2022/01/31

ダンロップメンバーズテニスメルマガ 2022 1月号

住友ゴムグループの(株)ダンロップスポーツマーケティングは、トッププロがトーナメントを巡るために使う大型ラケットバッグから、日常移動用バッグ、アクセサリー対応のバッグまで幅広いアイテムを揃えていますが、今回は、デビューしたての【SXシリーズ】のコスメティックスタイルのバッグを新たにラインナップに追加します。

ご注目いただきたいのは最大容量を誇る大型ラケットバッグ【DTC-2280】です。本気モードのプレーヤーが遠征試合へ出かける際には必須となる大型ラケットバッグで、いわゆる「12本入り」タイプです。

主要コンパートメントは「ラケットパート」「分別収納パート」「フリーパート」の3つに分かれ、ラケット収納ルームの内幅は10cm以上あり、かなりの厚ラケでなければ5〜6本の収容が可能です。ポリエステル系ストリングを使うトッププレーヤーが試合に臨む場合、だいたい「1セット:1本」の準備をしますから、少なくとも3本以上は「フレッシュな張り替え」をしたラケットが必要です。それを余裕で収納できるラケットバッグは、彼らにとって必須なのです。
また、ツアーなどを回る際には、その2倍・3倍の本数を持って移動することになりますから、やはり大型のラケットバッグを欠かすことはできません。

この【DTC-2280】のセンターパートには折り畳み式の仕切りが「2枚」も内蔵されていて、内部を3つのパートに分割収納ができるように仕立てられています。ラケットバッグは、バッグを縦にして背負って使うため、中に収めた荷物がどうしても下部に落ちて溜まってしまいますが、それを防いでくれるのが「分割収納用の仕切り」です。衣類やシューズを安定した位置に保ってくれるシステムをご活用ください。

またシューズや濡れた衣類が入れられることを想定して、このパートには「換気口」が備えられています。汗によって湿気をたくさん含んでしまったシューズや衣類を密閉しておくと、ムレがこもってしまって、バクテリアが増殖したりするので、この換気口は濡れたものが早く乾くのを助けてくれます。

そして奈良くるみ選手も「ここがいい!」とご指摘くださったのが『ハンドル一体型ショルダーベルト』です。これは【CX】デザインの【DTC-2180】でも高い評価をいただいたポイントです。

まず「肩とバッグ上部との関係」を最適な位置にセットすることで、バッグが後ろへズリ下がったりせずに、背中の高めの位置にキープすることができます。さらに、バッグを背負ったままでショルダーベルトの長さを調節することで、ベストポジションへのフィッティングが可能。これによって肩への負担が少なくなり、最大容量のラケットバッグでも、従来よりも軽く感じさせてくれます。

また「8分割式肩当てパッド」が肩に優しさをもたらします。とても厚いパッドが入っていても、そのままでは潰れが大きいため、クッション感は低下します。ところが、ベルト上のクッションパッドを縦並びに8分割したことで、それぞれの分割されたパッドが密封されて「パッドの潰れが小さくなり」、クッション感が増します。また、肩〜背中への曲面にぴったりフィットするため、重さによる圧力が分散して、結果的に軽く感じるのです。

そしてこの【DTC-2280】には、8本入りの兄弟モデル【DTC-2281】もあるので、もう少しコンパクトでいいという場合は、こちらをお試しください。ダンロップは「本気プレーヤー」を応援します!

DTC-2280

ラケットバッグ(テニスラケット12本収納可)
16,500円(税抜価格 15,000円)

DTC-2281

ラケットバッグ(テニスラケット8本収納可)
13,200円(税抜価格 12,000円)

商品の詳しい内容は下記よりチェック!

突然ですが、みなさんはテニスをしにいくとき、どんなバッグを持って移動していますか?
「自宅にテニスコートがある!」という方以外は、なんらかのバッグを持ったり担いだりしてテニス道具を運んでいるはず。そのスタイルが、昔と最近ではずいぶん違ってきました。

まず「私はクルマで移動するから、どんなにデカいバッグでも、何個に分けていても、どんなバッグでも平気なの」なんて人は、とりあえずどっかヘ行っていていただいて、「バッグを担いで歩きます」というみなさんで話しましょう。

昨今の都会では「クルマ離れ」が進み、昔に比べてかなり多くの人が「バッグを担いで電車で移動」というスタイルをとっています。そんなみなさんのスタイルは、ざっくり大きく分けて2つ。「ラケットバッグ派」か「デイパック派」か。

ラケットバッグ……いわゆる「ラケバ」は、部活の学生や試合でよく見るオールインワンタイプの大型バッグ。かつては「6本入り」という中型タイプが主流でしたが、近年は中型タイプを使うプレーヤーが少なくなり、「ラケバは大型」という認識が強くなっています。

そのかわりに「圧倒的増加」をしちゃったのが「デイパック」スタイル。
その日のプレーに必要な最小限の道具をギュッと詰め込んで、ラケットを挿し、バカ殿のちょんまげのように、グリップをニョキッと突き出させた……アレですよ。

あの姿を見て、筆者がまっさきにイメージしたのが『東京ぼん太』さん。
昭和38年頃から活躍しだした大人気漫談師『東京ぼん太』さんは、栃木から上京してきたばかりの田舎っぺ丸出しキャラで、背中に「唐草模様の風呂敷を担いで首のところで結わえ、風呂敷に長いコウモリ傘」をおっ挿して……というのがお決まりの登場スタイルです。いまは栃木や茨城の訛りで売っている芸人コンビが人気ですけど、東京ぼん太こそが栃木訛りの元祖ですからね。

まぁようするにです……「カッコわるいなぁ」と思って見ていたわけです。ラケバでも、傘の柄のところだけ飛び出してるのを見たりしますけど、これだけ増えちゃうと、べつに違和感がなくなっちゃうんですね……東京ぼん太でも(笑) 気になる方は検索してみてください!

さて、そんな大人気のバックパックスタイルですが、昔とちょっと違っているのは、突っ込んだラケットは裸じゃないってところ。ラケットを買うと付いてくる布製の縦長巾着袋に入れてから、バッグに突っ込むんですよ。

なんか変でしょ! 少しでも荷物の量を減らしたいなら、ラケットをそのまま突っ込んじゃえばいいじゃないですか。いろいろ訊いてみると「荷物が増えたときには、バッグに入れないで手で持てるように」という学生さんとか、「グリップが丸見えじゃ恥ずかしいじゃないのぉ」という熟年庭球淑女の方。

だったら、恥ずかしくないように、もはや何色かわからなくなったグリップテープをいつまでも巻いてないで、キレイなグリップに巻き替えたらいいのにね。

ところで大人気の「デイパック」ですが、「バックパック」と呼ぶ人もいて、ダンロップでも製品名を【バックパック】としています。ホントに同じなの?
じつは正確に言うと「別のもの」なんです。

「背中に背負う袋状のもの」を総称して「バックパック」とする場合もありますが、正式には「バックパック=金属製フレームのある大型・縦型の袋(英語)」のことで、登山用や長期の旅行に使うために、とても頑丈で大量収納ができます。経済的に旅行する人々のことを「バックパッカー」というのは、ここからですね。

それよりもちょっと小さくてショートタイプが「リュックサック(ドイツ語)」で、簡単な登山やハイキングに使われるものをこう呼びます。一般的にはちょっとコロンとした形状で、上部を巾着袋的に絞り、トップフラップが付いたものという感覚です。

そして「デイパック(英語)」は、容量的にはリュックサックと同じ感じですが、ドイツ語と英語との違いというだけでなく、デイパックは日常生活にも使える現代的なデザインっていう感じでしょう。

最後に「ナップサック(ドイツ語)」ですが、これはもっとも簡易型の袋で、巾着袋型でトップフラップなどはなく、テニスシーンでは小物や濡れたウェアなどを入れる袋、シューズ用袋などの形です。

そうしてみると、フラット型(背中に面が合わさるタイプ)のラケバは「バックパック」で、布製の「ラケットを入れる簡易袋」ですが、あれは「ナップサック」ということですね。本当はこうした違いがあるのですが、最近のテニスブランドのほとんどすべてが『バックパック』という商品名を用いていますので、それはそれでいいってことで!
〈各国のバックパックの呼び名〉

バックパック (英語) Backpack
リュックサック (ドイツ語) Rucksack
デイパック (英語) Daypack
ナップサック (ドイツ語) Knapsack

松尾高司氏

松尾高司氏

おそらく世界で唯一のテニス道具専門のライター&プランナー。
「厚ラケ」「黄金スペック」の命名者でもある。
テニスアイテムを評価し記事などを書くとともに、
商品開発やさまざまな企画に携わられています。
また「ダンロップメンバーズメルマガ」のサポーターも務めてもらっています。