DGW:まずは「日本女子アマチュアゴルフ選手権競技」(以下、日本女子アマ)での初優勝、おめでとうございました。
長澤 愛羅さん(以下、長澤):ありがとうございます(笑)。
DGW:あの試合では、最終日をトップと2打差の3位タイで迎えました。スタート前はどんなことを考えていたのでしょう?
長澤:前日(3日目)はアプローチとパットがよくなかったので、ホールアウト後の練習で修正していたら、それがうまくいっていいイメージが湧いたんです。最終日の朝の練習でもいい感触だったので、キャディをしてくれた友だちと「今日は65ぐらいで回れたらいいね」という話をしてスタートしました。
DGW:そして、1番ホールでは長いパットが決まってのバーディスタートでした。
長澤:3日目はパットがあまりにも入らなくて、途中から自信がなくなってストロークも変になっていました。それが、さっきも言ったように、プレー後の練習グリーンでは全部というくらいパットが入って、最終日の朝も感触がよくて。1番のバーディパットは5メートルぐらいあったのですが、それが入って、そこから自信を持ってパットができたかなと思います。
DGW:フロント9で4打伸ばして折り返しましたが、途中での順位はわかっていたのでしょうか?
長澤:いえ。ハーフ終了時点でスコアを申告するときに、前の組までのスコアは見えたのですが、順位まではわかりませんでした。ただ、難しいコースで前半を4アンダーで回れたので、いい位置にいるのかなとは思っていました。
DGW:それでも、そのホールでもバーディを獲って、最終日は目標にしていたスコアに迫る6アンダー「66」をマークして逆転で優勝を決めました。ショットもよかったと思いますが、勝因はやはりパットですか?
長澤:そうですね。あの試合では前半の2日間は母にキャディをしてもらったのですが、後半は同級生の柴﨑香凛さん、私は〝しばかり〟と呼んでいますが、彼女にキャディをお願いしました。すごくラインを読んでくれたので助かったし、16番の長いパットも、彼女が言ったところに打てて、それが入ってくれました。
DGW:「日本女子アマ」では過去に2度、4位に入っていました。やはり勝ちたい気持ちは強かったのでしょうか?
長澤:はい。常に意識していたわけではないのですが、やっぱり試合会場には独特の雰囲気があるし、コースも毎年難しいのですが、プレーしていると「優勝したい」という気持ちが強くなりました。
DGW:ところで、男子の長澤 奨プロ(ダンロップ契約)は叔父さんにあたるそうですね。
長澤:はい。母の弟なのですが、私と年が10歳しか変わらないので、昔から、きょうだいみたいな感じで、私は〝しょう〟と呼んでいます(笑)。近所に住んでいるので毎日のように会うし、一緒に練習に行ったりとか、すごく仲よしです。
DGW:そうなんですね(笑)。今回優勝した際には、奨プロから連絡はあったのですか?
長澤:はい。試合が終わってすぐに母に連絡があって「愛羅やったね!」と言ってくれたそうです。私も試合からの帰りの車で連絡したんですけど、そのときも「やったね!」と喜んでくれました(笑)。
DGW:ご自身がゴルフを始めたのも奨プロがきっかけなのですか?
長澤:そうです。私がゴルフを始めたのは7歳のときですが、奨の出る試合はもっと小さい頃から観に行っていました。それがきっかけで、自然とゴルフを始めた感じです。奨がプロになってから、私がキャディをしたこともありますし、奨にキャディをしてもらったこともあります。
DGW:スリクソンのボールはいつから使っているのですか?
長澤:ゴルフを始めた時からです。最初は、奨が使って古くなったボールでした。そんな感じで使い始めて、今までスリクソン以外のボールは使ったことがないです(笑)。
DGW:ご自身のゴルファーとしての強みと課題は何だと思いますか?
長澤:強みは、ショートアイアンのショットの精度だと思います。課題はアプローチとパットで、自分で「本当に下手だな」と思ったことは何百回もあります(苦笑)。ただ、今年の「日本女子アマ」の最終日はうまくできたと思います。
DGW:昨年初受験したJLPGAの最終プロテストは残念ながら不合格でした。ご自身ではメンタル面に課題があるとおっしゃっていたようですが。
長澤:はい。でも、その後、メンタルの専門家の先生にも相談したりしたことで改善されて、だいぶレベルアップしたかなと思います。
DGW:今年は4月に「オーガスタナショナル女子アマチュア」に出場して、最終日にはオーガスタナショナルGCでプレーしました。それまで「マスターズ」はあまり観たことがなかったそうですね。
長澤:はい。以前は、それほど興味がなかったのですが(苦笑)、やっぱり自分でプレーした後はテレビで観てもすごく面白くて。「ああ、ここでプレーしたんだ」と思いました。
DGW:プレーしてみていかがでしたか?
長澤:はい。素晴らしい経験ができたなと思います。招待していただいて、あの舞台でプレーさせていただけたことに感謝しています。コースはすべてがきれいで、忘れられない1週間になりました。ただ、世界のレベルの高さもすごく感じた1週間だったので、私も追いつけるように頑張らないといけないなと思いました。
DGW:今年はショットの調子はずっといいのでしょうか?
長澤:そうですね。調子が悪いなと思うときでも、そこまでショットが乱れることはないです。
DGW:その「サントリーレディス」では10位タイに入賞しました。ツアーのセッティングは難しいと思いますが、うまく対応できている感じはあります?
長澤:そうですね。最初にツアーに出させていただいたのは中学生の頃で、当時は飛距離が足りなかったし、自分のゴルフが全然通用しませんでした。ショットもアプローチもパットも全部が足りなくて、「どうやったらあんなスコア出るんだろう?」と思いました。でも、いろいろな試合に出させていただいて、難しいコースを経験するうちに、だいぶ対応できるようになったかなと思います。飛距離もだいぶ伸びて、今はハンデを感じないです。プロのみなさんに比べたら、まだ足りないところはいっぱいありますけど。
DGW:今後ですが、今年はどんな試合に出場する予定ですか?
長澤:はい、主催者推薦でツアーに何試合か出させていただくのと、8月の「全米女子アマチュア(ゴルフ選手権)」と9月末からの「アジア(競技)大会」に出場する予定です。そして11月には「プロテスト」(最終テスト)があります。
DGW:その中でも最大の目標はやはりプロテスト合格でしょうか?
長澤:はい。ただ、そんなにプロテストだけに集中するみたいな感じではなく、出る試合で常にアンダーパーでプレーすることに集中していきたいと思っています。
長澤 愛羅(ながさわ・あいら)
2007年山梨県生まれ。7歳でゴルフを始め、小学6年生で出場した「全国小学生ゴルフ大会 女子の部」(2019年)で2位タイに入賞。その後、「日本ジュニアゴルフ選手権女子12〜14歳の部」(2022年)、「同 15~17歳の部」(2024年)で優勝。2025年には日本での地区予選を突破し「全米女子オープンゴルフ選手権」に日本人アマチュアとして唯一参戦。今年の「日本女子アマチュアゴルフ選手権競技」で初の日本一に輝いた。身長164cm、血液型A。日本ウェルネススポーツ大学在学中。