2020/04/23

ダンロップメンバーズテニスメルマガ 2020-02号

これまでスリクソンブランドから発売されていたエントリーモデルテニスシューズが、住友ゴムグループのダンロップブランドから、新しくデビューすることになりました。そのイメージとスタイリングが一新、テニスコートで履いて楽しいモデルにステップアップされました。

テニスを日常的に楽しんでらっしゃるメンバーのみなさんにとって、「エントリーモデル」は注目すべきシューズではないかもしれません。ではありましょうが、こんどの【SPEEZA 3】は、単純に「初級者用でしょ……」と看過できないほど、高い完成度を得ています。

エントリーモデルというのは、テニスを始めたばかりの方々が、まずは気軽にテニスと親しんでもらえるよう、購入していただきやすい「価格設定」が最大のポイントです。これをクリアするため、開発陣は徹底した検討を重ねます。競技用ハイエンドモデルが高額なのは、あらゆる機能搭載による製造コストの高さによるもので、理由なく高価なわけではありません。それとは真逆のロジックがエントリーモデルにはあるのです。

エントリーモデルでは、最初に設定されるのが「販売価格」です。これはすべてのカテゴリーのスポーツシューズに言えることではありますが、エントリーモデルには「絶対命題」となります。まず、テニスを始めた方たちにとって、気軽にご購入いただける価格という線を守らなければなりません。

開発陣は、そうした厳しく制限された製造コストの範囲内で、できるかぎり魅力的なテニスシューズを作ることに精魂を傾けます。けっして「ハイエンドモデルは一所懸命に作り、エントリーモデルは安易に作る」というのではないのです。むしろ、エントリーモデルの完成度を上げることのほうが、むずかしいかもしれません。

そうした厳しい開発環境の中で【SPEEZA 3】は生まれました。誰もが接しやすいシンプルさと、履くのが楽しくなるようなチャーミングさ、さらにエントリーモデルとしてマッチし、機能的にはそれ以上のクラスの方が履いても満足してもらえるテニスシューズとして、【SPEEZA 3】はみなさまの元へ届けられます。

エントリーモデルとして「必要十分以上」であることが、新しいダンロップシューズには求められました。テニスシューズの信頼性にとって大切なことは「履き心地」と「機能性」です。制限された開発コストの中で、精一杯の機能性を実現するため、あらゆる検討が行なわれます。

エントリーモデルの機能性で、まず重視されるのは「軽量さ」です。軽量でありながら、テニスシューズに求められる必要機能をも満たすのは、そう簡単なことではありません。エントリーレベルのプレーヤーがまず集中するのは「ラケットを操作すること」と「ボールに当てること」でしょう。

このとき気になるのは「ラケットの重さ」ですね。とくに非力な女性やジュニア、キッズには、飛んでくるボールに対してラケットを当てることが最大の課題ですから、昔よりはるかに軽くなったといっても、やはり気になる要素でしょう。

それに比べれば「シューズの重さ」は、気になるレベルではないかもしれません。しかし、動くための負担を少しでも減らし、ストレスを感じさせない軽快さは、エントリーモデルには不可欠要素です。それを実現するために、開発スタッフは「絶対に必要な機能要素」と「エントリーレベルにはさほど必要とされない機能要素」を明確化し、必要性の順位付けをします。

一般的なエントリーモデルでは「価格」→「軽量性」→「クッション性」→「フィット性」→「耐久性」→「安定性」という順で必要性を順位付けします。しかし、開発にかけられるコスト制限により、「耐久性」「安定性」の下位2項目はカットされがちなのです。

さほど激しい動きをしないと想定されるエントリーレベルでは、シューズへの負担は少なく、強く踏み込まれる状況はないかもしれません。でも、プレーヤーにとって邪魔にならない限り、普通に必要とされる以上の機能が載せられていることは嬉しいことです。

ダンロップは、ローコストのエントリーモデルにおいても「高い信頼性」を追求しました。その象徴的な機能が「硬質EVAシャンク」の搭載です。これは、ソールの捩れすぎを制限する構造で、たとえ強く踏み込んだ状況でも、その力に押されて足が過剰に倒れないようにする役目を果たします。

このパーツ搭載のために必要とされるコストは想像以上にかかるため、初期設計段階において「なくてもいい」とスポイルされがちです。しかしながらダンロップでは「必要性以上の満足度と安全性」を重視し、あえて「硬質EVAシャンク」搭載を決定しました。

エントリーユーザーは、いつまでも初級者というわけではありません。上達の早いジュニアなど、あっという間に中級レベルへステップアップします。そのとき、これまで履いていたシューズの機能では、上達するプレーヤーのパフォーマンスに追いつかなくなってしまっては危険な場面に出会うことがあるかもしれません。

そんな場面を想定して、ダンロップのエントリーモデルには、快適性を確保したうえで、「必要十分以上の信頼性」を備えさせたのです。もしもこれからテニスを始められるご友人、お知り合いの方がいらっしゃったら、ぜひ、これまでのエントリーモデルの枠を超えた【SPEEZA 3】をお薦めください。

もちろん中級レベル以上でも、そんなに激しいテニスではないファンテニスプレーヤーの方ならば、この軽量性と快適性をローコストでゲットできるメリットをご活用ください。

徹底した機能充実を追求したハイエンドモデルは、強さや速さを表現するために、個性的なデザインが採用されることが多いようです。逆にエントリーモデルでは、幅広く受け入れられやすいシンプルなデザインやスタイリングが採用されがちです。

たしかに「NO」と言われることはないかもしれませんが、まるで個性を感じないというケースもあります。そこで【SPEEZA 3】では、シンプルでありながら、軽快で明るく、履いていて楽しくプレーできるデザインにしました。

エントリーモデルとはいえども、男性は強さや速さをイメージできるカッコよさを求めますし、女性はキュートで柔和なデザインに魅力を感じます。そこで、通常は基本デザインを同じにしてカラーだけ変化させる男女モデル分けがされるところ、【SPEEZA 3】はあえて微妙に異なるデザインをしています。

大きめで安心感の高いソールが、このモデルの最大のアイキャッチポイントであり、アッパーはじつにシンプルにホワイトで統一しています。購入時に付属しているホワイトのシューレースをそのまま使えば、シンプルに装うことができます。ちょっと個性的に演出したければ、自分の好きなカラーのシューレースに替えて楽しむこともできます。機能ベースがとてもしっかりしたエントリーモデル【SPEEZA 3】は、アレンジも楽しめるフットウェア素材なのです。

モデル名:【SPEEZA 3 ALL COURT】(DTS-1051)
カラー:ホワイト×ブルー(商品コード:DTS1051WB)、ホワイト×ピンク(商品コード:DTS1051WP)
素材:アウトソール=ゴム底、ミッドソール=EVA、インソール=EVA、アッパー=人工皮革
サイズ:ホワイト×ブルー=22.5~29.0cm、ホワイト×ピンク=22.5~25.5cm
価格:¥6,500+税

モデル名:【SPEEZA 3 OMNI® & CLAY】(DTS-1053)
カラー:ホワイト×ブルー(商品コード:DTS1053WB)、ホワイト×ピンク(商品コード:DTS1053WP)
素材:アウトソール=ゴム底、ミッドソール=EVA、インソール=EVA、アッパー=人工皮革
サイズ:ホワイト×ブルー=22.5~29.0cm、ホワイト×ピンク=22.5~25.5cm
価格:¥6,500+税

■詳しい商品内容は下記をチェック!
https://sports.dunlop.co.jp/tennis/products/shoes/

今、世界中が未曾有の危機を迎えています。テニス界でも、ビッグトーナメントが中止され、我々の周辺でも多くのスクールが休止を余儀なくされています。公共のテニスコートも使用制限される状況となり、「楽しみを奪われた」と感じるプレーヤーも少なくないかと思います。

この状況が早く元に戻るよう願いながら、プレーできない日々を、自分のテニスギア環境を見直す機会と考えてみましょう。春はたくさんのテニスギアが新発売される時期ですが、今回は使用中のテニスシューズをチェックして、安全・快適な状態であるかどうかの確認法について説明します。

ということで、今回はいつもと違って「実務的マニュアル」の雰囲気で進めたいと思います。これまで履いていたシューズが劣化していないかどうか、再確認するために、どこをどうチェックしたらいいかを紹介します。


1.まず最初に、外観からチェックしましょう

プレーヤーがいちばん気になるのが「アッパーの汚れ・破れ」です。まず「破れていたら買い替え必至」と考えましょう。なんといっても見た目にカッコわるいですね。テニスは紳士淑女のスポーツとして生まれたわけですから、身だしなみは大切です。

アッパーが破れたままプレーすることは、危険でもあります。強く踏み込んだとき、足がシューズ内部で動いてしまい、不安定感の原因になります。たとえ小さな裂け目でも、そこから一気に広がってしまう危険性がありますから、「これくらいならいいだろ」と見過ごさず、自分の道具をシビアに見つめ直しましょう。


2.「ソールの摩耗(磨り減り具合)」をチェックしましょう

テニスシューズのグリップ力低下は、プレー中のスリップ〜転倒〜ケガにつながります。安全性に関わることですから、真摯に見直すため、ソールの摩耗度を段階的にチェックしてください。

レベル1:アウトソールの溝が消えていたら……買い替えを検討
レベル2:ミッドソールが見えている……ショップでシューズ選び
レベル3:完全に穴があいてしまっている……いますぐに使用を中止

もしもレベル3に達していたら、「あと1回だけ」とかもダメですよ。そうしてズルズル使い続けてしまうこともあるため、即座に買い替えてください。


3.クッション性の低下をチェックしましょう

たとえ中級レベルプレーヤーでも、着地時の衝撃は思っている以上に大きいものです。衝撃というのは、脚や膝へ蓄積的にダメージを与えますから、日頃の注意が必要です。ただ、日常的に履いていると、徐々にクッション性が低下していることに気が付きにくいもの。それだけに、意識的に確認することが求められます。

クッション性の低下は、おもにミッドソールの潰れが原因です。今日、一般的にミッドソールに使用される材料は「EVA」と呼ばれるクッション材。軽量でありつつ、形状維持性も高いため、長くスポーツシューズのミッドソールに使われてきていますが、その疲労度は、外観からも確認できます。いちばんわかりやすいのは、同じシューズの新品状態と比較することですから、もしテニスショップへ行くことがあったら、新品と、自分の現状とを比較チェックするようにするといいですね。可能であれば、実際に新品を履かせてもらい、自分の現状シューズとクッション感を比較しましょう。

見過ごしやすいのが「インナーソールの潰れ」です。つねにシューズの中にあるため、確認しづらいですが、ソールでもっとも早く疲労するのがインナーソールであり、これが潰れてしまうと、クッション性の低下に加えて、フィット性の低下にもつながります。

インナーソールが潰れると、足裏面が下に沈み、甲や足指部の上側に空間ができてしまい、ブカブカになります。こうなると、足がシューズの中でズレやすくなってしまって、蹴り出しのレスポンスが遅れてしまいます。そのために、届くボールに届かず、結果的に試合に負けてしまうなんてこともあるんです。自分では気が付かないかもしれませんが、こうした小さなことが、パフォーマンスを低下させることもあるので、強くなるためには、道具に万全を期すことが必要です。


4.靴ヒモが切れそうになっていないかをチェックしましょう

最後に、靴ヒモの状態をチェックします。靴ヒモが切れるとシューズが足を支えられなくなり、捻挫の危険性が高まるので、「靴ヒモなんか大丈夫だよ」などと軽く考えず、ちゃんと見てください。

靴ヒモは、簡単に・低コストで交換が可能なアイテムですから、つねに「予備の靴ヒモを用意」しておくといいでしょう……いえ、かならず用意してください。というのは、もしも大切な試合で靴ヒモが切れてしまうと、プレー継続できない状態になります。これを交換したいという場合、ルールブックには次のような記載があります。

— シューズがすべるなどの理由でコートを離れることはできないが、シューズなどが破損した場合は「用具の不具合」として、会場内に予備の用具がある場合に限り、理にかなった時間内で、取りにいくことができる。これらのリクエストに対しては、チェアンパイアが判断を下し対応する — (テニスルール……試合で起こるQ&A に記載)

これは、試合中に置ける安全性の確保という精神に則るもので、もし靴ヒモが切れ、交換することができない場合、主審によって「安全にプレーを続行することができない状態」と判断されれば、失格となってしまうかもしれません。ですから、せめて靴ヒモだけでも予備を用意しておきましょう。

また靴ヒモを替えるだけで、シューズ全体の表情が一新することもありますので、手軽なイメージチェンジが可能です。シューズの基本的機能が十分であれば、靴ヒモを交換するだけで、フレッシュで楽しい気分になれるうえに、周囲からも注目されますね。また、部活などで同じシューズがたくさん並んでいても、靴ヒモが違えば、一目で自分のシューズを認識できます(笑)。ちょっとした工夫によって、みなさんのテニス環境を、楽しく便利、そして安全なものにしていきましょう。

松尾高司氏

松尾高司氏

おそらく世界で唯一のテニス道具専門のライター&プランナー。
「厚ラケ」「黄金スペック」の命名者でもある。
テニスアイテムを評価し記事などを書くとともに、
商品開発やさまざまな企画に携わられています。
また「ダンロップ・スリクソンメンバーズテニス」のサポーターも務めてもらっています。