みなさん、こんにちは。星野 陸也です。いつも温かいご声援ありがとうございます。また、優勝した「ダンロップ・スリクソン福島オープン」でのたくさんの応援もありがとうございました。今日はあの試合の話からしようと思います。
大会は残念ながら最終日が雨で中止になってしまいましたが、僕は第2ラウンドの終盤がポイントだった気がします。あの日、僕は15番ホールで1メートルぐらいのバーディパットを外してしまったんです。それが悔しくて、次の16番の第2打は、「カップに入れてやる!」という気持ちで打ったら本当に入ってしまって(笑)。そして、18番でもイーグル。あの2つのイーグルで本当にいい流れを作れたし、それが翌日の「65」というスコアにもつながったように思います。
あの試合は毎年スコアの伸ばし合いになりますが、ただ飛ばすだけではいいスコアは出せません。コース(グランディ那須白河ゴルフクラブ)がトリッキーなので、ティショットでは、ドライバーだけでなくてフェアウェイウッドやアイアンなど、いろいろなクラブを持つ必要があります。僕はそういうゴルフが好きなので楽しめるし、フェアウェイのベント芝も独特で、ガバッと大きなターフが取れるのも気持ちがよくて(笑)。
最終日は(2打差の単独2位につけていた)秋吉さん(翔太プロ)と一緒に回るはずだったので、二人で優勝争いをして盛り上げられたらよかったのですが、まあ、ああいう形での優勝もありなのかなと。
今シーズンはとにかく前半戦で1勝することを目標にしていたので、あの試合で勝ててとりあえずホッとしました。それに、ダンロップのホストプロとして優勝できたのは、なによりうれしかったですね。
今シーズンは、体調がいまひとつで苦戦した試合もありましたが、全体的には開幕からずっといい感触で来ています。去年も調子はよかったけれど、今年はさらにいい感じですね。「メルセデス・ベンツ トータルポイントランキング」(注:平均ストロークをはじめ9部門をポイント換算した順位)で長くトップ(※)にいられるのも、前半戦の調子がよかった証拠だと思います。
平均パットも、去年のランキングは20位台でしたが、今年は今のところ1位(※)。なぜパットがよくなったかといえば、去年よりも“感性”で打てるようになったからだと思っています。感覚がよくなって、難しいラインに対してうまく打てるようになったし、かなり切れるラインでも入ることがありますから。
ただ、パットのデータがよくなったいちばん大きな要因は、アイアンショットの精度が上がって、バーディチャンスにつく回数が増えたことだと思います。OKバーディも増えたし、それがワンパットの増加につながっています。それに、ショットやパットだけでなく、全体的に去年より確実に底上げができていると感じています。
体重も去年より増えています。多少の変動はあるけれど、平均すると5キロは増えたし、去年より落ちにくくなりました。それはやはり食べる量が増えたから。僕は去年からトレーニングをするようになって、今は試合期間中にもトレーニングをしているのですが、ある程度食べないとトレーニングで体重が減ってしまうんです。それに以前の僕は、食べることにそこまで執着心がなくて、「そんなに食べなくても生きていける」みたいな感覚でいたのですが(笑)、今は頑張って食べるようにしています。栄養バランスを考えつつ、肉とかお寿司とか、その時に食べたいものを食べるようにしたら体重をキープできるようになりました。
今シーズンは1月の「ソニー・オープン・イン・ハワイ」に出ることができましたが、海外メジャーには行けませんでした。去年、初めて「全米オープン」に出場して、今年もぜひメジャーには出たいと思っていたんですけどね(苦笑)。
その代わりというわけではないけれど、この秋に日本で開催されるPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」(10月24日~27日)には絶対出たい。あの試合に出ることは、「ツアー2勝目」とともに今シーズンの開幕前に掲げた目標なんです。
PGAツアーの試合に出られれば、世界のトップのレベルを肌で知ることができるし、いま自分がどのレベルにいるかも分かります。それに、もし優勝できればPGAツアーの他の試合でもプレーできるかもしれません。とにかく「ZOZO~」は日本で初めて開催されるPGAツアーということで、かなり盛り上がると思うので、ぜひプレーしてみたいですね。
星野 陸也(ほしの・りくや)
1996年茨城県生まれ。6歳でゴルフを始め、2016年プロ転向。翌17年チャレンジトーナメント(現AbemaTVツアー)初優勝。18年「フジサンケイクラシック」でツアー初優勝を飾ると、今年の「ダンロップ・スリクソン福島オープン」でツアー2勝目。身長186センチ、体重76キロ。血液型O。