2026/04/21

SRIXON契約プロレポート

《TEAMスリクソン・ツアーレポート 女子プロ編②》 ツアー序盤戦を振り返り。そして今シーズンの目標は? ~内田 ことこ・都 玲華・尾関 彩美悠~

「台湾でゴルフをしたのは今回が生まれて初めてでした。本当に風が強くて、コースもすごく長くてグリーンの傾斜も強かったので、すごく難しかったですね。ただ、私の場合、スコアの伸ばし合いの展開より、どちらかと言うとセッティングの難しいコースで耐えるほうが得意ではあるので、あの試合では、うまく耐えられたかなと思います」。

 現時点での今シーズンのベストフィニッシュを記録した第2戦の「台湾ホンハイレディースゴルフトーナメント」での自身のプレーについて、そう振り返る内田 ことこプロ。初めてプレーするコース、しかも優勝者以外はすべてオーバーパーという難セッティングに対して、トップ10フィニッシュまであと少しという健闘を見せました。
 グリーンが難しかったと言いつつ、その試合では、パット数(3日間平均)が全プレーヤー中5位タイにランクイン。昨シーズン、パット数(1ラウンドあたり)で6位を記録した巧みなパッティングが、難グリーンでも冴えを見せました。
 ドライビングディスタンスで毎年上位にランクインするなど、力強いドライバーショットのイメージが強い内田プロですが、
「実はジュニアの頃からショートゲームの方が得意なんです。そこが自分本来の強みだと思っていて、去年も1年を通して、いいパットができました」
 と話すように、得意なショートゲームが自身のゴルフを支えています。

 昨年7月、地元・北海道で開催された「ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ」で、プロ4年目にして念願のツアー初優勝を達成。メルセデスランキングでもキャリアハイの33位に入った内田プロ。そんな充実したシーズンについて聞いてみると、
「初優勝できたので、その意味ではいい年だったなと思います。ただ、後半戦はショットの調子が悪くて、思ったような結果が残せませんでした。なので、そこは課題かなと思います」。
 内田プロいわく、後半にショットが不調だった原因の一つが、連戦が続いて体力が落ちてしまったこと。 

「なので、シーズンオフには、マシンも使ってウエイトトレーニングをいつもより多めにやりました。体重は増えてはいないのですが 使うウエイトは、オフの初めと比べると最後のほうはかなり多いものを使えるようになったので、筋肉量は増えたと思います」。
 そして、ゴルフの練習も体力をつけるメニューが中心だったそうで、
「去年の終盤戦は、体力が落ちたことでクラブを強く振れなくなっていたんです。なので、とにかく体力を戻して、振る体力もつけるのがオフの課題でした。そのため、スイングが小さくなりすぎないように素振りをしたり、重いものを持って素振りしては軽いものを持って速く振ったりと、とにかく振る練習をたくさんやりました。シーズン中も最後まで体力を落とさずに、ずっと振れるようにするのが今年の目標です」。

 そんな内田プロが今シーズンの開幕前に立てた目標は、やはりツアー2勝目。そして、もうひとつ挙げたのが一年を通して安定したプレーをすることだそうで、
「私は、毎年調子の波がけっこう大きいタイプなんです。試合ごとの課題というか、ポイントになる部分をつかむのにも時間がかかるので、それを早く見つけて、その部分を安定させていきたいですね。そうすれば成績も安定するんじゃないかと思います」
 と内田プロ。今はまだ本調子ではないというショットの状態が上向けば、優勝争いを演じる姿が見られそうです。

 ルーキーイヤーとなった昨年、メルセデスランキング50位に入り、初のシード権を獲得した都 玲華プロ。
「ギリギリの50位だったので、欲を言えばもう少し楽にというか、余裕を持って獲りたかったなという気持ちはあるのですが(苦笑)、それでもシード権が獲れたのはすごくうれしかったです」
 と、めでたくシードプロの仲間入りを果たしたことを笑顔で語ります。その一方で、昨年の課題として挙げたのがパッティング。
「スタッツを見ていただけば分かるのですが、平均パット数(1ラウンドあたり)が60位台で、3パット率も70位台と、とにかくパットにすごく悩んだ1年間でした。ショットは得意としているんですけど、パットに苦しんだ分、あのランキングになってしまったのだと思います」。
 それを受け、シーズンオフには、これまで以上にパット練習に時間を割いたのだそう。まず、昨シーズン終了後すぐに、数年前から指導を受けているパッティングのコーチのスタジオに行き、自身のパットのデータを計測。パットが好調だった時期のデータと比較して、ストロークが乱れていることが分かったことから、それを修正するためにスタジオで基礎練習を行い、その後、コースのパッティンググリーンやラウンドで実戦的な練習を行ったそうです。

「3パットが多いのは、距離感とかイメージ力が悪いのが原因だということで、ボールを手で投げて転がす練習もしました。イメージ力をつけるために、クルマの縦列駐車もやりましたよ。それで一度擦ってしまったんですけど(笑)、〝このタイミングでこのぐらいハンドルを切ったらいい〟とか、そういう感覚が芽生えて、〝こういう感じでパットもすればいいんだ〟と、すごくヒントになりましたね」
 と話す都プロ。アドレスもグリップもすべて変えた結果、今はとてもいい感触でパットができているそうです。

「去年と比べて、スイングで大きく変えたところはないのですが、身体の使い方とかタイミングを少しだけ替えました。その調整が、今シーズンの開幕に間に合わなかった感じはありますね……」
 とやや反省気味に話す都プロ。開幕戦「ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント」では36位タイに入ったものの、その後の2試合は決勝ラウンドに進めなかったことについて、

「序盤戦にしては、2試合ともすっごく難しいコースでした(苦笑)。台湾での試合はかなり風が強くて苦戦しましたし、2試合とも、グリーンはすごく傾斜があって速かったし、ピン位置も難しかったりして、〝やっぱりショットがこの状態だときついな〟と感じました」
 と明かし、ショットが本調子ではなかったことで苦戦を強いられたようです。

 ただ、前述したように、パットは昨年よりもよくなっていると実感している様子。また、ショットについても、第3戦では手応えも感じたそうで、
「パットは今の状態をキープして、ショットは練習日に調整して、試合に挑めたらなと思っています。そうやって、徐々に調子を上げていけたら」
 と明るい兆しが見えていることで、ここから期待が持てそうです。
 そんな都プロは、ツアー本格参戦2年目の今年、どんな目標を持っているのでしょうか。

「ツアー初優勝ですね。去年も、戦っていて優勝したいなという気持ちはもちろんあったのですが、パットがすごく足を引っ張っていたので、〝今の自分ではやっぱり優勝は厳しいな〟という気持ちがあったんです。でも、今シーズンはパットがすごくよくなってきているので、これからショットもよくなっていけば、きっと勝つチャンスはあると思っています」
 とツアー初優勝への決意を語ってくれました。

「調子自体はショットもアプローチもパットも正直すごくいいです。自分の感触としても、去年と比べると本当に悩みがないぐらいいいんですけど、なかなか結果につながっていないなという感じですね」
 序盤戦での自身のプレーについて、そう振り返る尾関 彩美悠プロ。唯一、不安要素として挙げるのがセカンドショットで、
「練習ではいいのですが、試合になると、まだちょっと自信を持って打てていないのかな、と。具体的にはハイブリッドとアイアンで、パーオン率を見ても、あまり乗っていないので、もっとセカンドショットの精度を高めていきたいなと思っています」。

 一方で、ドライバーとフェアウェイウッドは好調だそうで、
「ドライバーショットはすごくいい感じですし、フェアウェイウッドも特に#3はいいショットが打てています。3Wは『スリクソン ZXi』を使っているのですが、私はもともと球が高すぎるので、15°のロフトを13.5°に立ててもらって使っていたんです。それを、このオフに元の15°に戻したら、今の自分にすごく合っています」
 と笑顔でコメント。さらに、

「スイングもオフの間に少し改善しました。私はもともとオーバースイング気味で、トップでシャフトがクロスして右わきが大きく開いてしまうクセがあったのですが、今はそれを少し抑えて打つようにしています。そのほうが安定性は高いのかなと思ってそうしているのですが、それがいいショットにつながっていると思います」
 と話すように、スイングのマイナーチェンジも、ロングショットが好調な要因のようです。

 スイングの変更に加えて、尾関プロがシーズンオフに取り組んだのが筋力トレーニングです。
「毎日のようにジムに行って、重いウエイトを持ち上げたり、マシンを使ったりしてトレーニングをしました。今まではあまりそういうことはしてこなかったのですが、今回のオフは1年間戦える体力を身につけるために、そういうトレーニングを多く取り入れました。トレーニングメニューは、トレーナーさんに作ってもらったのですが、自分でも調べてやってみたことはあります」。
 体力アップが必要だと考えたのは、昨シーズンの終了時、開幕時に比べて体重が大幅に減ってしまったからなのだとか。

「これまで体重がそんなに落ちることはなかったんですけど、なぜか去年は落ちちゃいました(苦笑)。身体の変化もあるのかもしれませんが、食べても食べても太らなかったです」
 という尾関プロ。そこで、このシーズンオフには〝食トレ〟も敢行したそうで、
「とにかくたくさん食べました(笑)。お菓子は一切食べずに、白いご飯とお肉系を、かなり意識して食べました。ご飯は毎回3杯とか4杯食べて、朝も、まだお腹が空いていなくても、2~3杯くらい食べました。おかげで体重は5~6キロぐらい増えたし、シーズン中の今も頑張って食べています(笑)」。

 そんな尾関プロは、昨シーズンは前半戦はショートパット、それ以降は、ハイブリッドやドライバーに頭を悩ませたそうで、「そうこうするうちに1年が終わってしまいました」と言います。
 そのため今シーズンは、ルーキーだった2022年以来、4年ぶりにQTランキング上位の資格でツアーに参戦中。復活を期す今シーズン、こんな目標を立てたそうです。
「年末に行われる『JLPGAアワード』に出ることです。部門別で1位になっても出られるとは思うんですけど、私はツアー2勝目を挙げて出たいです。あの場にいられるのは、優勝へのご褒美という感じだし、やっぱりシーズン終わりの締めなので、優勝してあそこに行きたいです」。
 笑顔の中に強い決意を秘めた尾関プロの4年ぶりの優勝に期待しましょう。