2023/02/28

ダンロップメンバーズテニスメルマガ 2023 2月号

住友ゴムグループの(株)ダンロップスポーツマーケティングは、テニスを中心としたラケットスポーツを展開し、ダンロップをご愛用くださるテニスプレーヤーのために、「ご満足いただける製品を届けたい!」「快適なテニス環境を整えるお手伝いをしたい」という心で、あらゆる製品を開発しています。

今年も「全豪オープン」大会公式球として「Dunlop Australian Open」が使用され、会場内でもさまざまなイベントが催されました。

ニュースの詳細は画像をクリックしてください。
*写真
右:テニス・オーストラリア CEO兼全豪オープントーナメントディレクター クレイグ・タイリー氏
左:住友ゴム工業(株)代表取締役社長 山本悟

ダンロップボールケーブ

毎年設置しているインスタ映えスペースのボールケーブ。トラム入口付近に設置しており、終日写真を撮る人の行列で溢れています。約8,000個ものボールを使用して作られています。

ボールプール

子どもたちが楽しめる場所として新設されたエリア「AO Tennis Club」内に設置されています。プール内に隠されたゴールデンボールの数を当てた人の中から抽選で決勝戦のチケットをプレゼントするキャンペーンを、会場内で実施しました。

ジャンボボールのマスコット

会場内にたびたび陽気なマスコットたちが登場。楽しい雰囲気にさせてくれました。

スタジアム内デジタルウォールサイネージ

スタジアム内においてダンロップボールのデジタルサイネージが大きく掲出されました。

デジタルAOサイン

デジタルスクリーンにダンロップのボール映像が流れます(会場内複数設置)

フィジカルAOサイン

写真撮影して楽しめる巨大なAOのサイン。テニスボール数千球を使用

昨年11月に開催した「2023 DUNLOP ROAD TO THE AUSTRALIAN OPEN JUNIOR SERIES in Yokkaichi」で優勝した2名のジュニアが「全豪オープンジュニア」本戦に出場。1回戦厳しい戦いとなりましたが、世界トップ選手相手に堂々としたプレーで大健闘しました。今後もジュニアが世界へ挑戦する機会を与え、ジュニアたちの今後の活躍・発展をサポートしていきます。

富田悠太選手 全豪オープンジュニア1回戦
(敗退)Iliyan Radulov[2]6-4,4-6,2-6

辻岡史帆選手 全豪オープンジュニア1回戦
(敗退)Lavinia Morreale 6-7,1-6

オーストラリア出身で現役時代ダブルスでグランドスラム優勝経験をもつアリシア・モリク氏をスペシャルゲストに招き、「チャンピオンズプラクティス」をセッティング。モリク氏から2人にアドバイスをしていただき、貴重な時間となりました。練習を行ったのは、全豪オープン会場の中で2番目に大きい、会場観客数10,300人を収容できる「John Cain Arena」です。

レジェンドのロッド・レーバー氏をお招きし、ダンロップのイベントとしてファンとQ&Aを行いました。たくさんのメディアとファンが駆けつけ、イベント内ではサインボールをプレゼントするなど楽しいひとときとなりました。
※ロッド・レーバー氏は、2度の年間グランドスラムを達成した名選手。皆さんもご存知のとおり、全豪オープン会場のメインアリーナには『ロッドレーバーアリーナ』という名前がついています。

レーバー氏の実際のトロフィーが飾られました

ダンロップのウッドラケットを持って語っている様子

レーバー氏登場の様子

会場内パデルコート

「AO Tennis Club」内にはパデル、ミニテニス、卓球が体験できるスペースが設置されており、ダンロップが物品協力を行っています。

ショップ

ショップ内にはボールタワーなど目を引く装飾が施されています

デジタルAOサイン

会場内で上を見上げるとところどころに設置されているデジタルAOサイン

今年英国でのダンロップテニスボール生産開始から100周年を迎えます。これを記念して、ダンロップ100周年をPRする装飾や看板が設置されています。

今年契約したジェンソン・ブルックスビー選手(米国)

ボールプールの壁面

看板

今年からダンロップラケット「CX200」を使用しているジェンソン・ブルックスビー選手(米国)が第2シードのルード選手を破り3回戦進出。前哨戦でもベスト4に入るなど、今シーズン好調な滑り出しです。
2回戦:J.ブルックスビー 6-3,7-5,6-7,6-2 C.ルード[2]

ワイルドカードで本戦から出場した地元オーストラリアのアレクセイ・ポピリン選手。2回戦で第8シードのフリッツ選手を破り、3回戦進出。前哨戦でもベスト8に入り好調です。今年からダンロップラケット「FX500 TOUR」を使用。
2回戦:A.ポピリン 6-7,7-6,6-4,6-7,6-2 T.フリッツ[8]

予選決勝で敗れたマイケル・モー選手(米国)ですが、ラッキールーザー(LL)で本戦入り。LLのチャンスを生かし2回戦で第12シードのズべレフ選手を破り話題になりました。
2回戦:M.モー[LL]6-7,6-4,6-3,6-2 A.ズべレフ[12]

ジェンソン・ブルックスビー選手

アレクセイ・ポピリン選手

マイケル・モー選手

車いすテニスでは、上地結衣選手が単複決勝に進出。シングルスは、長年のライバルである、デ・グルート選手にフルセットの末敗退、準優勝となりました。
ダブルスは同じくダンロップ契約プロで今大会第1シードのアニーク・ファン・クート選手(オランダ)がディーダ・デグルート選手(オランダ)と組み優勝。上地結衣/朱珍珍(チュー・チェンチェン/中国)組は準優勝となりました。
【シングルス】
デグルート[1] 0-6,6-2,6-2 上地[2]

【ダブルス】
デグルート/ファン・クート[1] 6-3,6-2 上地/朱[2]

女子ダブルス表彰式

左からデグルート/ファン・クート組、朱/上地組

女子シングルス表彰式

準優勝 上地結衣選手

上地結衣選手

プレー写真

このように、全豪オープンでは、あちこちで【DUNLOP AO】を楽しんでいただくことができました。
盛り上がったのはメルボルン市内だけでなく、オーストラリアの各地にあるスポーツショップで、AO期間中に【DUNLOP AO】をアピールするディスプレイが見られました。

① Rebel(国内No.1スポーツ量販チェーン。AO期間中、8カ所で店舗外窓のダンロップ装飾を実施。ボール購入者に抽選で決勝戦のチケットが当たるキャンペーンも展開)

② Decathlon(世界最大級チェーンストア。店舗内の【DUNLOP AO】を前面に押し出すディスプレイ)

シドニー出身で、ワイルドカードで出場権を得たオーストラリア選手、アレクセイ・ポピリン選手の大活躍が、地元新聞の一面トップを飾りました。1回戦ではツェン・チュンシン、そして2回戦ではなんと、第8シードのテイラー・フリッツを、ともにフルセットの激戦で勝利。国内でもっとも発行部数が多い『Herald Sun』のトップを飾りました。
ポプリン選手は身長196cm、プロ7年めのプレーヤーで、今年から【DUNLOP FX500 TOUR】を使い始めたが、いきなりの大活躍で、世界をアッと言わせました。

2023年にテニス事業へ参入して100周年を迎えるダンロップの新しい試みとして、全豪オープンとのコラボ企画の1つとして「100周年記念黄金ダンロップボール」を作りました。この黄金に輝くボールは「2023 AO」のデザインで、ロッド・レーバー氏のサインも入っています。でも実はこの黄金ボールは、「実在しません」。仮想空間にデザインされたデジタルアートなのです。

まだみなさんは聞き慣れない『NFT』というのは、簡単に言うと「この世に1つしか存在しない、唯一無二のデジタル資産」のことです。デジタルデータは無限にコピー可能であるため、オリジナルの権利が守られにくくなっていましたが、『NFT』によって、売買可能な資産価値のあるものとして扱われるようになったのです。資産価値が守られ希少性が担保されることで、数億円を払ってNFTアートを購入するようなコレクター達が続々と出てきています。
近年、急激な拡大を続け、注目度の高い市場の一つであり、全豪オープンと共同で新しい分野に取り組むダンロップの姿勢が世界的にアピールされました。

若い方は「今のテニススタイルがあたりまえ」とお感じでしょうが、少なくとも「ピート・サンプラスがいた頃まで」は、もっとバリエーションに富んだプレースタイルが跋扈していました。

現代の世界テニスは、「両手打ちバックハンド」「ベースライン同士の叩き合い」「長~い試合時間」が特徴ですが、昔のテニスシーンを知っているオジサンたちには「みんな同じ打ち方」「ひたすらバッコンバッコンの打ち合い」「展開が単調」「やたらと長い」と感じてしまいます。まるで「昔の女子テニスの展開」を見ているようなんです。

もしかしたら若者のみなさんは、その言葉さえ知らないかもしれませんが「サーブ&ボレー」「オールラウンドプレーヤー」など、観戦していてじつに楽しい「スタイルのバリエーション」があったものです。

古くはロッド・レーバー、ジョン・マッケンロー、ステファン・エドバーグ、パット・キャッシュ、そしてボリス・ベッカー、ゴラン・イバニセビッチやピート・サンプラス。長きにわたって戦い続けた鈴木貴男選手もそうでした。彼らはみな「サーブ&ボレーヤー」と呼ばれ、ドッカーンとサーブを打ち込んで、リターンが返ってくる前にネット近くまで走り込み、ボレー一発でポイントを決めてしまう、きわめてスピーディーなプレースタイルだったのです。

そして、スタイルの違う同士の試合というのが、じつに面白かったし、会場もおおいに盛り上がったのです。「ベースラインプレーヤー対サーブ&ボレーヤー」という対戦は、まるで「他流試合を観るよう」で、楽しかったですね。

サーブ&ボレーはファーストボレーの一発で勝負する、いわば「居合い抜き」戦法。対するは、まるで前に出ようとしないベースライナーで、パンパンパンパン刀を振っていく「根気勝負型」。ときにはダイビングボレーあり、スーパーショットあり、見事なスマッシュあり。それをベースライナーが鋭いパッシングショットで抜いてみせる鮮やかさ。ですから観客は、否が応にも興奮します。ドキドキします。手に汗を握ります。

ところが今のテニスは、お互いがベースラインでの打ち合い。たしかにショット自体は強烈ですが、「単調」なんです。昔だったら「んっ、練習してるの?」って言われちゃいます(笑)

さて、どうしてこうなってしまったのか?

あくまで筆者の持論ですが、「ラケットの性能進化のせい」ではないでしょうか。もちろんプレーヤー自身の体力向上や努力の成果もあるでしょうが、ラケットの反発性能が飛躍的に進歩してしまったことが、最大の原因と考えられます。

まず「サーブの高速化」によって、「ネットまで詰める時間的余裕」がなくなっちゃいました。自分のサーブの強烈さゆえに、サーブ&ボレーができなくなっちゃうという、じつに皮肉な話。

さらに「リターンの強烈化」が、「ネットに詰める時間」を奪います。昔は「サーブのリターンはスライスで確実に返せ!」と教えられました。リターンがゆるゆるのスライスだったから、サーバーにはネットまで詰める時間があったんです。

ところが今は、無理してネットに出たところで、十分に前へ詰められず、サービスラインあたりの中途半端な位置でリターンに対抗しなければなりませんね。そんな後方位置で打たなければならないボレーに、決定力なんてありません。切れ味よく「スッパーンッ!」決まるから成り立つプレースタイルなんですから……。

また友人はこうも言ってました。「ラケットの進化がサーブを劇的に速くしたのに対して、ボレーにはそんなに影響がないからちゃうかな」と。たしかに「一理あり」ですね。いろんな相乗効果で、サーブ&ボレーというスタイルはまるで、あるとき突然に恐竜が消えてしまったかのように、ほぼ壊滅状態になりました。

それから「シューズの進化」もあると思います。捻挫を怖れずに、左右へ激しく踏み込めるシューズができるようになったから、ベースラインでの戦闘能力が増しました。それに時間軸で見ると、今日、一般的に言われる「安定型シューズ」が擡頭し始めた時期と、ベースラインスタイルが主流になり始めた時期とが、ピタリと重なるんです。

もうね、サーブ&ボレーを復活させるためには、野球界みたいに「プロのラケットはウッド製」にするしかないですね!
まぁ、いまさらウッドのラケットを作る工場を作るのがたいへんですけど……。

松尾高司氏

松尾高司氏

おそらく世界で唯一のテニス道具専門のライター&プランナー。
「厚ラケ」「黄金スペック」の命名者でもある。
テニスアイテムを評価し記事などを書くとともに、
商品開発やさまざまな企画に携わられています。
また「ダンロップメンバーズメルマガ」のサポーターも務めてもらっています。