2023/06/30

ダンロップメンバーズテニスメルマガ 2023 6月号

住友ゴムグループの(株)ダンロップスポーツマーケティングは、テニスを中心としたラケットスポーツを展開し、ダンロップをご愛用くださるテニスプレーヤーのために、「ご満足いただける製品を届けたい!」「快適なテニス環境を整えるお手伝いをしたい」という心で、あらゆる製品を取り扱っています。今回は好評の【SX 300】シリーズに特別な限定カラーが登場するという情報を届けます。

今日、ダンロップラケットの魅力は「シリーズごとの明確な個性」と評価いただいています。コントロールの【CX】、スピンの【SX】、パワーの【FX】、ライトイージーの【LX】は、タイプ的な「色分け」という言葉があるように、実際にレッド、イエロー、ブルー、ホワイトの4色をイメージカラーとしています。

ただ「わかりやすくていいけど、自分の好みとしては違う色がいいなぁ」という声があるのも承知しています。そうしたお客様にもご満足いただけるように、ダンロップでは「限定カラー」という方法をとってきました。

どんなカラーデザインにするかは、お客様からのご意見を参考にさせていただいて決定してきましたが、近年ではシリーズごとのイメージカラーを活かすために、「イメージを逸脱しないように、アクセントカラーとしてあしらう」ことにしています。

現行の限定モデルとしては【CX 200 LIMITED EDTION】【CX 400 LIMITED EDTION】などがありますが、今回は【SX 300】シリーズの2モデルで限定カラーを発売します。またモデル名には【LIMITED EDTION】ではなく、ダイレクトにカラー名を付けます。

そしてこれまで「限定カラーは1タイプ」でしたが、ダンロップとしては初の「2タイプ展開」をします。
まず「ホワイト」をベースにしたものが【SX 300】と【SX 300 LS】の2モデルに登場し、【SX 300 WHITE】と【SX 300 LS WHITE】とされます。また「ネイビー」をベースにしたものが【SX 300 NAVY】の1モデルで発売されます。

ホワイトは昨今の世界的な流行で、トッププロも使用するイメージがあり、軽快さや明るさを表現するカラーとして人気があります。高速スイングのイメージがある【SX】シリーズにホワイトを限定カラーとして投入することにしました。

そして「凛々しいイメージ」を纏ったのが【SX 300 NAVY】です。従来、ネイビーのカラーリングはラケット全体としてもあまり多くありませんでした。それは、色調の具合によっては安っぽく見えてしまったり、初級者モデルっぽく見えたりする感覚があったからかもしれません。

でも今回の【SX 300 NAVY】は、全体的に落ち着いた雰囲気を生み出すことに成功し、モニター調査として提案した中でも、きわめて評判が高かったのです。我々としては、このネイビーを落して、ホワイトだけに絞るというのが、あまりに忍びなく、特例として「限定2カラー展開」へ踏み切る決断をしたわけです。

こうして登場した新色ネイビーは、「高級感があるね」「イエローとのバランスもいいね」と、先日の展示会でもたくさんの高評価をいただいています。とくにこの「限定2カラーバージョン」で注目されているのが「スピン意匠」が明確に現われているところです。

「スピン意匠」というのは、通常モデルでアクセントブラック部分にひっそりと織り込まれていた「ゼブラ柄」や「枯山水」ともイメージされるデザインですが、じつは「回転」を想起させるデザインとして採用しました。

しかしながら、イエローをメインとする通常モデルのデザインでは、アクセントブラックの面積が少ないことや、隠すようにデザインしていたため、このスピン意匠は特別に目を引くものではありません。

それを限定カラーバージョンでは思い切って逆転させ、全体カラーのほうに反映させたのです。これによりスピン意匠はくっきり浮き立つjこととなり、全体の印象が大きく変化することとなりました。WEBカタログでもクローズアップがありますが、実物でご覧になられたほうが鮮やかに感じます。

発売は限定本数なので、もし画像で「気になる!」とお感じになられた方は、ぜひショップまで足をお運びいただき、実物をご確認ください。
「限定モデルのチャンスは一度きり」です。
発売予定は6月24日(土)です。

詳しい商品内容は下記をご確認ください

ぱっと男子シングルスを見て、一瞬、誰がプレーしているかわからないことってありませんか? 筆者はテニス報道の仕事を40年間していますが、もうね……さっぱり見分けがつきません。

昔は選手の個性がしっかりしていて、いろんな対戦・組み合わせを楽しむことができました。それが今では、みーんな同じような「オープンスタンス強打・両手打ちバックハンド」というスタイルで、高速打球の応酬。

40年前に比べて、ラケットが100g(一般的男子プロ:450g→350g)も軽くなったおかげで高速化しました。でもどこか卓球のラリーを観るようで、戦略や細かなテクニックを楽しむ余裕がない。1秒、いや0.2秒も目を離せないのが現代の男子シングルスです。

でもね、昔の個性豊かな選手たちを見てきたオジサンでも、見ていて興奮するのが『男子ダブルス』です!
選手の個性で楽しめないんだから、試合展開で楽しむっきゃないわけです。
単調な打ち合いが続くシングルスとは違って、ダブルスはハラハラドキドキです。戦法や対応など、幅広くバリエーションがあり、見ていて絶対に楽しいですよ。

ウィークリープレーヤーのみなさんは、週末に順番を待ち、空いたらすぐにダブルス。ですから男子トッププロのダブルスは、ものすごくためになる……っていうより「わくわく面白っ!」なんです。多くの一般ピーポーには、参考にならないレベルで、「作戦、戦術の多様さ」「スピーディーな展開」「信じられない俊敏さ」「ペアのコンビネーション」などなど、「うぉーっ!」ってなります。

トップレベルのダブルスになると、雁行陣(前衛&後衛で斜め前後で打ち合う)なんてほとんどありません。サーバーは打った瞬間にネットに突進します。レシーバーも機会を見てネットに出て、ネット前に4人が向き合う直近フロントライン・バトル!

パンパンパンパンッ!
ピンボールゲームマシン(わからない方はネットでお調べください)のように、ボールがめまぐるしく弾け飛ぶ。激しい攻撃をロブで凌げば、それに対応する側は急激にフォーメーションを変容させ、左右の別もなくして機敏に組み直す。

右から左へ、前から後ろへ……つねに激しく動きながらも、ペアのポジションを察知して、隙が生じぬようにフォローしながら攻撃の機会を窺う。このスピード感がとにかくスリリングで、ときにトリッキーなショットが成功したりすると、なぜか自分も画面の前でガッツポーズ!!!

昔から「シングルスはそうでなくても、やたらダブルスに強い」というプレーヤーがいて、「ダブルスプレーヤー」なんて呼ばれます。「ケン・フラック&ロバート・セグソ」の米国ペアは、ソウル五輪 金メダルと全英と全米で2回ずつ優勝。「マーク・ウッドフォード&トッド・ウッドブリッジ」の『ウッディーズ』は、アトランタ五輪 金メダルと11個のグランドスラムタイトルを手にしました。前号で、ダンロップが新たに輸入販売する【K-SWISS】の紹介に登場していましたね。

近々では、ダンロップの契約プレーヤーで「マックス・パーセル」選手が、昨年のウィンブルドンダブルスで優勝しました。5年ほど前の品川、ダンロップのテストを行なっている際に立ち会い、そのときはブスーッとしてじつに小生意気な感じでしたが、今ではウィンブルドンを含む3つのダブルスタイトルを持ち、ダブルスのキャリアハイランキングで25位まで上がりました。

男子トッププロのダブルスは、本当に面白いのですが、とても残念なことに、なかなか観る機会に恵まれません。

もしもグランドスラムを観戦できる機会に恵まれたなら、ぜひレジェンドダブルスを観てください。過激なスピード感はありませんが、往年の名プレーヤーたちのダブルスには、なんとも言えない『味わい』があります。彼ら自身、とても楽しんでプレーしています。

きっと「プロのエンターテイメントって、こういうことだよなぁ」と感じ入るでしょう。

松尾高司氏

松尾高司氏

おそらく世界で唯一のテニス道具専門のライター&プランナー。
「厚ラケ」「黄金スペック」の命名者でもある。
テニスアイテムを評価し記事などを書くとともに、
商品開発やさまざまな企画に携わられています。
また「ダンロップメンバーズメルマガ」のサポーターも務めてもらっています。