LPGAツアーの新規大会であり、メキシコでは8年ぶりのツアー開催となった今大会。10位タイから出た第3ラウンドで4バーディ・ボギーフリーの「68」をマークし、通算6アンダー・トップと1打差の2位タイに浮上した岩井は、最終日も前日の勢いそのままに、序盤からスコアを伸ばす。
1番パー4でおよそ8mのパットを決めてバーディを奪い早くも単独トップに立つと、2番のパーを挟み、3番パー4で1.2m、4番パー3で2mを沈めてバーディ。5番パー5では第3打をOKの距離に寄せると、6番パー4では4.5mを沈め4連続バーディ。出だしの 6ホールで5つのバーディを奪う猛攻で、前半終了時点で通算11アンダーとし一気に混戦を抜け出した。
後半に入っても岩井の勢いは止まらない。10番パー3でティショットをピン手前4mに乗せ、これを決めてバーディとすると、13番パー5では1.5mを沈めてこの日7つ目のバーディ。この時点で2位との差を8打に広げた。続く14番をこの日唯一のボギーとし、その後の3ホールは1~2mのパーパットを残したが、すべてパーをセーブした。7打差で迎えた最終18番パー5も3オン2パットのパーとし、2日連続のベストスコアとなる6アンダー「66」、通算12アンダーでホールアウト。スタート前の1打差を逆転した上、2位に6打差をつける快勝で、記念すべきLPGAツアー初優勝を飾った。
最終日は風が出たことでコースの難度が高まり、60台をマークしたのは岩井を含めわずか2名だけ。そんなコースを相手に、岩井はパー5やパー4のティショットでフェアウェイウッドやアイアンを選択するなど、巧みなコースマネジメントを見せた。さらに持ち前の勝負強いパッティングも冴え、初めてプレーしたコースを見事に攻略した。そんな岩井のゴルフを、大きな飛びとすぐれたスピンコントロール性能を高次元で両立した『スリクソン Z-STAR XV』が強力にサポートした。
昨年12月のLPGAツアー最終予選会を姉・明愛(スリクソン・ボール契約)とともに上位で突破し、今季から同ツアーに本格参戦している岩井。国内女子ツアーの開幕戦では勝利したものの、LPGAツアーでは11位タイが最上位だった。それが今回、圧倒的な強さで、大会の初代チャンピオンとして歴史にその名を刻んだ。
次週のメジャー「全米女子オープンゴルフ選手権」をはじめ、岩井の今後のさらなる活躍に大きな期待がかかる。
《岩井 千怜プロの使用ギア》
■ ボール:スリクソン Z-STAR XV
※契約選手はカスタマイズされたギアを使用していることがあり、販売していない場合があります。
なお、他のTEAMスリクソンでは、最終日に2アンダー「70」をマークした勝 みなみが、今季同ツアーで2度目のトップ10フィニッシュとなる9位タイに入る健闘を見せた。