2023/03/07

Cleveland Golf製品情報レポート

《 大西 翔太ツアープロコーチが4モデルをぶっつけ試打 》あなたに合うクリーブランドウエッジはコレだ!

試打の状況:ピンまで約30ヤードのラフから
使用番手:ロフトはすべて58°
使用ボール:NEW『スリクソン Z-STAR XV』

《ヘッド形状》
 顔がイケメンですよね(笑)。この顔のどこがいいかと言うと、まず、ターゲットに対してフェースをすごく合わせやすい。それは、リーディングエッジがストレートに近いからだと思います。
 それと、サイズはそれなりの大きさがあるのにシャープに見えます。僕は、ボールが当たる点をイメージして打ちたいので、シャープなほうが構えやすい。この「RTX 6 ZIPCORE」は、なんというか、手にしたらチップインを狙いたくなるヘッドですね。

《試打インプレッション》
 ひとことで言うと、メチャいいです(笑)!
 ラフからでもしっかりスピンが入って、タテ距離だけでなく、球の高さもイメージ通りでした。それと、同じラフから、打ち込んだり、ボールだけクリーンに打ったりと、いろいろ違う打ち方を試してみましたが、どの場合も想定通りのスピンがかかって止まってくれました。スピン性能が高いので、どんな状況でもスピン量が安定するのだと思います。
 打感もすごくよくて、今回の4つのモデルの中では、フェースに乗っている時間がいちばん長く感じました。ツアープロが多く使っているそうですが、フェースに乗る感じがプロ好みなのでしょう。フェースの開閉とか、いろいろなことができる操作性の高さも含めて、僕も試合で使うなら、この「RTX 6 ZIPCORE」を選びますね。

《MEMO》
すでに多くのツアープロが愛用しているクリーブランドウエッジの最上級モデル(3月18日発売)。新工法で加工したフェース面と深く狭く設計した溝により、ウェット時のスピン量が従来モデル比で43%もアップ。最大で20%向上した慣性モーメント、バリエーション豊富なソールグラインド形状と併せ、総合力の高さが魅力。ヘッド仕上げは、ツアーサテン(写真、レフトハンドモデルあり)のほか、ブラックサテン、ツアーラック(ノーメッキ仕様)の3種類。

『RTX 6 ZIPCORE ウエッジ』の詳細はこちらをご覧ください。

《ヘッド形状》
 構えてみてまず感じたのは、「顔が大きいな」ということ。大きい分、ゴルファーによっては安心感を覚えると思うし、慣性モーメントの大きさも感じさせてくれます。なので、ヘッドが滑ってスムーズに動いてくれる印象があります。
 ヘッドが大きめで、キャビティバックなので、ソールもドーンと厚くしているのかなと思ったのですが、グラインド形状を見ると、トゥ側とヒール側をうまく落としてあるので、フェースを開いても使いやすいのではないでしょうか。

《試打インプレッション》
 やさしいですね。かなりやさしいです。いかにも慣性モーメントが大きそうな見た目の通り、ラフから打っても、ヘッドがスムーズに滑ってボールを拾ってくれて、高く上がるという感じ。オートマチックに打てるウエッジだと思います。
 打感は、「RTX 6 ZIPCORE」のような点でとらえる感じはないですけど、わざと先寄りやヒール寄りに当てても、芯で打った時とほとんど打感が変わりませんでした。「あれ? 今、先に当てたんだけど……」と感じるほどなので、やっぱり簡単。この打感は、上級者やプロには物足りないかもしれませんが、こういう打感が好きだというゴルファーはいるはず。何よりやさしいので、アプローチに苦手意識がある人にオススメですね。
 フェースを開いても打ってみましたが、ヘッドの座りがいいし、抜けもいい。抜けのよさは、フェースを閉じて打っても感じます。

《MEMO》
空洞にしたネック内部に軽比重のセラミックピンをインサート。それによって生じた余剰重量を最適配分する「ZIPCORE」により重心位置と実際の打点が近くなり、飛距離、スピン量、打感のすべてがアップ。バックフェースのヒール側にも空洞を設け、その余剰重量を最適配分することで、ヘッドの感性モーメントは従来モデル比で左右、上下ともに大きく向上。

『CVX ZIPCORE ウエッジ』の詳細はこちらをご覧ください。

《ヘッド形状》
 フェース全面に溝が入っていて、「全フェースでスピンをかけるよ!」という見た目ですよね(笑)。いかにもスピンがかかりそうな外観で、トゥで打ってもヒールに当たってもスピンが入ってくれそうなので、安心感を与えてくれます。実際にミスを少なくしてくれるはずなので、ミート率に自信がない人にはいいと思います。
 全面溝のウエッジというのは、誰でも最初に見た時に「ウォッ!」とびっくりするはずで、僕もそうでした。それに、他社の全面溝のウエッジの中には、フェースが歪んで見えるようなモデルもあるのですが、この「RTX FULL-FACE」はそういう違和感がない。オーソドックスな形状なので構えやすいですね。

《試打インプレッション》
 見た目の通り、打ってみてすごくスピンが入るのを感じます。なんというか、〝ギュッ、ギュッ、ギュッ〟と3段階でブレーキがかかる感じなので、スピン量は半端ないと思います。トゥ寄り、ヒール寄りで打っても、スピン性能は高いなと感じました。なので、やはり「どこで打っても大丈夫」という安心感が欲しい人にオススメしたいですね。

《MEMO》
あえてトゥ寄りで打ちたいゴルファーのために、トゥを高く、ヒールを低く設計。それによりフェースを開いても扱いやすい。また、フェース全面に掘られた溝は深いラフなど打点がバラつくシーンやロブショットなど多彩なアプローチに対応。ZIPCORE構造、最新の溝設計もショートゲームを手厚くサポート。

『RTX FULL-FACE ウエッジ』の詳細はこちらをご覧ください。

《ヘッド形状》
 顔に〝丸み〟がありますね。それはリーディングエッジが丸みを帯びているのと、フェースのヒール側がやや高いからだと思います。なので、ボールをうまく拾ってくれるイメージが湧きます
 リーディングエッジが丸いので、フェースも開きやすいのですが、この丸みは人によって好みが分かれそう。たぶんプロに聞いても、半々になる気がします。「RTX 6 ZIPCORE」は誰が見てもイケメンだと思いますが、この「RTX DEEP FORGED」の顔はクセがあるというか個性的。でも、僕は、元々丸みのあるウエッジが好きだし、ボールを拾ってくれそうなので好きです (笑)。

《試打インプレッション》
 すごくボールを上げやすいです。それは、一つにはやはりフェース全体が丸くて、包み込む感じがするからでしょう。打感もすごくやわらかくて、ボールがフェースに乗ってくれる感じがあります。僕はどちらかと言うと、高く上げて止めるショットが好きなので、打感がやわらかくてフェースに乗るほうが距離感を出しやすい。フェースに乗れば、その分、スピンもかけやすくなります。だから、「RTX DEEP FORGED」のこの打感は好みです。
 それに、リーディングエッジに丸みがあるのでフェースを開いても構えやすいし、わざとダフらせたり、いろいろできる。すごく性能の高いヘッドだと思います。

《MEMO》
打感にこだわる日本人ゴルファーのために開発された軟鉄鍛造の国内限定モデル。打点部分のバックフェースを厚肉化することで、打感がさらにマイルドになるほか、ボールの浮き沈みが激しく打点が上下にバラつきやすい日本特有のライでもアプローチが安定する。

『RTX DEEP FORGED ウエッジ』の詳細はこちらをご覧ください。

 ウエッジ選びで大事なのは、なんと言っても〝顔〟だと僕は思います。変な言い方になりますが、ウエッジの場合、顔が気に入れば〝性格〟もいいはずだと思えるんです(笑)。
 逆に、構えた時にしっくりこないと、どんなにいいアプローチをしても寄らないものです。不思議なのですが、そういうウエッジは、上手く打ったはずなのに、「えっ、なんで寄らないの?」という現象がプロでもよく起こるんです。
 人間の場合と同じで、ウエッジでも〝運命の出会い〟はあります。そんな一本を見つけるには、最初に構えた時の印象が大切。目にした瞬間に「あ、いいな」「なんだか寄りそう」と思えるウエッジを選びましょう。