初代から数えて記念すべき10代目モデルとなるNEW『ゼクシオ プライム』(以下、NEWプライム)。そのドライバーは、ヘッドスピードが35m/s前後と遅めのゴルファーをユーザーに想定して開発されました。
そんなゴルファーが抱える代表的な悩みが「どうしてもスライスしてしまう」「飛距離が出ない」というもの。NEWプライムでは、この2つの悩みに着目し、それを解消することを目指しました。
まず、一つめの悩み「スライス」ですが、これは体が回りにくく、バックスイングで肩が十分に入らないためにスイングがアウトサイドイン軌道になってしまうのが原因。フェースが開いたままインパクトを迎えるためにボールにスライス回転がかかり、飛距離をロスしてしまうのです。
そこでNEWプライムでは、体が回りにくいゴルファーでも「スクエアなインパクト」を迎えることができるようにしました。
そのために今回新たに採用した技術が「ネックインセット」。これは、ヘッドのネック部分のシャフト軸をフェースセンター側に2ミリ近づけるというもので、これにより重心距離が短くなってヘッドを自然に返りやすくしています。
一般的にシャフト軸をフェースセンターに近づけると慣性モーメントが小さくなり、スイートエリアも狭くなってしまいます。その対策としてNEWプライムでは、いわゆるショートホーゼルにしつつネック内部を削って重量を落とすことで、慣性モーメントを小さくせずに重心距離を短くすることに成功しました。
また、シャフトも理想のインパクトの実現をサポート。新たに開発された「SP-1000 カーボンシャフト」(※ドライバー、フェアウェイウッド、ハイブリッド、アイアンの全番手に装着)は、先端部をやわらかく設計することでシャフトがしなり、ヘッドが返りやすくなっています。これらのヘッドとシャフトの組み合わせにより、アウトサイドインのスイング軌道でもスクエアなインパクトを実現できるのです。
NEWプライムの全番手に装着されている新開発の「SP-1000 カーボンシャフト」。やわらかく設計された先端部がヘッドを走らせ、返りやすくする。また、強度は保ちながら極限まで薄肉化したことで、従来モデルから0.5インチ長くなっても重量は同じ36g(Rシャフト)をキープ。
そして、ヘッドスピードが遅めのゴルファーのもうひとつの悩みである「飛距離が出ない」。これを解消するには、ヘッドスピードを上げ、ボール初速を高めることが不可欠です。そこでNEWプライムでは、従来モデルよりドライバーで0.5インチ長い、プライム史上最長の46.5インチにすることでヘッドスピードのアップを狙いました。
ただ、長尺化することでスイングスピードは上がるものの、その分、振りにくくなる心配もあります。そのため今回、振りやすさを維持するための工夫を凝らしています。
通常、シャフトは長くすればするほど重くなるものですが、「SP-1000 カーボンシャフト」では、ゼクシオ テンのMP1000 カーボンシャフトにも採用された、高強度・高弾性カーボンと樹脂を巧みに組み合わせた素材を搭載。強度をキープしながら従来モデルにくらべ2%薄肉化することで、0.5インチ長くなっても重量は同じ。つまり、長くなっても振り遅れせず、速く振ることができるのです。
そして、振りやすくするためのさらなる工夫として、ヘッドのクラウン部を薄肉化することで従来モデルより2g軽くし、クラブ総重量もその分だけ軽くなっています。これもまたヘッドスピードのアップに貢献します。
ただし、たんにヘッド重量を軽くするだけでは、飛ばすためのエネルギーも減ってしまいます。そのためNEWプライムでは、チタンカップフェースの上下の巻き込み部(クラウン、ソールとの接点)を薄くすることでインパクト時のたわみを大きくし、反発力のアップを実現。これにより、ヘッドスピードが遅めでもボール初速がアップするのです。
「スクエアなインパクト」と「ヘッドスピードアップ」を、ゼクシオが伝統的にこだわってきた“スイングを変えることなく“という条件下で同時に実現したことにより、ドライバーの飛距離(※ヘッドスピード35m/sの場合)は従来モデル比で2.9ヤードアップ。また、この2つの組み合わせで飛ばすというのは、ドライバーからフェアウェイウッド、ハイブリッド、アイアンまでに共通する開発コンセプトです。
スイング改造や体力強化による飛距離アップは難しいと感じているゴルファーのみなさん、新しいゼクシオ プライムで、ぜひボールがつかまる快感と飛ぶ歓びを手に入れてください。
新たに設計されたプライム専用チタンカップフェース。上下の巻き込み部を薄くするとともに、クラウンへの巻き込み幅を広げることで反発エリアが拡大。初速がアップし大きな飛びにつなげる。
ソールに2種類のタングステンニッケルウエイトを装着することにより低重心化を実現したアイアン。さらに、フェース裏側の周辺に配した溝がフェースの下部とトウ寄りの反発力を高め、アベレージゴルファーに多く見られる「下打ち」「トウ打ち」による飛距離ロスをカバーする。