2022/04/30

ダンロップメンバーズテニスメルマガ 2022 4月号

住友ゴムグループの(株)ダンロップスポーツマーケティングは、テニスを中心としたラケットスポーツをワールドワイドに展開し、ダンロップブランドを世界的にアピールするため、トッププロたちが戦いの場へ持ち込むトーナメントモデルから、一般プレーヤーが近くのコートへ持っていくミニトートまで、あらゆるタイプの「バッグ」を提供しています。バリエーション豊富なバッグラインナップに、2022年の春夏モデルとしてニュータイプが登場。「フライングD」のダンロップとはひと味違う、シャレたレディースラインを紹介します。

ダンロップのテニス用バッグには3つのシリーズラインがあります。
まず、競技者へ向けて機能を満載した『プロライン』。大容量ラケットバッグや機能系バックパック、トーナメント移動用の大型キャスターバッグまで多彩な機能バッグが勢揃い。
それから、日常のクラブライフやスクール通いに便利でカジュアルなシリーズが『クラブライン』。

そして今回紹介するのが、ダンロップらしいと言われてきた「競技っぽさ」を抑えて、女性がいつでもどこでも、もちろんテニスコートでも便利に持ち歩ける「女性らしさ」を纏った新『レディースライン』です。

この新シリーズに採用された「色」は、ホワイトとグリーンで、ちょっと見た感じはシンプルに見えますが、光線の加減によって、先月号で紹介したアパレルの【ビーストイメージ】に使われている『ゼブラモチーフ』が浮き出ます。この「主張していないようで主張している」感じが新しいですね。

ラインナップは『2WAYバッグ』『ミニトートバッグ』『ショルダーバッグ』、そして『ランドリーバッグ』の4アイテム。女性が活用できるさまざまなシーンを想定して、このラインナップが組まれました。

DTC-2260 2WAYバッグ(テニスラケット1本収納可)

まずは『2WAYバッグ』ですが、いわゆるトートバッグ型です。背負うためのショルダーストラップが付いているのが特徴で、トート型とバックパック型の両スタイルという意味で『2WAY』なのですが、スタイルとしては「手持ち」も入るでしょうから、一般的には『3WAY』と呼ばれます。ネーミングでちょっと遠慮しちゃいました。

バッグの中は、自由になんでも入れられて、大容量のワンルームタイプ。内側に小型ポケットが2つ並んで装備され、貴重品や小物類はここに入れておけます。そして注目は、その「軽さ」。これだけたくさんの荷物を入れられるのに、バッグ自体の重量が約500gしかないのです。「なんだか今日は荷物が重いなぁ……」と思ったら、じつは「バッグ自体が重かった」なんてことがありますが、これは「たくさん入れて軽く持つ」という、女性に優しい超軽量設計なのです。

実はこのバッグ・・・子育て奮闘中の父母社員のアイデア、テニス用品にもこんなものがあったらいいなを形にしたものです。
女性がバッグに求める「軽くて大容量」と「ニーズに合わせて変幻自在の2WAY仕様」のお得感・便利さを是非使って実感してみてください。
テニスライフがより楽しくなりますようにの想いが込められたバッグです。

DTC-2261 ミニトートバッグ

次に紹介するのが『ミニトートバッグ』です。このタイプのバッグを使うことがいかに多いか、女性の方にはよぉくわかりますよね。クラブハウスからコートに出るとき、女性プレーヤーが手に持つのが「ラケット」「タオル」「ミニトート」の3点セット。中には貴重品やドリンクなどが入っています。

そうなんです! これからの季節、ドリンクはやっぱり冷たいほうがいいでしょ! そこで搭載したのがスペシャルファンクション「保冷インナーバッグ」です。しっかり保冷できるように、インナーバッグにもファスナー装備。これは「着脱自在」なので、必要なければ取り外せます。

見かけによらずたくさん入って、普通の500mlペットボトルなら4本くらいが楽に収納可。こちらもバッグ内部にミニポケットが2つセットされ、外側には大きめのファスナーポケットがありますから、ロッカーキーや小銭入れなどをここに入れておくと、すぐに取り出せて便利ですね。

DTC-2262 ショルダーバッグ

それからクラブの外のコンビニへちょっとお買い物に……なんてときに便利な『ショルダーバッグ』もラインナップです。このアイテムの特徴は「幅広のマチ」です。よくあるショルダーバッグは、ペタンと薄くて、お財布以外は何も入らないんじゃないの?って感じですが、この『ショルダーバッグ』は、マチ幅(バッグの厚み)が、なんと10cm。コンビニおにぎりやパンなど余裕で入るので、これまたスペシャルなアイテムですね。

DTC-2263 ランドリーバッグ

そして最後に紹介するのが『ランドリーバッグ』。
みなさん、汗で濡れたシャツやタオルをどうされていますか?
まさか「スーパーのレジ袋を再利用」なんて、無粋なことをしてはいませんよね?
【ダンロップ レディースライン】には、スペシャルなランドリーバッグが登場です。
使用前のランドリーバッグって、テニスバッグの中でくしゃくしゃになっていたりしませんか?
ニューラインナップの『ランドリーバッグ』って、持ち手が付いていて、一見すると縦型ブリーフケースみたいで、2つ折りにしてバッグに入れておけば「どこいったかなぁ?」なんて探す必要はありません。一発取り出し! そして衣類を入れて口紐をキュッと絞れば、あっという間に巾着型バッグになってくれるのです。

以上、4つのラインナップですが、2カラーバリエーションもオシャレのポイントです。最初に話した「隠しセブラ柄」を彩るのは、柄をクッキリ浮き立たせるホワイトと、ちょっと落ち着いたグリーン……グリーンと言っても、実際は「深くて濃いターコイズ」です。「ダックグリーン」「ピーコックグリーン」「ビリヤード」「インディアンターコイズ」など、いろんな呼び方がありますが、単純なグリーンではなくて、ちょっと高級感のあるターコイズです。新しいレディースバッグは「気分一新ダンロップ!」ですよ。

詳しくはHPをご覧ください

かつて、テニスというスポーツは
「なかなか上達しないスポーツ」
「むずかしいスポーツ」
「上品に気取った趣味」
と言われていた時代があります。

たしかに「だれでも気軽に楽しめるスポーツ」ではなかったかもしれません。始めるにあたり、ラケットとシューズを買い揃えなければならないし、ボールはハゲるし弾まなくなったら買い替えなければならない。

なんといっても「テニスコートでやらなければ面白くない」。1980年代には「壁打ち」も流行ったけれど、所詮は単独作業の練習ですからね。ところがサッカーなどは、ボール1個あれば、公園や広場くらいのスペースで……いや安全ならば路上でも数人で楽しめますから、そりゃ競技人口もハンパじゃないですよ。

テニスでなかなか上達できない原因の第一は「道具」にあったと言っていいと思います。前々号で話したとおり、昔のラケットはウッド製。「重い」「小さい」「飛ばない」の三重苦。身体にとって、あまり自然な動きとは言いにくい「基本フォーム」という型にはめられ、最初はグリップの握り方から、「親指の付け根の谷間が、グリップの角からこのくらいの位置にくるように」とか、「ラケットを『振る』のではなく、角度を変えずに『面を押し出す』んだよ!」などと、みっちり細かいことを言われます。

もうね、あれこれ覚えなくちゃいけないことが多すぎて、初回で萎えてしまうという方が、どれだけたくさんいたことか……。若い方には「ちょっとナニ言ってるかわかんない」でしょうね。でも現実にそうだったんですよ。もしも現代のテニススクールで、初回にこんなふうにやられたら、2回めのレッスンにはほとんどだれも来ないでしょう。

でも今じゃ、そんな景色は、すべて、スッキリ、スパっとないでしょ!
ラケットは「軽く」、面は「大きく」、当たればポンポン「飛んでくれる」。飛びすぎちゃうから「飛ばないストリングを張る」ってくらいの時代です。

そんな「飛ばないウッドラケット」だったから、ボールを軽快に気持ちよく飛ばしてくれる「ナチュラルガット」の価値は非常に高く、当時でもハイクラスモデルで1万円前後、普及モデルで7千円前後のナチュラルガットが、多メーカーから多数アイテムが販売されていました。筆者が知るかぎり、いちばん高いので……たしか1万4千円。

そうそう、ダンロップでも普及モデルのナチュラルガットを販売してましたよ。それくらい、ナチュラルガットの高反発・高性能が「必要とされていた」わけですね。

当時の駅そばで、かけそばが1杯:140円。だからあのナチュラルガット1本で100杯も食べられる。今、1杯:250〜300円以上でしょ。2倍ですよ。一般的なラケットも、だいたい価格は2倍化してます。なのにナチュラルガットは、40年前よりも安くなっているって……知ってました?

いけねっ! 話が脱線してしまいましたが、ようするに、ウッドラケットで快適に飛ばすには、そんな大枚はたいてもナチュラルガットが必要なほどのウッドでしたが、今のラケットよりも、はるかに数段も優れている性能がありました。

振動減衰性です。
現代のカーボン系ラケットは、どんどん硬質化し、打球感も硬くなっています。それはもう、間違いない現実です。だけどウッドという天然素材で作られたラケットは、しっとりマイルド、滑らかシルキーな打球感。

デカラケ革命、厚ラケ革命、超軽量革命、それらを経て、テニスラケットはとんでもない進歩を遂げてきました。でも「振動減衰性能」だけは、フレームにどんな細工を施しても、ウッドに追いすがることさえできません。それほど、破格に違うのです。

ウッドラケットについて、筆者にとって忘れられない一場面があります。
ジャパンオープンだったかシニアツアーで来日していたレジェンドプレーヤーが、ダンロップの企画で『日本のジュニアにレッスン』というのがありました。その中でレジェンドは、子供たちに対してこう言ったのです。

「いいかい、君たち。僕はね、すべてのプロ選手がカーボン系ラケットを使っているこの時代でも、ウッド製のラケットが最高だと思っているんだ。ナイショだけど、僕は今でも練習のときは、このラケットを使っているんだよ。君たちにウッドを薦めてもしかたないけど、僕はこのラケットのおかげで、長くテニスを続けられているんだよ」

そう話す彼の手に握られていたのは……ダンロップ【マックスプライ フォート】でした。
下記URLに1974年~2017年までのダンロップ/スリクソンのラケットが掲載されております。是非ご覧ください!【マックスプライ フォート】も掲載しています。

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松尾高司氏

松尾高司氏

おそらく世界で唯一のテニス道具専門のライター&プランナー。
「厚ラケ」「黄金スペック」の命名者でもある。
テニスアイテムを評価し記事などを書くとともに、
商品開発やさまざまな企画に携わられています。
また「ダンロップメンバーズメルマガ」のサポーターも務めてもらっています。