2021/11/25

コラム

ゴルフスイングの基本をマスター!身体・腕・クラブの一体感と身体主体のスイングを身につける

正しいグリップ、アドレス、身体の動きを覚えて、早速ゴルフクラブを振ってボールを打とうと思った時に、「どうやって動かそう?」「ゴルフクラブを持ったら分からなくなっちゃった・・」など、ゴルフクラブを持たない時にはイメージ出来ていた動きも、実際にゴルフクラブを持つとゴルフクラブの動きやボールに意識が行ってしまい、動き方が分らなくなる方が多くいます。

今回は、グリップ、構え方(アドレス)などを徐々に理解して、「さぁーこれからクラブを振ってボールを打ってみよう!」と思った時に、誰もが思う『どうやって振るの?スイングの基本は?』の疑問を解消する効果的なポイントをお伝えしていきます。

ゴルフスイングの基本は「身体の動作で腕やクラブが振られるようにする。」ことですが、その動作の前提条件として、身体と腕、クラブがある種の一体感を持ちながら動かせる感覚を掴むことが重要です。
身体と腕の一体感や連動は、身体主体のスイングを生み出す根本となる非常に大切な条件なのです。不安定で思う様なショットが打てない、ダフリ、トップ、スライス、フック等、様々なミスが出るのは、腕や手先が主体でクラブを振り回していることが大きな原因となっているのです。

●両脚を肩幅程度に開き「頭が天から吊られているイメージでまっすぐに立つ」と、おなかが凹んできて、くびれができるように感じられる状態になります。くびれ周辺を「コア」といいます。
次にゴルフクラブをかなり短く持って腕を下げる形にします。グリップエンドがお腹(おへそ辺りの中心からやや左側のエリア)に軽く触れる程度に付くようにクラブを短く持つように長さを調節します。

●グリップエンドがおなかに触れた状態から、コアと脚の力で胸を左右に動かして身体とゴルフクラブが一緒に動く感じをつかみましょう。

「注意点」
動き出す瞬間は、手先だけで動かそうとしない事です。コアをしっかりと働かせて胸の回転を生み出し、両脚を交互に使って地面を左右交互に踏みしめるようにして、腕とクラブの振り子のような動きを生み出します。手先だけで動かしてしまうと、お腹に付いていたグリップエンドがすぐにお腹から離れてしまいます。コアを使って胸を回し身体と腕が連動していれば、少なくとも7時から8時の位置にかけてはグリップエンドはお腹に触れた状態を維持することになります。



●ゴルフクラブがコアや脚といった身体の動作と連動して一緒に動く事が理解できたら、「頭は天から吊られるイメージ」でまっすぐに立ってから、正しいポスチャーを作り、グリップエンドが軽くおなかに触れる状態で腕を脱力して下げてクラブを短くグリップし、アドレスの姿勢を取って小さくスイングしてみましょう。上体の前傾により通常のゴルフスイングのような軌道で腕とクラブが動く感じが分かると思います。両脚とコアを使って左右に何度も往復させながら、身体の動きの感覚を掴みます。身体がブレ過ぎないように軸も安定させると、ゴルフクラブの動きも安定してきます。

【8時の位置】

【4時の位置】

「注意点」
あくまで手先の余分な力は使わずに、ゴルフクラブを動かそうとしない事が重要です。先述のように身体主体になると振り子の動作になってきます。7時と5時の間の動きから8時と4時の動きといった小さい振り幅では、グリップエンドが身体に触れている状態になります。

手先で動かしてしまうと、グリップエンドが動き出しと同時にお腹から離れてしまいます。動き出しでいきなり大きくクラブが離れていかないように意識して感覚を掴んで行ってください。また、グリップエンドをおなかに突き刺すように力を入れるのも、より大きなスイングにつながるその後の動作が身に付かなくなるのでNGです。

腕を下げた状態でグリップエンドをお腹から少し離して、正しい立ち方からポスチャーを作り、アドレスをとります。グリップは、いきなり目一杯長く持たなくても大丈夫です。グリップエンドを余して短く持つのもOKです。身体の感覚を意識しながら動きやすい長さでクラブをグリップしましょう。大切なのは素振りと同じイメージで身体を動かせるかどうかです。ボールに意識をとらわれ過ぎないように、素振りと同じ感覚で動き出せれば、正しい軌道で7時から5時、もしくは8時から4時の振り幅で動かすことが出来てきます。

この動きで実際にボールを打つ事も出来ますし、距離の短いアプローチでは、スタンスを狭くするだけで同じ動きでアプローチしています。
安定するまで何度も繰り返し素振りが出来てきたら、ゴルフをする上でとても大事な「始動」と「切り返し」を経てのインパクトゾーンという軌道が身についてきた事になります。インパクトゾーンが安定するとボールをヒットする事が安定し、ボールが飛んでいく方向性も良くなります。頭の中に正確な動作のイメージや感覚が湧いてくれば、目を閉じても当たるようになるでしょう。
何度も反復してこの振り幅の感覚を身に付けて進化させていきましょう。

始動から7時、8時と徐々に振り幅が大きくなるにつれて、わずかですが徐々にグリップエンドが身体から離れていく感覚がすればそれは大正解です。それが身体の動作で腕やクラブが振られている状態なのです。Step2のより大きな振り幅のスイングにつなげていけます。

Step1で行った動きをするとゴルフの基本動作が覚えられます。ただし、さらに大きな飛距離を出すにはスピードを生み出す振り幅が足りません。ミート率や方向性を最大限に高めて遠くに飛ばせる動き、コックが入ったスイングとポジションの確認方法を説明します。

(コックとは手首の動き。コックのコラムもありますので参考にして下さい)

コックが入ったポジションと言っても手首は色々な方向に動かす事が出来るので、手首や肘などが間違った動きを入れてしまうと正しくボールをミートできなくなり、飛距離も安定性も損なわれます。
今から紹介する練習方法はコックの向きを安定させるのに有効な確認方法ですのでぜひ練習してみて下さい。

※ティーペグがない場合は、グリップを短く持ってグリップエンド側が出るよう握り準備します。

●次にstep1で行った動作が上手くできるようなると、7時から8時の位置あたりのでは徐々にグリップが体から離れていく感じが掴めている筈です。

●その流れで引き続き、土台である足がしっかりと地面を踏みしめながら、コアから胸を回し身体が捻じれてくる動作が入ると、右の太ももを手元が通り過ぎるあたりからグリップエンドが身体からどんどん離れていき同時に右肘、手首が徐々に曲がり始まります。グリップが腰の高さを超えたあたりから左腕が地面と水平になる当たりでは、ティーペグがボールを指す状態になります。これで正しい手首のコックや右肘の使い方ができてくるようになります。

ここからはボールを打つ上で一番重要なダウンスイングという部分になります。ただ振るといっても、どこに向かって振って良いか分からないとボールに安定して当てることが出来なかったり、スイングに迷いが出て気持ち良く振れなくなったりします。そこで、ゴルフクラブを振り切る方向を学び、徐々にしっかり迷わずに振れるようにしていきましょう。

●基本のコックが入った位置から今度は、軸や頭の位置など前傾した姿勢を維持したまま、徐々に左へ身体の向きを変えていきます。よくある間違いですが、肩や頭から先行させて身体を左に回す必要はありません。コアの動作と両脚をしっかりと縦に地面を踏みしめるようにしてきっかけを作り、両脚が地面を踏みしめた状態から胸の左回転をリードしていきます。肩や頭ではなく身体のコアの動作と両脚の踏みしめを使って左回転させていきます。ここでも身体の感覚を意識して動作の感覚を掴んでいきましょう

腕は身体の動作に導かれるように連携を保ちながら降りていきます。クラブヘッドは、手首がコックされ右肘が折れた状態で戻ってくるので、バックスイングよりもより身体に近い小さな円を描いて戻ってきます。そして丁度胸や左肩がアドレスの位置を通過した直後に左腕とクラブヘッドもボールの位置へ戻りインパクトを迎えます。手先や腕の動作でクラブヘッドが余分に動いてしまうとすべてが水の泡になります。

●両脚の踏みしめとコアのリードがあれば身体の動きは止まることなくすすみ、右肘も手首もアドレスの状態に戻り4時の位置を通過していきます。更に身体を動かし続けていくと胸は目に見えて大きく左に回転しながら、左肘が徐々に曲がり始まり手首も親指側へ曲がり、右腕が地面と水平になるあたりで、グリップエンドに挿したティーペグがボール方向を再び指すような状態になります。

マスターするにあたり焦りは厳禁です。最初はゆっくり確認しながら左右の「型」のイメージを作り、身体各部の感覚を意識して動きがスムーズに繋がるように連続で動かせるようにしていきます。
ゴルフクラブの長さ、重さを感じながら遠心力に任せて何度も往復で繰り返していきます。
ゴルフクラブと調和が取れてくるとゴルフクラブが出す遠心力を身体で感じとりながら気持ち良くスイングが出来るようになってきます。身体で腕とクラブが振れている状態です。

身体と腕の連動や手首のコック・リコック、右ひじのたたみや伸展など、クラブを振る感覚が分かってきたら実際にボールを打ってみましょう。この状態ではまだハーフスイングと呼べるスイングですから、焦って早く振り回して、遠くまで飛ばす必要はありません。実はゆっくりと焦らずスローモーションのように正確にインパクト出来るようになればなるほどハイレベルといえるのですが、まずは自分なりのゆっくりした感じでスムーズに身体が動かせるようにしましょう。目安としては7番アイアンや8番アイアンであれば50Y位飛べば十分です。ゆっくりと身体の感覚を確認して、さらに感覚を磨き上げるように力む事なくリズムをつかめるように意識してスイングしましょう。ポスチャーやグリップといったアドレスと、始動の動作をスムーズにしていくことが安定と洗練につながります。

「アドレスが①」

「右側のコックが入った位置が②」

「振り終わった位置を③」

として3拍子で打って3の位置で止めてグリップエンドの向きを確認してみましょう。リズムは手先ではなく、身体つまりコアによる胸の回転と土台となる脚の踏み込みで掴むようにしましょう
打った後も基本の位置にクラブが来ていれば合格です!

フルスイングという言葉があります。最大限のスピードとパワーを出すための、その人なりの身体の能力を最大まで使った一番大きく深いスイングの事を言います。ただし、フルスイングは正しいハーフスイングがあってこそのものなのです。練習ではハーフスイングまでの小さなスイングをたくさん練習し、軸をしっかりと保ちながら一連の流れでスイングできるようにするなど、完成度を上げることがとても大切です。
そのうえでバランスを維持しながら自分自身が持っている身体の能力の最大値までコアの動作や土台である腰や脚を強く深く使えるようにパワーポジションの強さを学んでいけば、それが自然に正しいフルスイングになっているのです。

身体の動き、ゴルフクラブの基本位置を知るという事は、自分一人でも確認できるという事です。
確認方法を知ることによって自分の調子を維持する事ができ、悩まないでゴルフクラブが振れるようになってきます。
今回のチェック項目をリズミカルに何度も反復して、気持ち良くゴルフクラブが振れるように練習してみて下さい!

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