』では、比較的軽いモデルを好む日本のお客様に合わせて、長さを含めてヘッドを調整することで、より振りやすくしています

 さらにもう1つ、『CBZ』の特長として紹介したいのが外観デザイン。バックフェースをなるべくシンプルでクリーンに見せることを意識したデザインは「RTZ」と共通するコンセプトです。

町田:デザインコンセプトを統一することで「RTZ」との連動感や、ハイクラスな雰囲気を表現しています。それにより、バッグに入れた時に、いかにもキャビティウエッジという感じに見えないようにしたのが、他社モデルとの差別化ポイントだと考えています。

 また、TPUであるGELBACKも金属ライクに見せることで、ヘッドとしての一体感を持たせるように工夫したのも前作からの改良点です。
 このように『CBZ』は、旗艦モデルである「RTZ」の素材とテクノロジーを応用、搭載した姉妹モデルと言えそうですが、冒頭でも紹介したように、ターゲットとするゴルファーはより幅広いようです。

町田:“やさしい”からビギナー向けかというと決してそうではなくて、「これからもっと上手くなりたい」という方にも使っていただいて、打感のよさを体感していただきたいですね。それに、“クラブはやさしい方がいい”と考える上級者の方の助けにもなるウエッジだと思います。

『CBZ』(左)と「RTZ」(右)。どちらも“シンプル&クリーン”がデザインコンセプトで、バックフェースを囲むリング状のミラー加工も共通。

町田 啓(まちだ・ひろむ)
住友ゴム工業(株)スポーツ事業本部 ゴルフビジネス部 ゴルフクラブビジネスグループ 課長代理

サポーターメーカー勤務を経て2022年入社。クラブフィッティング業務に従事した後、ウエッジやパターなどクリーブランドゴルフの商品全般の企画を担当。