2019/04/12

D-Cafeレポート

<D-cafe> D-cafe リラックス・トーク めざすのはツアー2勝目とステップ・アップ・ツアー初優勝 ~星野陸也&田村亜矢~

今回のリラックス・トークは、先日開催された「ジャパンゴルフフェア2019」のダンロップブースでのトークショーで共演した星野陸也プロと田村亜矢プロによる“トーク番外編”をお届け。初対面ながら、星野プロが22歳、田村プロが21歳の同世代とあって楽しい対談となりました。

D-cafe:お二人は1歳違いで、ゴルフは星野プロが小学1年生から、田村プロも7歳で始めたそうですね。当時のお二人にとっての“ゴルフアイドル”というと?
星野:僕はやっぱりタイガー・ウッズですね。マスターズ(2005年大会)の16番ホールで、グリーン横からジャストタッチでチップインさせたアプローチはメッチャ記憶に残っています。その後、小5ぐらいで遼さん(石川プロ)が優勝して、そこから遼さんに乗り換えましたけど(笑)。
田村:私は藍さん(宮里プロ)ですね。藍さんが東北高校3年生の時に「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で優勝するのをテレビで観て、それから智恵さん(有村プロ)たちの活躍を見て、私も東北高校に行こうと決めたので。
D-cafe:お二人の共通点でいうと、ともにジャンボ尾崎プロとご縁がありますよね。星野プロはツアーで同じ組でプレーしたことがありますし、田村プロは一昨年から尾崎プロに師事されています。
星野:僕は一昨年の「中日クラウンズ」の予選ラウンドで青木さん(功プロ)、ジャンボさんと同じ組で回らせてもらいました。で、実はジャンボさんとは同じ年の「ANAオープン」でもご一緒しました。
D-cafe:その時になにかアドバイスはあったのでしょうか?
星野:試合が終わった後に、「お前はまだ若いんだから、もっと強気で攻めていけ。守るな」みたいなことは言われました。それは青木さんにも言われたことですけどね。それと、ジャンボさんからは「若いんだから、毎日鏡を見てちゃんと髪をセットしろ!」と。
D-cafe:髪型のことまで(笑)?
星野:はい(笑)。それ以降もジャンボさんは僕のことを気にかけてくださっているようで、トーナメント会場でお会いすると話しかけてくださいます。ある時には、「最近、足が細くなったんじゃないか? スクワット1000回ぐらいやらないとダメだ」と。
D-cafe:1000回はスゴいですね(笑)。田村プロは尾崎プロからどんなアドバイスを?
田村:常に言われるのは、「目標をもってやれ」ということですね。練習するにしても、目標がないと単なるルーティンになってしまって、やっても意味がないと。今、自分に何が必要で、どうしたいのかを明確にしてやるのが練習だと言われています。
星野:ジャンボさんはけっこう厳しいの?
田村:いえ、やさしいです。さっきの星野さんの足の話にしても、ふだんからその人のことをちゃんと見ていないと分からないですよね? 私も英莉花(原プロ)もそうですが、気になる人のことはすごく見ていてくださるので。
星野:ジャンボさんのところでどんな練習をしているのか気になるんだけど。
田村:冬は、まずランニングやストレッチをして、そのあとバンカーに入って砂の上でタイヤ引きをします。それも往復で引くので身体はかなりキツいし、体力は間違いなくついたと思います(笑)。で、あとは“ハゴミントン”。
星野:ハゴミントン?
田村:はい。バドミントンのようなコートで、ラケットはテニスラケットぐらいの大きさの板で柄は短くて。ボールはソフトボールに近い感じですね。3対3のチーム戦で、3回以内に相手コートに返すのですが、けっこうボールが飛ぶし、男子のシニアプロのみなさんたちと組む時にはしっかり返さないと気まずくなります(苦笑)。
星野:難しそうだけど、メッチャ面白そう(笑)。
D-cafe:星野プロといえば、まず豪快なドライバーショットが思い浮かびますが、田村プロも女子選手の中では飛ぶほうですよね。
田村:みなさん、そう言ってくださるんですけど、私って本当に飛ぶんですかね? 30位(2018年のドライビングディスタンスの順位)で飛ぶと言われても、なんか恥ずかしくないですか(笑)? たしかに練習ラウンドでは飛んでると思いますけど・・・。
星野:だいたい何ヤードぐらい飛ぶの?
田村:練習ラウンドなら260ヤードぐらいですかね。
星野:マジ!? 超飛ぶじゃん(笑)! 女子ツアーならトップでしょ?
D-cafe:ヘッドスピードも43m/s前後あると聞いています。
田村:でも、試合になると振れなくなっちゃうんですよ。“置きにいっちゃう”のが、私のダメなところなんです。
星野:たしかに日本のコースは、ドッグレッグも多いし、狭いホールが多いよね。だから曲げたくないのは分かるけど、“合わせに行く”とかえって曲がってしまうので、練習で“振って曲がらない”打ち方を身につけないと。
田村:ジャンボさんからも“振れ、振れ”と言われるんです。この前、素振り棒でヘッドスピードを計ったら、以前は45~46m/sは出ていたのが41m/sしか出なくて。それでジャンボさんに「お前、去年より落ちてるじゃないか!」とメッチャ怒られました(苦笑)。
星野:大事なのはタイミングだと思うんです。(ここで上半身で切り返しの動作をしながら)クッと力を入れてスピードアップさせれば曲がらないという、コツみたいなものあって。それがつかめれば振っても曲がらないし、高い球も低い球も打てる。
D-cafe:星野プロといえば、高い球とか低い球とか、いろいろな球筋を打ち分けることでも知られていますよね。
星野:球筋の打ち分けも、全部しっかり振っているんですよ。合わせる打ち方だと打ち分けはできなくて、しっかり振るのが前提です。しっかり振ったほうが楽なんです。
田村:ありがとうございます! 参考にします。
D-cafe:去年は、星野プロにとっては素晴らしいシーズンだったと思うのですが、新しいシーズンに向けて、ここは改善したいという点はありますか?
星野:身体のケアですかね。去年、予選落ちした試合のうち2回は寝違えが原因だったんです。
田村:えーっ!?
星野:それが「日本オープン」「カシオワールドオープン」という、どちらも高額賞金の試合で(苦笑)。しかも日本オープンの予選ラウンドは、アダム・スコットと同組でした。前週の日曜の夜に寝違えてしまって、それからいろいろケアをしてもらったのですが、初日の木曜になってもまともにフルスイングできなくて。2日目の後半には治ったのですが、時すでに遅しでした。せっかくいいペアリングにしてもらったのに、それをふいにしてしまったので、「アダム、ホントにすいません」という感じで(苦笑)。
田村:寝違えを防ぐには・・・枕を替えるとか?
星野:試合の後にストレッチするとか、きちんと身体のメンテナンスをすれば寝違える可能性は低くなると思うんだけどね。あと、僕は時間があるとスマホをいじるクセがあるので、それも首にはよくないなと(苦笑)。
D-cafe:田村プロにとっては、去年はなかなか結果が出ずに苦しいシーズンだったように思いますが・・・。
田村:そうですね。去年初めてツアーを戦ってみて、すべての面で力不足だなと感じました。去年はパワーアップがテーマで、トレーニングも練習も飛距離アップを意識してやったら、実際に飛距離が伸びたし、そこは自分の武器になったとは思うのですが、それだけじゃダメだなと。だからこのオフは、一点集中ではなくて、ちょっと視野を広げて、ティショットだけでなくトータルでレベルアップしようと思って、いろいろ練習しました。
D-cafe:では、最後に今シーズンの目標を聞かせてください。まずは田村プロから。
田村:はい。レギュラーツアーにも推薦で何試合かは出させていただきますが、今年はステップ・アップ・ツアーが中心になるので、オフに取り組んだことを試合でできるようにして、結果に結びつけたいと思っています。結果というのはやはり優勝ですね。勝つことで少しでも自信につなげたいです。自信をもつことも大事だと思うので、優勝という結果にこだわって戦っていきます。
D-cafe:星野プロはいかがですか。今年に入ってからすでに海外での試合に出ていますが、もうすぐ国内開幕戦を迎えます。
星野:はい。今年はまずツアー2勝目を目標にします。それと今年は秋に日本でPGAツアーの「ZOZO CHAMPIONSHIP」(国内男子ツアーとの共催)があります。日本ツアーの出場枠は少ないけれど、せっかく日本でやるので絶対に出たいです。そのために、10月上旬に賞金ランキング上位にいることをめざします。出場していい結果が残せれば、さらに出場枠が少ない、来年の東京オリンピックの出場にもつながるかもしれないので頑張りたいと思っています。
D-cafe:ありがとうございました。お二人の今シーズンの活躍に期待しています!

星野陸也(ほしの・りくや)

1996年茨城県生まれ。2016年プロ転向。17年チャレンジトーナメント(現AbemaTVツアー)初優勝を飾り、同年レギュラーツアーで初のシード権を獲得。18年「フジサンケイクラシック」でツアー初優勝。18年賞金ランキング7位。身長186センチ、体重76キロ。血液型O。

田村亜矢(たむら・あや)

1997年北海道生まれ。東北高等学校出身。2017年プロテストに合格。同年のファイナルQTで3位となり、18年レギュラーツアーに本格参戦。18年賞金ランキング105位。身長163センチ、血液型O。