1972年に第1回が開催され、メジャー競技を除けば米国女子ツアーで最も長い歴史を持つ今大会。岩井 明愛は、予選の2日間ともに5アンダー「67」で回り4位タイにつけると、3日目には8アンダー「64」というビッグスコアをマーク。2位に2打差をつける通算18アンダーで単独トップに立った。
今季3度目となる最終日最終組でのラウンドは、1番から4番までパーの静かな立ち上がり。だが、5番パー5でガードバンカーからの第3打を30センチに寄せて初バーディを奪うと、続く6番パー4では、フェアウェイからの約90ヤードの第2打を1mにつけ連続バーディ。フロント9で2つスコアを伸ばし通算20アンダーとして、スタート時の2打リードを保って折り返した。
すると岩井はバック9でさらに攻勢に出る。
11番パー4で5m、14番パー4では1mのパットを沈めてバーディ。17番パー4では、フェアウェイからの第2打を3.5mにつけると、このバーディパットも決めた。そして3打差で迎えた最終18番パー4。ティショットをドライバーでフェアウェイをキープした岩井は、池越えの第2打を着実にグリーンセンターに乗せた。ピンまでは5.5mのパットが残ったが、これを見事に沈めてバーディフィニッシュ。両手で力強くガッツポーズを作った次の瞬間、妹・千怜たちから祝福のシャンパンシャワーを浴びた。
前日に続き、最終ラウンドも6バーディ・ノーボギーの「66」という見事なプレーで、通算24アンダーでホールアウト。スコアを伸ばし合う混戦の中、終わってみれば2位に4打差をつける快勝で、念願の米国女子ツアー初優勝を飾った。
この日の岩井は、前日までスコアを稼いだパー5を攻めあぐね、バーディは5番の1個のみ。その一方で、ほとんどが300ヤード台のパー4では、第2打でアイアンの巧みなコントロールショットを見せチャンスを数多く作ると、それを確実にものにした。また、ピンチらしいピンチは約4mのパーパットを残した3番パー4だけと安定感も光った。
そんな岩井のゴルフを、大きな飛びとすぐれたスピンコントロール性能を誇る『スリクソン Z-STAR XV』が強力にサポートした。
米国女子ツアー本格参戦1年目の今季、2月と4月の試合で2位に入賞。優勝まであと一歩に迫っていたが、参戦17戦目にしてついに栄冠を手にした。プロゴルファーとして、また一段ステップアップを果たした岩井のさらなる活躍に大いに期待したい。
《岩井 明愛プロの使用ギア》
■ ボール:スリクソン Z-STAR XV
※契約選手はカスタマイズされたギアを使用していることがあり、販売していない場合があります。
また、他のTEAMスリクソン勢では、最終日に2イーグルを奪うなど8アンダー「64」をマークした岩井 千怜が3位タイ、グレース・キム(オーストラリア)が単独5位にそれぞれ入賞。上位5人のうち3人までをTEAMスリクソンが占め、大会を席巻した。