2023/08/01

SRIXON契約プロSRIXON×松山英樹

《 松山英樹 specialインタビュー 》勝てなかった3年8カ月があったから、マスターズで優勝できた

Q:まず、プロ転向した頃のことからお聞きしたいのですが、マスターズ優勝後に書かれた初の自叙伝『彼方への挑戦』(2021年8月刊行)によると、プロ1年目の2013年は国内で4勝して賞金王を獲得するなどとても充実していた一方で、背中や左手親指付近の痛みなど満身創痍だったそうですね。シーズンとしてはかなり苦しかったのでしょうか?
松山英樹(以下、松山):たしかにケガをしたのは苦しかったですけど、それ以上にしっかりとした目標が目の前にあったので、それを達成することだけを考えていました。それに、アマチュア時代からプロの試合に出て、プロでもやれる自信があったから、なんとか乗り切れたのだと思います。

Q:目標というのはPGAツアーでプレーすることですか?
松山:そうです。アメリカに行くことと、日本で賞金王を獲ることが目標でした。1年で日本ツアーを卒業しようと決めてやっていたので。

Q:その目標を達成して、翌14年にはPGAツアーにフル参戦し、早くも初優勝を飾りました。ご自分としては思っていたより早く勝てたという感想ですか?
松山:はい、それは早くできたなと思います。でもその反面、それまでに何度か優勝のチャンスはあったので、時間がかかったとは思わないけれど、もっと早く勝てたかなとも思いますね。

Q:ただ、2013年に痛めた左手親指付近が、後々までずっと影響していたというのは意外でした。
松山:そうですね。あのケガの影響で、その後、いろいろなところを負傷して、一時期ゴルフがわからなくなったこともありました。まあそれでも、自信があった分、なんとか切り抜けられたという感じですね。

Q:アメリカでも、初優勝のあと順調に勝利を重ねましたが、『彼方への挑戦』の中に書かれていた、2017年の「全米プロ」での優勝争い(注:最終日、単独首位でスタートしたものの、結果は首位と3打差の5位タイ)がとても印象に残りました。あの試合は、やはりご自身にとってターニングポイントだったのでしょうか?
松山:うーん……、まあそうですね。成績を見れば、あの時期がいちばん良かったというか、2月に「ウェイストマネジメント・フェニックスオープン」で勝ち、「全米オープン」で2位タイに入って、前週の「WGCブリヂストン招待」で米ツアー5勝目を挙げて、一番ではないけど、いい感覚があったんです。それが、あそこで勝てなかったので精神的にしんどかったし、「このゴルフでも勝てないんだ」という思いはありました。ただ、あの試合でミスをした原因というのは、ケガしてから手をつけるのを先延ばしにしていたものだったので、「それに取り組まなきゃ勝てないんだな」というのも分かったんです。まあ、そこから4年近く勝てなかったですけど、今となれば、それはそれで良かったんじゃないかなと思います。

Q:おっしゃるように、3年8カ月、思うような結果が出ない中で、2021年のマスターズを迎えたわけですが、大会前に「今週は行けそうな気がする」という感触があったそうですね。そういうことはほとんどないのですか?
松山:ないですね。まあ、まったくないことはないんですけど、あそこまで不安が少ないというのは珍しかったと思います。

Q:優勝から遠ざかる中でスイングも試行錯誤されて、積み重ねてきたことがあの試合で現れたように思います。単独首位で迎えた最終日の17番と18番のティショットで、それぞれ〝人生最高〟のドローとフェードが打てたというのは、ご自身にとってはかなり大きな出来事だったのでしょうか?
松山:まあ、そうですね。17番でしっかりドローボールを打つことを目指していましたし、あそこであのショットが打てるようになるために練習を重ねていたようなものでしたから。それに、クラブとスイングがマッチしたんだろうなとは思いますね。

Q:あの試合でも、ツアーレップの宮野敏一(住友ゴム工業)とドライバーの調整をして、その結果、満足のいくクラブができたと。
松山:宮野さんがいろいろな〝仮説〟を立ててくれて、開幕前日の水曜日の午後に最終調整のようなことをしたのですが、初日のスタート前にウェイトの重さを変えたりして、もう1回調整したんです。それをやって「ああ、もうこれなら大丈夫だろうな」と思ったので、宮野さんにも報告してスタートしていった感じですね。だから、あのドライバーは練習ラウンドで一回も使わないまま試合で使って勝ったんです。

Q:そうだったんですね。それまでずっとメジャー制覇を目標にしていて、そのメジャーの中でもマスターズというのは松山プロにとって特別な存在だと思います。そのタイトルを獲ったことで、ご自身の中で何か変わったことはあるのでしょうか?
松山:やはりマスターズに勝ったということですごい自信になりました。それに、マスターズチャンピオンとして名前が残りますし、どこに行っても、そういう言葉をかけられるので、それはすごくうれしく思います。

Q:話は変わりますが、日本のツアーの試合をテレビや動画で観る機会はあるのでしょうか?
松山:成績はちょくちょく見ますし、ニュースも読みますけど、映像まではなかなか観られないですね。

Q:31歳になって、同じ東北福祉大学出身の後輩プロもずいぶん増えました。ダンロップの契約プロにも後輩がいますね。
松山:植竹(勇太プロ)は、まだ学生だった一貴(比嘉プロ)がツアーの試合に出た時に、キャディをやっていたのを覚えています。「小さい奴が小さい奴(のバッグ)を担いでるな」と(笑)。そうやって学生時代にキャディをやっていたのを見ているので、シードを獲った時には「頑張っているな」と思いましたし、あの身長(163㎝)で頑張れているのは、一貴がそばにいるから、ということもあると思います。植竹はいい子なので、優勝してほしいですね。

Q:ご自身の話に戻りますが、成績を見る限り、やはり今シーズンは苦しんでいるのでしょうか?
松山:うーん……、まあ苦しいですよね。なかなか成績が出ない中で、「ちょっと仕方ない部分もあるのかな」と自分では言い訳をしていますけど。身体の面でなかなか思うようにいかずに……。

Q:去年は首の状態がかなり悪かったと聞きましたが、今年に関してはいかがですか?
松山:だいぶ良くはなっています。ただ、去年はケガをしてから、だましだましやって、良くなっては痛くなって、というのを1年間繰り返したので、その影響がまだ今年は残っているのかとは思います。

Q:今シーズンも終盤戦を迎えていますが、残る試合での目標をお願いします。
松山:そうですね。やはり優勝したいですね。ドライバーもアイアンもだいぶ落ち着いてきているので、クラブを信じて頑張っていきたいと思います。

Q:今日はありがとうございました。ご健闘を祈ります。
松山:はい、ありがとうございます。

◆ 松山 英樹プロ 最新使用ギア ※「全英オープン」第1ラウンド時点
■ ボール:スリクソン Z-STAR XV
■ ドライバー:スリクソン ZX5 Mk II(9.5°)
■ フェアウェイウッド:スリクソン ZX Mk II プロトタイプ(#3)
■ ユーティリティアイアン:スリクソン ZX Mk II(#2)
■ アイアン:スリクソン Z-FORGED II(#3〜PW)
■ ウエッジ:クリーブランド(52°、56°)
※プロ選手は製品を個別にカスタマイズして使用している場合があります。



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