ソフトテニスの入門ガイド(基礎編)
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ソフトテニス(Soft Tennis)は、やわらかなゴム製のボールを使用し、ネット越しにラケットで打ち合う球技です。
以前は軟式テニスと呼ばれていましたが、1992年に全面的なルール改定があり、正式名称もソフトテニスになりました。
日本で生まれ、韓国、台湾などを中心に広く普及しているソフトテニスは、アジアだけでなく世界40カ国以上でプレーされ、日本では約50万人の競技人口(日本ソフトテニス連盟への登録者)と700万人以上の愛好者がいるといわれています。
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ソフトテニスの試合は1対1でおこなうシングルスと2対2のダブルスがあり、中学校などの部活の場合はダブルスが一般的です。試合は7ゲームマッチ(4ゲーム先取)が主流で、中学校の地区大会などでは5ゲームマッチ(3ゲーム先取)の試合もあり、どちらも過半数のゲームを先に取った方が勝者となります。
また試合が互角の場合(7ゲームマッチなら3対3、5ゲームマッチなら2対2)は、ファイナルゲーム(基礎編③参照)となり、7ポイントを先取した方の勝ちとなります。
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ゲームはポイント制で決まり、先に4ポイントを取った方が、そのゲームを獲得。ただし互いに3ポイントになった時は、「デュース(deuce)」となり、先に2ポイントを連取した方の勝ちとなります。連取できなければ「デュースアゲン(deuce again)」となり、どちらかが2ポイントを連取するまでゲームは続きます。
また最後のファイナルゲームは、7ポイントを先にとった方がゲームを獲得。互いに6ポイントになった時は「デュース」となり、この場合も2ポイントを連取した方が試合の勝者になります。
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基本的にボールをワンバウンドまたはノーバウンドで相手コートに打ち返し、相手が正しく打ち返せない場合は得点となります。逆に相手のボールを正しく打ち返せなかった場合やボールがコートの外に出てしまった場合は失点となります。
この他にもボールの2度打ちやラケットやプレー中に身体がネットに触れる「ネットタッチ」なども失点となりますが、詳しいルールについては部活を続けながら、少しずつ覚えていきましょう。
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- ①打ったボールがネットを越さなかった。
- ②打ったボールがコートの外に出た。
- ③ボールが2バウンドする前に打ち返せなかった。
- ④ボールが自分の身体や服に触れた。
- ⑤ラケットや身体がネットに触れた(ネットタッチ)。
- ⑥ボールがラケットに2度以上触れた(2度打ち)。
ダブルスで使われるコートの大きさは、縦23.77m、横10.97m。これは硬式テニスと同じ大きさですが、ネットの張り方だけが異なります。ソフトテニスの場合は、決められた大きさにラインを設定し、ネットを水平に張りさえすれば、グラウンドやどんなテニスコートでもプレー可能です。
コートの種類については、土を固めたクレーコートが最も一般的で、大会でよく使われる砂入り人工芝コート、ハードコートや屋内のインドアコートなどもあります。
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●ダブルスのコート
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いろいろな種類のラケットがありますが、初心者の場合、まずはフェイス面が大きく、軽くて扱いやすいラケットを使う方がいいでしょう。
ダブルスの場合は、一般的に前衛・後衛※の役割分担があり、ある程度上達し、初心者向けモデルでは物足りなくなったら、後衛に適したモデル(ストローク主体)や前衛に適したモデル(ネットプレー主体)、もしくは、どちらでも使えるオールラウンドモデルに変えていくことをお薦めします。
※前衛・後衛:ダブルスにおいて前に位置する人を前衛、後ろに位置する人を後衛といいます。
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- フレーム
ラケットの本体。この厚さが厚いほど、ボールが飛びやすくなります。 - フェイス面
ストリング(ガット)が張られている部分。
この面積が大きいほど、ボールはよく飛びます。 - シャフト
スロートとも呼び、2本シャフトと1本シャフトがあります。 - グリップ
ラケットを握る部分。太さを微調整できるグリップテープもあります。