山下 美夢有、プレーオフを制し待望の今季初優勝！ ～ 『スリクソン Z-STARシリーズ』は今季国内女子ツアーで31戦16勝！ ～

　前日2日目を終え、通算8アンダーの6位タイにつけていた山下。最終日は、首位を2打差で追いかけ最終組の2つ前の組でティオフすると、序盤からバーディラッシュを見せる。
　1番パー5で幸先よくバーディを奪うと、3番パー4、さらに5番から7番までの3ホール連続でバーディを奪い、一気に単独トップに躍り出た。フロント9を5アンダー「31」でプレーした山下は、折り返し直後の10番、11番でも連続バーディ。通算15アンダーまでスコアを伸ばし、2位に3打差をつけ独走体勢に入るかと思われた。
　だが、ここから山下に試練が訪れる。13番パー3、14番パー4といずれも短いパーパットが決まらずボギー。他の2名のプレーヤーに首位に並ばれてしまう。さらに、1度は2位に後退したものの、16番パー5では第2打をグリーン左横まで運び、3オン1パットのバーディ。トップに並ぶと、グリーン手前に深いバンカーが待ち受ける最終18番ホールを迎えた。
　バーディが欲しい山下だったが、ティショットは右サイドの深いラフへ。そこからの第2打もグリーン手前のラフに外れると、3打目のアプローチショットも寄せきれず、約13ｍのパーパットが残った。1パットで決めるには長すぎると思われたが、山下はこれを見事に沈めスーパーパーセーブ。この日6アンダー「66」、通算14アンダーの首位タイでホールアウトし後続組を待った。
　その後、一時2位に後退したものの、トップに並ぶプレーヤーが18番でスコアを落とし、山下と同スコアでホールアウト。勝負は2人によるサドンデスプレーオフに持ち込まれた。
　18番ホールを使ったプレーオフの1ホール目をともにボギーとし、迎えた2ホール目。山下は、ティショットでフェアウェイをキープすると、ハイブリッドで放った第2打はピン手前6mにつけるバーディチャンス。そのパットは惜しくも外れたもののパーをセーブし、ボギーとした相手プレーヤーを下し、激闘に終止符を打った。
「ショットが思うように打てなかった」と振り返った最終日だったが、「パッティングに助けられた」とグリーン上で勝負強さを発揮し、全プレーヤー中最多の8バーディを奪取。最終日に計3度プレーした難関18番ホールでも随所に光るプレーを見せた山下を、『スリクソン Z-STAR XV』をはじめとするスリクソンのギアとクリーブランド ウエッジが支えた。
　今季は、前週まで国内ツアーで実に7度の2位入賞を果たしたものの、優勝に手が届かなかった山下。自身19試合目にして、苦しみながらもついに今季初の栄冠を手にした。年間ポイントランキングで2位につけ、逆転で3年連続女王をめざす山下のプレーから目が離せない。
　この勝利により、『スリクソン Z-STARシリーズ』は今季の国内女子ツアーで31戦して16勝と圧倒的な強さを発揮。さらに、岩井 明愛（スリクソン・ボール契約）と櫻井 心那がともに2打差の3位タイに入り、TEAMスリクソンが大会を席巻した。

　また、米国男子シニアツアー「SAS選手権」では、最終日を首位と3打差の2位タイで迎えたジェリー・ケリー（アメリカ）が5アンダー「67」をマーク。通算13アンダーでホールアウトし、逆転で今季初優勝（同ツアー通算12勝目）を飾った。