DGW:まず、2022年のこれまでのご自身のプレーを振り返っていただけますか?
塚田:予選はほとんど通過しているんですけど(注:23試合中18試合で予選を通過)、なかなか上位まで行けないんですよね。それは、セカンドショットがあまりよくないのが原因だと思います。なかなかバーディチャンスにつけられないからパットも入らない。それがずっと続いている感じですね。
DGW:ただ、相変わらずティショットは飛んでいて、ツアーのスタッツを見ると、先週終了時点のドライビングディスタンスが300.23ヤードで第10位です。
塚田:ティショットはずっと調子がいいです。褒められるのはそこだけですけど(苦笑)。
DGW:ティショットと言えば、ダンロップフェニックストーナメント(DPT)では、ワンオンも可能な13番パー4が名物ホールです。塚田プロもワンオンを狙いますよね?
塚田:はい。常に狙っていますけど、僕がワンオンできる確率は、プロ野球のピッチャーの打率くらいじゃないですか? つまり、かなり低いということです(笑)。
DGW:(笑)。そのドライバーですが、NEWモデル『スリクソン ZX7 Mk II(マークツー)』を使っているそうですね。感触はいかがですか?
塚田:かなりいいですよ。前のモデルと比べてボール初速が間違いなく上がっています。プロだけでなく、アマチュアの人が打っても飛ぶ、とにかく飛距離がウリのドライバーだと思います。
DGW:あらためてお聞きしますが、フェニックスCCとの相性はどう感じていますか?
塚田:そうですねぇ。僕はDPTで上位に入ったことがないし、予選落ちも多いのですが、この2年は続けて予選を通過できているので、相性はよくも悪くもないのかなと。フェニックスCCは難しいですけど、いいコースだと思います。
DGW:プロのみなさんは、ティショットが難しいと口を揃えますが、今のティショットの調子だとそれほど難しくは感じないでしょうか?
塚田:そうですね。僕は、ティショットは「(セカンドで)クラブが振れるところならどこでもいい」と思って打っているんです。だから、ティショットではストレスは感じません。やっぱりストレスなくゴルフができるのはいいですよね。難しいコースをプレーすると、どうしてもストレスが出てくるので。
DGW:すると、塚田プロが考えるフェニックスCCの攻略ポイントはどこでしょう?
塚田:パットですね。このコースのグリーンは、距離が短くても、下手なところに乗せると大変ですから。ただ、ここのところパットの感触があまりよくないんですよね、前半戦はまだよかったんですけど、1年通してみるとあまり……(苦笑)。さっきも話したように、セカンドショットもいまひとつなのですが、グリーンのどこに乗せるかも大事だと思います。
DGW:では、ホストプロとして今週の意気込みをお願いします。
塚田:今年はどんどん若い選手が出てきて、今年37歳の僕は、スリクソンのクラブも使っている契約選手では一番年上なのですが、僕も彼らと一緒に大会を盛り上げたいと思っています。
DGW:同世代の人たちは期待しているんじゃないですか?
塚田:まあ、同級生の池田(勇太プロ)は頑張ってますからね(笑)。今シーズンも残りわずかですが、僕もここから頑張ります。
DGW:現在のご自身の調子はいかがですか?
秋吉:前半戦から中盤にかけて、ショットがかなりひどい状態だったのですが、それにくらべると今はだいぶ僕本来のショットが戻って来ているとは思います。
DGW:なるほど。そのショットの復調には、新しいドライバー『スリクソン ZX7 Mk II』は関係しているのでしょか?
秋吉:はい。ドライバーを替えて、かなりショットが変わって、だいぶよくなりましたね。
DGW:新しいドライバーを使ってみての感想は?
秋吉:メチャクチャいいです! 前のモデルとくらべると、すごく打感がよくなりました。それに飛距離が伸びたし、他のプロもみんな飛んでいます。今回ヘッドの構造がフルチタンに変わったのが、一番の理由だと思います。
DGW:素材の違いはそれほど大きいのでしょうか?
秋吉:そう思います。やっぱり男子プロはパワーがあるので、コンポジットよりフルチタンの方がしっかり飛ぶんじゃないかなと思っていました。試合になると、どうしてもヘッドが上から入ってくるのでフェースの上っ面に当たるのですが、フルチタンだと、フェースの上の方で打っても当たり負けしないんですよね。今回のドライバーはクラブ契約がフリーの選手もいっぱい使っていて、みんなが「いい」と言っているから、やっぱりスゴいと思います。
DGW:DPTについてお聞きしたいのですが、昨年の大会では、初日、2日目と首位に立って、最終日の途中まで優勝争いを演じました(注:最終順位は14位タイ)。
秋吉:そうですね。去年は、最終日のフロント9まではよかったのですが、最後は体力的にと言うよりメンタルが疲れてしまいました。僕自身、優勝争いが久々だったので、3日目までに気合いが入りすぎたというか(苦笑)。
DGW:DPTで優勝争いに加わるには、どんなことが重要ですか?
秋吉:やっぱり、3つあるパー5でしっかり伸ばすことでしょうね。どのホールもティショットがフェアウェイに行けばツーオンを狙えるので、悪くてもバーディを獲りたいですね。
DGW:今シーズンは、ここまで思うような結果が残せていないと思いますが、その点を含め、今週の意気込みを聞かせてください。
秋吉:いや、本当に大変だし、苦しいです(苦笑)。でも、この試合は去年優勝争いができていいイメージがあるので、もう開き直って、一発逆転を狙います。キャディとも話したのですが、失うものは何もないし、怖がらずに、悔いのないようにやろうと思っています。たとえシード権が獲れなかったとしても、すぐに帰ってくるという気持ちでいますし、とにかく今週を含め、自分の持てるすべて出し切るつもりで頑張ります。
DGW:まず、最後まで優勝争いを演じて2位タイでフィニッシュした2週間前の「マイナビABCチャンピオンシップ」について聞かせてください。
出水田:はい。あの試合は、初日からいいゴルフができました。ショットがずっと安定していたのですが、パットがすごくよかったです。メチャ速いグリーンでしたけど、上手くタッチを合わせることができたし、要所要所でパットを決めることができました。
DGW:やはりご自身にとっては今年のベストゲームだったのでしょうか?
出水田:そうですね。トップ10に入るのは今年初めてだったので。今年は、11位とか12位とか、あと一歩でトップ10という試合が多かったのですが、ここに来てやっと優勝争いできました。たから、終盤戦に向けて、すごくいい流れで来ているんじゃないかと思います。
DGW:たしかに、トップ10フィニッシュはあの試合が初めてでしたが、今年は成績が安定しているように思います。
出水田:はい。昨シーズンもあまり予選落ちはしなかったのですが、年々安定感は増している印象はありますね。
DGW:ツアーのデータを見ると、平均ストロークのランキングが昨年より上がっていますし、トータルドライビングは現時点で10位タイです。
出水田:そんなに上位にいるんですか(笑)? でも、たしかに今年はショットがよくなって安定感がある気がするし、ショートゲームも年々、少しずつよくなっているかなとは思いますね。
DGW:そう言えば、最近、試合中の呼吸法を変えたそうですね。
出水田:はい。ひと月くらい前から変えています。僕は決勝ラウンドでスコアを伸ばせないことが多かったので、技術的なことではなくて、考え方とかメンタル的な部分を変えたほうがいいんじゃないかと。それで、テニスの大坂なおみさんのメンタルコーチの本とアメリカのスタンフォード大学の先生が書いた呼吸法の本を買って読んでみたんです。そうしたら、すごくためになることが書いてあって、呼吸法もそのひとつなのですが、それを参考にルーティンを変えてみたり、いろいろ試したら、いい感じにプレーできるようになりました。
DGW:出水田プロも、早い段階でドライバーを『スリクソン ZX7 Mk II シリーズ』に替えたそうですね。どんなところに魅力を感じているのでしょうか?
出水田:とにかく第一印象がよかったです。前のモデルとは、素材も顔つきも色合いも違うし、マットブラックになってすごく構えやすいです。見た目がカッコいいし、打感もいいし、弾きもいいので、すごく飛んでいます。本当にいいドライバーなので、ティショットは不安なく振れています。
DGW:さて、DPTについてお聞きしたいのですが、出水田プロは、高校卒業後に1年間、フェニックスゴルフアカデミーで練習されていたこともあり、フェニックスCCをよくご存じだと思います。このコースを攻略するためのポイントはどこでしょう?
出水田:みんな言っていると思いますけど。やっぱり林に入れないことじゃないですか(笑)? それには、やはりティショットも、ドライバーで飛ばすだけじゃなくて、いろいろ考えないといけないし、時には刻むことも必要ですよね。
DGW:では、あらためて今週の抱負をお願いします。
出水田:はい。DPTは、僕が初めて現地で観戦したプロのトーナメントだし、先ほどの話にもあったように、フェニックスCCでは数えきれないほどプレーさせてもらったので、僕にとってはメジャートーナメント以上の試合です。直近の2、3試合はパットの調子も上がってきているので、あとはショットとうまくかみあって、落ち着いてプレーできれば、優勝争いができそうな感覚はあるし、自分でも楽しみです。