2022/11/30

ダンロップメンバーズテニスメルマガ 2022 11月号

住友ゴムグループの(株)ダンロップスポーツマーケティングは、テニスを中心としたラケットスポーツを展開し、ダンロップをご愛用くださるテニスプレーヤーのために、「ご満足いただける製品を届けたい!」「快適なテニス環境を整えるお手伝いをしたい」という心で、あらゆる製品を開発しています。便利で使い勝手のいいテニス用バッグで、みなさんのテニスライフを、楽しく、広がりのあるものにするのもダンロップの仕事です。

テニスというスポーツは、かつて「ロイヤルスポーツ」と呼ばれるなど、優雅な上流層が嗜む、「交流の場」となっていました。それが世界的に大ブレイクしたのが1980年前後。欧米は「開放的な若者たち」が新しい文化を生み出し、日本はバブルに向かって、経済的にも文化的にも活気づいている時代……、都会はテニスラケットを抱える学生で溢れていたものです。

また、トートバッグというニュースタイルも日本に上陸したことで、若者たちの間では「トートバッグを肩にかけ、ラケットを小脇に抱えて渋谷を歩く」のが大流行。現在では「隠したがる」ラケットを、あえて見せながら歩くのがオシャレになっていたのです。

そんなタウン派とは一線を画す移動スタイルも、静かに流行っていました。みんなが見せたがるラケットを、あえて隠して運びたい……、それがテニスと真摯に向き合っている充実感を生み出したのが『トーナメントバッグ』と呼ばれたバッグスタイルでした。

テニスラケットを横にしてフル収納しつつ、コートで必要になるギアをすべて入れて運ぶことができる「ボストンバッグを横長にした」セミハードケースという感じでしょうか。バッグの両面はソフトでも、側面部(周辺部)には硬い芯材が内蔵されていて、カチッとしたイメージ。これは1970年代から「テニス専用バッグ」として登場し、軟式テニス(現在のソフトテニス)しかできない中高生にも「憧れのバッグ」でした。いつかあのバッグを持ち、背筋を伸ばしてテニスクラブへ通いたいという夢が、それをいっそう輝いて見せたものです。

そして近年、同じようなスタイルが脚光を浴びるようになっています。ダンロップでは【ラケットバッグ DTC-2185】というアイテムで、テニスと真正面から向き合っているプレーヤーに大人気。彼らにとって大型ラケットバッグは「いかにも」に見えすぎて、ちょっと気恥ずかしい感じがあり、こういった「普通に見える大型バッグのほうが玄人っぽい」という印象を持っているために愛用されるのです。

プロプレーヤーは、大型ラケットバッグの他に、大きなボストンバッグを担いでコートに入ってきますね。あのときのアレです。【DTC-2185】の場合、ラケット収納部は2本収納可能。

それからシューズ収納パートも備え、シューズをそのままバッグにしまうことができます。とくに【DTC-2185】のシューズ専用スペースは大きく、奥行きがバッグ横幅の半分くらいまで広がるので、たとえサイズ「34.0cm」のシューズでも余裕で収納可能。内部は袋状ですのから、収納サイズに合わせて小さくなり、そのぶんメインパーツのスペースを拡大することができます。

バッグを縦にして使うことをしないプレーヤーには、テニスに必要なものをオールマイティで収納することができ、メインパートの内部も分割がなく広い一室構造なので、なんでも放り込みたい人には使い勝手がいいでしょう。

横に長いので、混雑する電車を多用する方よりも、クルマで移動したり、電車でも空いている時間多の移動が多い方にオススメです。バッグ外部片面には大型スリットポケットがあり、もう片面には小型スリットポケットが備えられているので、いろんな用途に活用できます。

小型で機動性の高い『バックパック』スタイル、いかにもテニスやってます!という『背負い型ラケットバッグ』スタイル。そしてそれっぽくないところが玄人っぽい『横型ラケットバッグ』スタイルと、いろんなプレーヤーや使用環境にマッチするラインナップを組んでいるダンロップテニスバッグの世界ですから、ご自分にマッチするスタイルはどれかを、ぜひ探してみてください。

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テニスに使う道具の中で、もっとも軽視されている「不遇の存在」……それが『ソックス』。でも絶対に使わなきゃいけない大切な道具であることを忘れてやしませんか?

一般プレーヤーがいちばん大切だと思い込んでいるのがラケットですね。ラケットと言いつつ、とかく重視するのは「ラケットフレーム」で、それ以上になくてはならない存在である「ストリング」も、なにかと軽く見られがちです。たしかにフレームって「テニス道具の中でもっとも高価」と思われがちですが、一度買ってしまえば数年間は使えます。

でもストリングは「張り替えなければならない」もの。仮に「1度の張り替えに¥4,000かかる」として、2年間使うフレームに、3カ月ごとに張り替えれば8回の張り替え。トータルで¥32,000……フレーム本体と同じくらいの費用がかかる計算ですね。

「フレーム」+「ストリング」が揃って、はじめて「ラケットとして成立」することを忘れてはいけません。テニスというスポーツは、プレーヤーがグリップを握り、ストリングがボールを弾き返す。フレームは、あくまでその「媒介」。フレームがボールと直接に当たれば、それはミスショットと言われます。
ですから、ストリングの大切さを、もっともっと認識してほしいのです。

そうそう、「直接」といえば「グリップ」も、人間が直接に握る部分。自分の意思をラケットに伝えるための重要な「力点」ですから、その重要さをしっかり理解し、太さや形状、そしてグリップテープの環境を快適に整えておくことも忘れてはなりません。いつ巻き替えたのか想像もできないほどに消耗し、汚れきったグリップテープでは、ちゃんと機能してくれませんよ。

テニスでの消耗品について話し出すと、ついあれこれ頭に浮かんでしまうのですけど、今回話したいのは『テニス用ソックス』のことでした。みなさんはテニス用ソックスを買うとき、どういった基準で選んでらっしゃいますか?

「ソックスなんて消耗品だから、3足:¥1,000 のでいいんだよ」とおっしゃる方が少なくない「悲しい現実」はありますが、プレーヤーの足に『直接に』接するのは、シューズではなくソックスです。ソックスは「絶対に必要」な道具なんですよ。

テニスショップヘ行けば、厚いの、薄いの、長いの、短いの、あれこれ機能が載せられているのと、そりゃあ多彩なもんです。さてどれを選ぼうか? というとき、みなさんが考えるのは……『好み』? 好みは重要ですけど、なぜそれを好むのかを考えてみてください。

厚いソックスは、シューズとの間でクッション的な役割や、フィットしない部分の補間的な役割を果たしてくれます。昔から「テニス用ソックスは厚いもの」と決め付けられていましたが、それは「昔のシューズのフィット性が悪く、隙間を感じないための詰め物」的な面があったからのように思います。

現代のテニスシューズは、足本体へのフィット性が高く、厚くなければいけないってことはなくなりました。薄いソックスは、シューズからのレスポンスが速く敏感に感じられますし、通気性も高いので、ムレを感じにくくなっています。フットワークのことを考えれば、足とシューズとの間にあるソックスは、薄いほうが機能的だともいえるでしょう。

でも、プロプレーヤーでも「厚いソックスが好き」という例は、少なくありません。現代ではシューズ自体のクッション性も激上がりですが、一日中、コートに立たなければならないコーチの中には「薄いソックスでは疲れる」と言う方もいます。

ですから、どっちがいいと言うことはできないですけど、「ソックスって重要なんだよね」ということを頭に置いて買物をしてください。盲目的に「消耗品は安くていい」ではなく、自分はどれがいちばん快適と思うか? を考え、できればいろんなタイプを試してみてください。

快適にテニスをするうえで、「好み」は大切です。ただ、これだけたくさんの種類のテニス用ソックスがあるのですから、自分に最適なものを探しましょう。足裏側は厚くても甲側は薄いというソックスもありますし、土踏まず部分にサポート機能があり、足が持つ本来の機能を発揮させやすくしてくれるものや、疲れづらくしてくれるものもあります。

使い古されたフレーズで『テニスは足ニス』なんて言われるように、足はとても重要です。ラケットが「フレームだけではない」のと同じように、足は「シューズだけではない」ことを再認識してください。

松尾高司氏

松尾高司氏

おそらく世界で唯一のテニス道具専門のライター&プランナー。
「厚ラケ」「黄金スペック」の命名者でもある。
テニスアイテムを評価し記事などを書くとともに、
商品開発やさまざまな企画に携わられています。
また「ダンロップメンバーズメルマガ」のサポーターも務めてもらっています。