前日の土曜日のプレーが悪天候のため中止となり、54ホール競技に短縮された今大会。第2ラウンドを終え、首位に3打差の通算10アンダー、4位につけた竹田は、最終組の一組前で最終ラウンドをスタートさせた。
2番パー4でこの日最初のバーディを奪った竹田は、続く3番パー3もバーディ。だが、8番、9番を連続ボギーとし、フロント9では上位との差を縮めることができなかった。バック9に入り、10番パー4、さらに13番5でもバーディを奪ったものの、15番を終えてトップとの差はスタート時と同じ3打のままだった。
だが、ここから竹田が驚異的な粘りと勝負強さを見せる。16番パー5で、ドライバーでフェアウェイをキープすると、3Wで放った残り240ヤードの第2打はピン手前3mにナイスオン。このパットを沈めてイーグルを奪いトップに1打差に迫ると、竹田は540ヤードと距離のある18番パー5でも2オンに成功。イーグルを狙ったロングパットは1mオーバーしたが、返しを決めてバーディフィニッシュ。通算15アンダーとして、土壇場でトップに追いつき、勝負を2人によるサドンデスプレーオフに持ち込んだ。
18番パー5でのプレーオフ1ホール目は、互いにバーディで譲らず。同じ18番での2ホール目もパーで分けると、その後、13番パー5と18番を交互に使った争いでも両者パーが続いた。日没が迫り、ここで決着しなければ翌日に持ち越されることが両選手に告げられたプレーオフ6ホール目。気温が下がり、体力と集中力が奪われそうな状況で、竹田を栄冠に導いたのは、やはり相手を上回る飛距離だった。
この日、5度目となる18番でのティショットでフェアウェイをキープ。第2打を3Wでグリーン右手前まで運んだ竹田は、およそ50ヤードのアプローチをピンの左1.5mにつける。前の2ホールではバーディパットを決められなかった竹田だったが、ここでのパットをしっかり沈めてバーディ。パーに終わった相手を下し、2時間に及ぶ激闘を制した瞬間、最後まで残っていた大ギャラリーを前に、笑顔で両手を挙げ喜びを表現した。
「今週はドライバーと3番ウッドの調子がよかった」
と勝因を挙げた竹田。LPGAツアーのロングヒッターたちを相手に、竹田はドライビングディスタンスで平均270.250ヤード(※第2ラウンドまで。最終日は未計測)を記録し堂々の1位。パーオン率でも同じく1位となった。注目すべきはパー5でのスコアで、最終日のバック9では、3つのパー5で1イーグル・2バーディと一気に4打伸ばした。ティショットと第2打で飛距離を稼ぎ、スピンの入るショートアイアンやウエッジでピンをデッドに狙い、より多くのバーディチャンスを作る──。そんな竹田のスケールの大きなゴルフと、ソフトな打感とすぐれたスピンコントロール性能を誇る『スリクソン Z-STAR』は、まさにベストな組み合わせと言える。
この勝利により、竹田は年間ポイントランキング争いで2位との差を広げ、初の年間女王に一歩近づいた。同時に、米女子ツアーの今季の残り試合と来季から2年間の出場権を獲得し、今年12月に出場を予定していた米女子ツアーのQシリーズ(最終予選)の回避に成功した。
大詰めを迎えた今季の国内女子ツアーで、竹田がさらに勝利を上積みするのか。その可能性は十分にある。
なお、竹田のこの優勝により、『スリクソン Z-STARシリーズ』は今季の国内女子ツアーで34戦して18勝と、勝率はさらにアップ。昨年の勝利数「19」に、あと1勝と迫った。
《竹田 麗央プロの使用ギア》
■ ボール:スリクソン Z-STAR
■ ドライバー:スリクソン ZX7 Mk II (8.5°)
■ フェアウェイウッド:スリクソン ZX Mk II(#3)
■ ハイブリッド:スリクソン ZX Mk II(#3、#4)
■ アイアン:スリクソン ZX5 Mk II(#5)、スリクソン ZX7 Mk II(#6〜PW)
■ ウエッジ:クリーブランド RTX 6 ZIPCORE(50°、54°、58°)
■ キャディバッグ:スリクソン GGC-S203L
■ ヘッドウェア:スリクソン
■ グローブ:スリクソン GGG-S028
■ アンブレラ:スリクソン GGP-S006
※契約選手はカスタマイズされたギアを使用していることがあり、販売していない場合があります。