2019/07/12

SRIXONツアー情報契約プロレポート

「ダンロップ・スリクソン福島オープン2019」開催レポート

「ダンロップ・スリクソン福島オープン2019」開催レポート

6回目の今年、初めて登場したのが、300年の歴史をもつ地元の特産品「白河だるま」の特製ティーマーク。白河だるまは、来年開催される東京オリンピックの公式ライセンス商品にもなっている縁起物です。開幕前日の26日(水)には、昨年大会のチャンピオンである秋吉翔太プロが連覇の願いを込めて、だるまに目入れ。本番では1、9、10、18番の計4ホールのティーイングエリアに設置され、プレーヤーたちのショットを見守りました。

アマチュアプレーヤーに対し、本選参加への門戸を開いているのも本大会の特徴です。今年も5月に福島県内の3コースでアマチュア予選を実施。その予選を勝ち抜いたプレーヤーやジュニアゴルファー(後述)など54名が、プロとともに本大会の最終予選「福島県オープンゴルフ選手権」(6月4日・棚倉田舎倶楽部)に挑戦。そのうち上位5名が、プロの部の上位10名ととともに、レギュラーツアーの舞台に立ちました(写真は最終予選『福島県オープンゴルフ選手権』の様子)。

地元のアマチュアプレーヤーに門戸を開放 ~福島県内各地で予選会を実施~

大会アンバサダーを古閑美保プロが、ギャラリーのみなさんとコース内を歩き、トーナメントの見方やプロゴルフの魅力をお伝えする「古閑美保プロ観戦ガイドツアー」。毎年満員御礼の人気企画を、今年は1回当たり80分に拡大して決勝ラウンドの29日(土)に開催しました(午前・午後・各回定員20名)。古閑プロは男女プロの攻め方の違いや上位選手の心理など、元ツアープロらしい目線で解説。参加者のみなさんからも、「室内でできる練習法は?」「雨の日のプレーの注意点は?」などさかんに質問が飛んでいました。このイベントは最終日(30日)にも予定されていたものの、降雨により競技が中止になったため中止に。そのため古閑プロは急きょ田島創志プロとトークショーを行い、雨にもかかわらず会場に詰め掛けたギャラリーのみなさんを楽しませていました。

プロたちの巧みな技やパワーをより間近で楽しんでもらおうと、9番ホール(パー4)のグリーンサイドに設置されたのが特別観覧席「9thHOLEロイヤルシート」です。これは、事前に専用チケットを購入すると、約1時間、4組のプレーヤーたちのプレーをフットレスト付きの革張りシートに座って観戦できるというもの。シートは初日から設置され、決勝ラウンドではフリードリンク付きとなり、ソフトドリンクのほかアルコール類もご用意。また、決勝ラウンドでは前方のティーイングエリアを使うことでホールの長さが330ヤードとなり、多くのプロが池越えのワンオンにチャレンジ。見事ワンオンに成功すると、シート利用者のみなさんは大きな拍手を贈っていました。

ギャラリーゲートのすぐ近くに設けられた、ギャラリーをもてなすためのスペース「WELCOME PARK」。ここで、初日から毎日行われたのが、毎年大好評の地元産野菜の無料配布。今年も受け取ったキュウリやトマトをその場で頬ぼるギャラリーの姿が見られました。また、週末にはお隣・栃木県の「那須モンキーワールドパーク」からクモザルなど2頭の赤ちゃんザルが出張し撮影サービスを実施。ギャラリーのみなさんはサルを抱いて笑顔で写真に納まっていました。さらに、キャディマスター室前に設けられた「フォトスポット」には、本大会の優勝カップのレプリカと、スリクソンのジャンボゴルフボールを用意。ここでも、カップやボールを手にカメラに笑顔を見せるギャラリーの姿が見られました。

昨年JGTOの選手会長に就任した石川遼プロがファンサービスの一環として発案し、スタートした公開記者会見、通称「ヒーローインタビュー」。本大会でも、予選の2日間はギャラリープラザで、3日目の土曜日には18番グリーンで、当日に好スコアをマークした選手を招いて実施しました。このイベントに金、土と続けて登場したのがダンロップ契約の星野陸也プロ。単独トップに立った土曜日には、2打差の2位につけた秋吉翔太プロと愉快な掛け合いを見せていました。そして、最終日の競技が中止となり今季初優勝が決まると、単独で優勝インタビューを受けた星野プロ。また、ファンサービスとして、秋吉プロ、石川プロ、片岡大育プロとともにサイン会に参加しペンを走らせていました。

大会初優勝を飾った星野陸也プロが連日登場 ~ヒーローインタビュー~

同じく石川プロの発案で、昨シーズンから男子ツアーで始まったのが大会オリジナルピンフラッグの販売です。フラッグは、WELCOME PARKとギャラリープラザの2カ所で販売され、プレーを終えたプロたちは、クラブハウス前で長蛇の列を作っているギャラリーのみなさんが持っているフラッグにサイン。このフラッグはプロとファンとの距離を縮めるアイテムとなっているようです。

一年を通してジュニアゴルファーを育成することを開催テーマに掲げている本大会。過去5年間は「ジュニア大会」を本選と同じグランディ那須白河GCで開催してきましたが、今回は装いも新たに「福島ジュニアオープンゴルフ in フラシティいわき」を本大会の特別協賛のもと実施しました。このイベントは5月6日に五浦庭園カントリークラブ(福島県いわき市)で開催され、小学生から高校生まで福島県内外の82名のジュニアが出場。中・高女子、小学男子・女子の計4部門の優勝者には「パール国際ジュニアオープン」(7月・ハワイ)の出場権、中・高男子の上位者計3名には、本大会の最終予選「福島県オープンゴルフ選手権」(※上記参照)の出場権がそれぞれ与えられました。

新規ジュニアイベントに大会として特別協賛 ~福島ジュニアオープンゴルフ in フラシティいわき~

大会のプレイベントとして、6 月 16 日(日)の父の日にグランディ那須白河GC NASU コースで開催したのが「親子で挑戦!ファミリーラウンド」。当日は、福島県内の小中学生とその保護者が参加。子どもたちは、キャディを務める父親たちのアドバイスを受けながらプレーしました。ホールアウト後には大会アンバサダーの髙橋竜彦プロ、牛渡葉月プロ夫妻によるパターレッスンを実施。さらに、地元の食材を使ったバーベキューの昼食を楽しんだ後は、髙橋プロと保護者がアプローチで対決するなど、楽しい一日を過ごしました。

毎年トーナメント会場で実施しているジュニア育成のための取り組みが、WELCOME PARK内で開催した「ジュニアチャリティお楽しみ抽選会」。入場チケット(有料)の半券があれば参加可能で、当選者には、大会出場プロから寄贈されたサイン入りグッズをプレゼントする一方、ジュニア育成のための募金をお願いしています。さらに本大会では、大会を支えて下さる協賛社のみなさんからの協賛金の一部もジュニア育成に活用。これらの浄財は福島県ゴルフ連盟に寄附され、県内にある小学校へのスナッグゴルフセットの寄贈や、スナッグゴルフの普及イベントなどに活用されています。

東北福祉大のみなさんによるレッスン&ガイド付き観戦 ~松山英樹ジュニア・インビテーション~

松山英樹プロが「子どもたちにゴルフに興味をもち、プロトーナメントの魅力を知ってもらいたい」という思いから、ジュニアゴルファーを招いて第2回大会(2015年)にスタートさせた「 松山英樹ジュニア・インビテーション」。残念ながら松山プロは大会には出場しなかったものの、プロ本人の希望により、今年も大会3日目(29日)に開催されました。「福島ジュニアオープンゴルフ」(※前出)で優秀な成績を収めた小中高生17名が参加したイベントは松山プロの恩師である東北福祉大ゴルフ部の阿部靖彦監督による訓示でスタート。記念の集合写真を撮影した後、参加者たちは東北福祉大ゴルフ部出身の大野良徳プロや同部のOG、現役部員のアドバイスを受けながら、那須コースの4ホールをラウンド。さらに、大会の練習場でのレッスンやガイド付きの試合観戦など、ジュニアたちは充実した一日を過ごしました。

大会の重要なテーマである「福島県の復興支援」を目的に、毎年開幕前日の水曜日の夕方に、コース内レストランで開催される「ふくしま交流の夕べ」。今年も、協賛社のみなさんや大会関係者、選手会長の石川遼プロを始めとする出場プロが出席して、にぎやかに行われました。会場内には福島県産の牛肉やサーモン、野菜などを使った料理、さらに桃やサクランボなど県内産のフルーツを用意。参加者のみなさんは舌鼓を打ちながら福島の豊かな食材と食の安全をアピールしていました。また、恒例のディフェンディングチャンピオンへの特特別メニューは、【福島(会津)産】の馬肉を使った「さくら鍋」。特別メニューを堪能した秋吉プロは、「コースとの相性もいいし、看板選手として連覇をめざして頑張りたい」と健闘を誓っていました。

ダンロップが、国内ゴルフ人口の減少やゴルフ市場の縮小に対し、ゴルファーやプレー回数を増やすことを目的に2013年から実施している「+G(プラス!ゴルフ)プロジェクト」の第3弾。2013年まで19回にわたって行われていた地方競技「福島オープンゴルフ」を引き継ぎ、2014年に男子レギュラーツアーのトーナメントとして誕生した。住友ゴム工業、福島中央テレビ、日本ゴルフツアー機構による主催で行われ、男子ツアーを実施していない地域でのツアー競技開催による「ゴルフ活性化」をはじめ、「ゴルフを通じた地域活性化」「地域密着」「ジュニア育成」「東日本大震災からの復興に取り組む福島の応援」「総事業費のスリム化」など、独自のテーマを掲げている。