2024/11/14

SRIXONツアー情報契約プロレポート

《TEAMスリクソンin ダンロップフェニックストーナメントVOL.3》飛距離をアドバンテージにフェニックスに挑む

 先週、今季国内ツアー初参戦となるDPTへの出場が発表され、大きな話題を呼んだ松山 英樹プロ。12日(火)に行われた記者会見では、「(3週前の)『ZOZOチャンピオンシップ』では思ったような成績が出せなかったし、体調もよくなかった。少し休んで何が原因だったのか考えていくなかで、この状態でうまくプレーができれば自信がつくかなと思い、出ることにしました」と、出場を決めた理由を明かしていました。

 さらに、「出ると決めていなかったので、練習も少ししかしていなかった。スイングもいろいろ見直すところがあったので、そこを重点的に調整していました」とも話していた松山プロ。誰よりも早く先週の金曜日(8日)に宮崎入りし、週末はフェニックスゴルフアカデミーのドライビングレンジでたっぷり打ち込んだそうです。

 そして月曜と火曜は、東北福祉大学の後輩である岡田 晃平、杉原 大河両プロとともに9ホールずつ練習ラウンド。時折後輩にアドバイスを送りつつ(VOL.1の記事参照)、ティーイングエリア、ラフ、グリーン上と、さまざまな場所でコーチと時間をかけてやりとりする姿が見られました。

 その火曜日には、予選2ラウンドで石川 遼プロ、アマチュアの松山 茉生さん(VOL.1の記事参照)と同組でプレーすることが発表され、またまた大きな話題に。大ギャラリーを引き連れてのラウンドになりそうな2日間について、
「目標は優勝ですけど、今やっていることを、どこまでできるかというのも(目標として)ある。茉生は飛ぶので、その飛距離に圧倒されると思いますけど、それに対して冷静に自分のスイングをやっていけるか。初日から楽しみです」
 と語った松山プロ。22歳での大会初優勝から、ちょうど10年の今年、2度目の栄冠に大きな期待がかかります。

 国内男子ツアーのドライビングディスタンスのランキングで、20代の若手たちを向こうに回し、現在13位につけている塚田 陽亮プロ。その飛距離を生み出している現在の相棒が、4試合前に実戦投入したという『スリクソン ZXi LSドライバー』(11月9日一般発売)。

「いいドライバーですよ。39歳になっても飛距離が落ちないのは、このドライバーのおかげ」
 と笑顔で話します。さらに、同シリーズのモデルの中から、この1本を選んだ理由について、
「〝LS(ロースピン)〟という名前の通りスピンが少なめで、アゲンストでも球が強いんです。そこは僕の生命線ですから。それと、僕はプロの中では強振するほうだと思うのですが、強く振っても、曲がり幅が許容できる範囲に収まってくれます」
 と、強い弾道に加え、方向安定性の高さも挙げていました。

 また、アイアンも、ドライバーより一足早く『スリクソン ZXi シリーズ』にスイッチ。3番が『スリクソン ZXi5 アイアン』、4番からPWが『スリクソン ZXi7 アイアン』というコンボセットで使用しています。
「ZXi5の3番は、前のモデルよりも確実によくなりましたね。3番なのに球が上がりやすいし、操作性もいいです。僕はハイブリッドが下手なんです(笑)。だから、以前はユーティリティアイアンを使っていたこともあるけど、今はこの3番アイアンがあれば十分。〝7〟も、モデルチェンジのたびによくなってきているので、替えない理由がないという感じですね」。

 今シーズンの塚田プロは、前週までに3度のトップ10入りを果たし、賞金ランキング38位。自身のここまでのプレーを振り返り、
「まあ、39歳にしては、本当によくやっていますよね(笑)。何がいいからと言うより、全体的によくて、それも去年よりよくなってきているというのが本音。やっぱりクラブが自分に合っているから、ストレスなくゴルフができているんじゃないのかなと思います」
 とコメント。そうして迎える自身12年連続12度目のDPT。

「そんなに出てるんですか!?すごいですね」と笑いつつ、「ティショット次第だとは思うのですが、〝今週はやれるんじゃないか?〟という予感のようなものが自分の中で湧いてきているんです。今より賞金ランキングを上げて、また最終戦に出るためにも、その予感を信じながらやってみたいと思います」と、今週に賭ける意気込みを語ってくれました。

 DPTには、例年海外のビッグネームも招聘選手として出場していますが、今年、アメリカから初参戦するのが、現在ワールドゴルフランキング45位のテイラー・ペンドリス選手。TEAMスリクソンの一員でもあります。
 大学卒業後の2014年にプロ転向し、母国カナダや米下部のツアーでプレーしたのち、2021-22シーズン、30歳でPGAツアーに初参戦。そして、参戦3シーズン目の今年5月、「ザ・CJカップ・バイロン・ネルソン」で念願の初優勝を飾りました。

「PGAツアー参戦1年目、2年目、そして今年に入ってからも肩が痛くてクラブを思い切り振れなかった。それが治療して痛みが消えたことで、以前のようにドライバーが振れるようになった。それに、パッティングがぐんとよくなったことで優勝できたと思う」
 と勝因を明かすペンドリス選手。9月下旬に地元カナダで開催された「プレジデンツカップ」では22年大会に続いて世界選抜代表に選出。22年大会では同い年の松山 英樹プロとペアを組んだそうです。

 DPTについては、来日前に知人のプロたちから情報を得ていたそうで、
「ここでプレーしたことのある知人たちはみんな、素晴らしいイベントだと言っていた。ゴルフコースは本当に素晴らしいし、関係者のみなさんもとてもフレンドリーで歓迎してくれると聞いて、来るのがすごく楽しみだった」
 と笑顔で話します。そして練習ラウンドで初めてプレーしたフェニックスCCについて、「各ホール、両サイドに木が並んでいてとても美しい。ただ、深いバンカーがたくさんあるので、フェアウェイをキープしないといけない。それに、グリーンはとても傾斜が強いので、よく考えてプレーする必要がある」
 と、美しさを称賛しながらも警戒すべき点を挙げていました。

 そんなペンドリス選手のプレーで注目すべきは、何と言っても今季のPGAツアーの平均ドライビングディスタンスで11位に入った飛距離。今週ダンロップが行った計測テストでは、ヘッドスピード55m/s、最大飛距離340ヤードを記録し、居合わせたスタッフたちは驚きの表情を浮かべていました。選手自身、やはり今週はその飛距離を生かそうと考えているようで、
「ドライバーが好きなので、できるだけドライバーを使いたい。ショットの調子がよくてまっすぐ行けばチャンスが増えるし、多少曲がってもグリーンの近くまで飛ばせば何とかなると思う」。

 さらに、初めてのDPTでの目標について、
「もちろん、日曜日に優勝できたら最高だけど、日本という国とトーナメントを楽しみたいというのが僕の正直な気持ち。すべてを楽しみたいし、素晴らしい1週間を過ごしたい」
 と話すペンドリス選手。予選ラウンドは、幡地 隆寛プロ、清水 大成プロという日本の飛ばし屋とのペアリングです。


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