2019/09/18

D-Cafeレポート

『リラックス・トーク』今の目標は日本初開催のPGAツアー出場。そして賞金王も狙う ~星野 陸也~

 みなさん、こんにちは。星野 陸也です。いつも温かいご声援ありがとうございます。また、優勝した「ダンロップ・スリクソン福島オープン」でのたくさんの応援もありがとうございました。今日はあの試合の話からしようと思います。
 大会は残念ながら最終日が雨で中止になってしまいましたが、僕は第2ラウンドの終盤がポイントだった気がします。あの日、僕は15番ホールで1メートルぐらいのバーディパットを外してしまったんです。それが悔しくて、次の16番の第2打は、「カップに入れてやる!」という気持ちで打ったら本当に入ってしまって(笑)。そして、18番でもイーグル。あの2つのイーグルで本当にいい流れを作れたし、それが翌日の「65」というスコアにもつながったように思います。
 あの試合は毎年スコアの伸ばし合いになりますが、ただ飛ばすだけではいいスコアは出せません。コース(グランディ那須白河ゴルフクラブ)がトリッキーなので、ティショットでは、ドライバーだけでなくてフェアウェイウッドやアイアンなど、いろいろなクラブを持つ必要があります。僕はそういうゴルフが好きなので楽しめるし、フェアウェイのベント芝も独特で、ガバッと大きなターフが取れるのも気持ちがよくて(笑)。
 最終日は(2打差の単独2位につけていた)秋吉さん(翔太プロ)と一緒に回るはずだったので、二人で優勝争いをして盛り上げられたらよかったのですが、まあ、ああいう形での優勝もありなのかなと。
 今シーズンはとにかく前半戦で1勝することを目標にしていたので、あの試合で勝ててとりあえずホッとしました。それに、ダンロップのホストプロとして優勝できたのは、なによりうれしかったですね。

 今シーズンは、体調がいまひとつで苦戦した試合もありましたが、全体的には開幕からずっといい感触で来ています。去年も調子はよかったけれど、今年はさらにいい感じですね。「メルセデス・ベンツ トータルポイントランキング」(注:平均ストロークをはじめ9部門をポイント換算した順位)で長くトップ(※)にいられるのも、前半戦の調子がよかった証拠だと思います。
 平均パットも、去年のランキングは20位台でしたが、今年は今のところ1位(※)。なぜパットがよくなったかといえば、去年よりも“感性”で打てるようになったからだと思っています。感覚がよくなって、難しいラインに対してうまく打てるようになったし、かなり切れるラインでも入ることがありますから。

 ただ、パットのデータがよくなったいちばん大きな要因は、アイアンショットの精度が上がって、バーディチャンスにつく回数が増えたことだと思います。OKバーディも増えたし、それがワンパットの増加につながっています。それに、ショットやパットだけでなく、全体的に去年より確実に底上げができていると感じています。
 体重も去年より増えています。多少の変動はあるけれど、平均すると5キロは増えたし、去年より落ちにくくなりました。それはやはり食べる量が増えたから。僕は去年からトレーニングをするようになって、今は試合期間中にもトレーニングをしているのですが、ある程度食べないとトレーニングで体重が減ってしまうんです。それに以前の僕は、食べることにそこまで執着心がなくて、「そんなに食べなくても生きていける」みたいな感覚でいたのですが(笑)、今は頑張って食べるようにしています。栄養バランスを考えつつ、肉とかお寿司とか、その時に食べたいものを食べるようにしたら体重をキープできるようになりました。

 今シーズンは1月の「ソニー・オープン・イン・ハワイ」に出ることができましたが、海外メジャーには行けませんでした。去年、初めて「全米オープン」に出場して、今年もぜひメジャーには出たいと思っていたんですけどね(苦笑)。
 その代わりというわけではないけれど、この秋に日本で開催されるPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」(10月24日~27日)には絶対出たい。あの試合に出ることは、「ツアー2勝目」とともに今シーズンの開幕前に掲げた目標なんです。
PGAツアーの試合に出られれば、世界のトップのレベルを肌で知ることができるし、いま自分がどのレベルにいるかも分かります。それに、もし優勝できればPGAツアーの他の試合でもプレーできるかもしれません。とにかく「ZOZO~」は日本で初めて開催されるPGAツアーということで、かなり盛り上がると思うので、ぜひプレーしてみたいですね。

 ただ、出場するためには、直前の国内ツアーの賞金ランキングで上位にいないといけません。今のところ僕は圏内にいますが、これからまだ試合があるし、そこで優勝して一気にランキングを上げてくる人がいるかもしれないので、これからの数試合が勝負どころ。うまく調整して臨みたいと思っています。
 そして、後半戦の目標としては、去年と同じように賞金王をめざします。「ZOZO~」に出られるということは、イコール賞金ランキングの上位にいるわけで賞金王争いができます。だからそのためにも、まずは「ZOZO~」に出て、なおかつ上位に入れるよう頑張るつもりです。

(※)データはすべて9月8日時点。

星野 陸也(ほしの・りくや)
1996年茨城県生まれ。6歳でゴルフを始め、2016年プロ転向。翌17年チャレンジトーナメント(現AbemaTVツアー)初優勝。18年「フジサンケイクラシック」でツアー初優勝を飾ると、今年の「ダンロップ・スリクソン福島オープン」でツアー2勝目。身長186センチ、体重76キロ。血液型O。