2024/03/31

ダンロップメンバーズテニスメルマガ 2024 3月号

住友ゴムグループの(株)ダンロップスポーツマーケティングは、テニスを中心としたラケットスポーツを展開し、ダンロップをご愛用くださるテニスプレーヤーのために、「ご満足いただける製品を届けたい!」「快適なテニス環境を整えるお手伝いをしたい」という心で、あらゆる製品を取り扱っています。今回は、当社が昨年から正規輸入代理店となって販売を開始した【K-SWISS】ブランドのテニスシューズに加わったニューモデルについてお知らせします。

1966年に誕生し、世界的な大テニスブームとなった1980年代には「高級感があってカッコいい」と多くのテニスファンが憧れた【K-SWISS CLASSIC】。その「5本線の紋章」は、単なるデザインではなく、足の横ブレを抑えるために、シューレースと直結して足をホールドする「機能」として誕生しました。

1990年代には、パワー&スピードが過激化するテニスに対応すべく、【K-SWISS】は機能的に大きな進化を遂げます。長く「オールレザー」の価値を守ってきた【K-SWISS】も、2010年には軽くて伸びないシンセティックレザー・アッパーの優秀さを受け容れ、シューズ製造技術の進歩とともに進化してきました。

しばらく日本からは姿を消していた【K-SWISS】ですが、ダンロップスポーツマーケティングが輸入販売を開始したことで、「みんなが履いていないブランド」として注目を浴びています。

日本発売の第一弾として【Express Light 3】オールコート用と、砂入り人工芝向けの【Bigshot Light 4 OMNI】それぞれの男女モデルを発売しましたが、今シーズン投入の第二弾は、インドアカーペットコート向けの【Court Express Carpet】をニューモデルとして追加ラインナップします。

とくにご注目いただきたいのが【Court Express Carpet】です。日本のテニススクールでは「いつでも安定した環境でレッスンを受けられる」インドアコートを採用するケースが多く、そのほとんどで「カーペットコート」が敷設されているため、そうしたコート環境に対応すべく導入したのが【Court Express Carpet】なのです。

COURT EXPRESS CARPET MEN

COURT EXPRESS CARPET MEN

コート エクスプレス カーペット メン(ネイビー×ライム)

COURT EXPRESS CARPET WOMEN

COURT EXPRESS CARPET WOMEN

コート エクスプレス カーペット ウイミン(ホワイト×ライム)

テニスという競技の特徴の一つは「多彩なサーフェス環境で試合が行なわれる」ということです。ウィンブルドンのような天然芝のグラスコートは、バウンドでの摩擦抵抗が少ないためにバウンドが低く、打球のパワーがバウンドの摩擦で消費されずに、バウンド後のスピードが速いですね。逆にクレーコートでは、バウンド後にボールが遅くなるためにラリーが長く続きます。

そのメリット&デメリットを、うまくバランスさせたのがハードコートで、どんな場面でも安定したバウンドを提供し、プレーヤーに精神的・技術的な負担をかけません。ですから、多くのプロトーナメントがハードコートで行なわれるわけです。

そして現在、日本でもっとも多いのが砂入り人工芝、いわゆる「オムニコート」ですね。バウンド具合が適度で、その後の球速が、ややゆったりめ。日々のメンテナンスも面倒でないため、テニスクラブや多くの公共団体が砂入り人工芝コートを採用するようになりました。

人工芝コートの最大の利点は「水はけの良さ」で、小雨くらいならばプレーが可能で、雨が上がってからのプレー再開時間も短いため、大会運営においても大きなメリットがあります。

いっぽう、インドアカーペットは「コート上どこでもつねに同じ環境」を、確実に提供してくれます。天候に左右されることのない安定した環境において、コートのどの部分でも同じバウンドが保証される安定性、適度なクッション性、メンテナンスの容易性などがメリットです。これは、プレーヤーにとっても運営側にとってもとても魅力のあるサーフェスということができますね。

あるカーペットコートメーカーの調査では、通常インドアテニススクールでは、一週間あたり1面に対し平均500〜700人の生徒がいるというデータを持っていて、1日にすると70〜100人がプレーする計算となります。そして80〜90分のレッスンで1人の生徒さんが打球する数は300〜700。平均して500球とすると、1日に1面で打たれる球数は35,000〜50,000球ということになります。

さらに1回の打球のたびに何回のステップが踏まれるかを考えると、もう計算ができません。そんなハードな使用状況でも、カーペットコートはいつも安定したバウンドをプレーヤーに提供してくれるので、インドアコートでの普及率がどんどん高まっています。

そうした状況に応じて、【K-SWISS】がラインナップに加えたのが【Court Express Carpet】です。カーペットコートでオールコート用を履いても悪いことはありませんが、【Express Light 3】のように細かいソールパターンでは、急に止まりすぎる危険があります、そのときに大きな負担を被るのが「膝」です。また運営側にしてみると、カーペットの繊維を摩耗させやすくなるため、あまり嬉しいことではありません。

だからこそ、【K-SWISS】は、カーペットコート専用モデルである【Court Express Carpet】の導入を決めたのです。ソールは一見、ただのツルッとした「のっぺらぼう」のように見えて、なんだか簡単に滑って転んでしまいそうな気がするかもしれません。でもよく見ると、のっぺらぼうの表面に細かい「ちりめん皺」というデコボコがあるんです。触ってみると、微かにザラザラしています。この「ちりめん皺」のおかげで、カーペットの上でも滑りすぎず、止まりすぎない「絶妙なバランス」を保つことができるのです。

ですから、安心してください。滑りませんよ!

インドアカーペットのスクールでテニスを楽しみ、上達を目指す方は、ぜひこのカーペットコート専用モデル【Court Express Carpet】をお試しください。カラーは強いイメージのネイビーと、汚れを心配しなくていいインドア用だからこその純白ホワイトも同時にラインナップされます。長くインドアカーペットでプレーされている方には、インドア専用モデルのメリットを存分に活用していただき、またご友人に春からスクールでテニスを始められる方があれば、「インドア専用モデルがいいよ!」とお薦めください。

一般的に「サングラス」と呼ばれている「色付きメガネ」ですが、近年ではあらゆる競技スポーツの選手が『スポーツグラス』をかけています。おもな目的は競技によって違っていて、「眩しさ軽減」「紫外線カット」「集中力アップ」「風の影響軽減」、そして「眼球自体の防護」など。

「サングラスをかけてテニスするなんて、そんなに上手くもないのに、カッコつけてんじゃねぇよ!」なんて後ろ指指す人がいたら、その無知さを嘲笑ってやりましょう。テニスというスポーツにおいては、上に挙げたすべての機能において「スポーツグラスは有効」です。

かつて、購入される方のいちばんの動機は「眩しさ軽減」でしたが、昨今は「紫外線カット」の必須アイテムとして考える方が……とくに女性プレーヤーに多くなっています。それは、目から入る紫外線が、日焼けに大きく影響するということを知ったからでしょう。

目に紫外線が入ると、脳に「うわっ、紫外線だ!」という情報が届き、「普段は隠しているメラニン色素を放出して、肌に悪さをしないように守れ!」という指令が全身に伝わります。これが「日焼けのシステム」です。
ということは、顔・首・腕・脚を完全に隠して紫外線ブロックしているつもりでも、身体の内側から日焼けは進行してしまうということです。

昔は『小麦色の肌ァ!』といって健康的なイメージだった日焼けでしたが、最近では、紫外線の悪影響について広く知られるようになり、毎日のようにコートに出るベテラン女性のみならず、若い女子、さらには若い男子まで、「白い肌」を自慢するようになってきました。まぁオジサンから見れば、真っ白肌の男のコが、電車内でしきりに自分の髪の毛を指でいじっている姿を見るたびに……「キモチ悪ぅ」って思っちゃうんですけど、もはや褐色男子は流行らないらしいです。テニスに青春をかける若者たちには、そんなモヤシ野郎はいないでしょうが、無防備すぎるのはいけませんね。

そして、高機能スポーツグラスには「スポーツビジョンの向上」という役割もあります。つまり、相手の動きやボールの弾道を素早く正確に「視野に捉えること」で、視覚→脳→神経→筋肉への情報伝達スピードアップを図ることができ、素早く反応できるようになるのです。

それまで届かなかった相手打球を打ち返せるかもしれない「時間的余裕」が生まれます。ということは「スポーツグラスをかけることで、テニスが強くなる!」わけですね。

「そんなに効果があるものなら、どうしてプロは着用してないんだ? みんなサングラスなんかしてないだろ!」と言う人がかならずいますけど、彼らは職業テニス選手ですから、「自分の顔を見せること」も仕事の一つです。だからグラスを着用しないのだと思います。一般プレーヤーでも「自分がテニスするときの顔をみんなに見てもらいたい!」とご希望の方は、まぁ、しかたありませんけど……。

また自転車の選手やロードレーサーは風圧から目を守るためや、走行中に目にゴミなどが入らないようにスポーツグラスを着用しますし、同じ理由で、ほぼすべてのスピードスケートの選手が、スポーツグラスをかけてレースに臨みます。

またマラソン選手などは、自分の視野によけいな視覚情報が入らないよう、スポーツグラスをスクリーンに見立てることで視野を限定し、精神状態を自分の内側へフォーカスさせるツールとしても、多くの選手が利用します。

ただテニスにおいては、もっと重要な役割があります。
先日、筆者の友人が「強い風にあおられたボールをミスヒットし、自打球が近距離から目を直撃した」という事故に遭いました。その衝撃はとても大きかったようで、駆け込んだ眼科で「眼球内部にダメージがあり、このままでは確実に失明します。とりあえず眼球の破れた部分を縫合しますが、絶対に手術が必要です」と宣告されたのです。

数日後、高等医療のおかげで手術は成功し、視力も少しずつ戻ってきているとのこと。彼から、眼球局部麻酔手術の話を聞いたとき、筆者の顔から一気に血が引いていきました。ちなみに彼は、テニス界でも有名な超実力派ベテランプレーヤーで、ある大学の監督も務めています。そういう熟達者でも、こうしたケガを負ってしまうわけです。

このことで筆者は、つくづく「目を守ってプレーすることの大切さ」を実感し、スポーツグラスの必要性を強く強く認識したわけです。もしも彼がスポーツグラスをかけていたら、すくなくとも眼球へのボール直撃は避けられたでしょう。スポーツグラスは壊れて弾け飛んでしまうでしょうが、それによって目へのダメージを逃がすことができます。

狭いエリアで超高速打球を打ち合うスカッシュやラケットボールでは、ボール直撃から目を守るために「アイガード」を着けてプレーする選手が多いです。テニスでも同じような認識を持つべきではないかと感じます。

とくに「ジュニアプレーヤーの親御さん」は、お子さんの将来に大きな影響を与えるかもしれないアクシデントから、目を守ってあげる配慮が必要なのではないでしょうか。メガネ屋さんからの回し者ではありませんが、ちょっと真剣に考えてあげてください。

スポーツグラスは、昔の「サングラス=ファッショングラス」とは、まったく意味が違います。それはもう「テニスギアのひとつ」と言っていいでしょう。お子さんは「カッコつけてるって言われるからイヤだ」と顔をしかめるかもしれませんが、「自分を守ることのほうが大切なんだよ」と、言い諭してあげてください。

このようにスポーツグラスは多数の機能を備え、自分のテニスのためにとても役立ってくれる重要なアイテムです。まだお持ちでない方は、ぜひテニスバッグの中に備えておくことをお考えください。

松尾高司氏

松尾高司氏

おそらく世界で唯一のテニス道具専門のライター&プランナー。
「厚ラケ」「黄金スペック」の命名者でもある。
テニスアイテムを評価し記事などを書くとともに、
商品開発やさまざまな企画に携わられています。
また「ダンロップメンバーズメルマガ」のサポーターも務めてもらっています。