皆さんは“かなづち”で釘を打った事はありますか?
自然と手首を柔らかくしなやかに使っていると思います。これがコックを使えている状態です。
逆にもし、手首を固定して釘を打つとどうなるでしょうか?
肘から先を上下に動かしてロボットの様な動きになり、かなづちをうまく使えず十分なパワーが出せないことでしょう。
釘をうまく打つためには、「テコの原理」が必要です。手首を支点にしてかなづちを使えれば、スピードが増幅され強く釘を打つ事ができます。
ゴルフも同様です。コックをうまく使うことで、同じようなメカニズムがゴルフスイングの中でも起こり、ヘッドにパワーを十分に伝達でき、飛距離アップに繋がります。
特にアウトサイドイン軌道のスライスに悩むゴルファーがかなづちの使い方のようにクラブを操れるようになると、大きく改善がみられる場合があります。
かなづちを使うときのイメージをすることで、腕がしなやかになり、コックが正しくなってきます。クラブヘッドが身体の近くを通るように感じ、より正しいインパクトになってきてロスも減りボールの飛び方はよりまっすぐに安定してきます。
・軽く振っている様に見えても、力を逃がさずにヘッドスピードに変換して十分な飛距離が出せる人。
・軸のある良い姿勢でスイングできて、身体の左右のバランスも良く、手先で打とうとせずになめらかなスイングの人。
・ダウンスイング、フォロースルーで正しいスイング軌道でスイングできる人。
・力みが目立ち、姿勢や身体の使い方に対する意識やイメージが足りない人。
・手先でスイングするのでリズム・テンポ・タイミングがバラバラになりやすい人
・手打ちになるとアウトサイドイン軌道でクラブフェースも開きやすい人。
・インパクトで左肘が引けてしまうことも
【メリット】
・スイング軸がブレにくくなる。
・ボールを打ち出す方向性が良くなる。
・クラブを鋭角に降ろす必要がある状況で有効。
例)バンカーの目玉、ディボット跡や打出し角の低い弾道で打ちたい時
バックスイングやインパクトで芝や傾斜が邪魔でクラブが引っかかる時
【デメリット】
腕や手先でコックすると、手打ちになりやすい。
(余分な力みにつながり、身体の体幹や土台の動作が機能せず、手打ちに繋がってしまう)
【メリット】
スイング始動時に、体幹や土台の反応や身体の使い方が強いと、クラブが低く長く動くイメージを持ち易く、スイングアークが大きくなる。結果、身体の回転も大きく使え、飛距離アップが望める。
【デメリット】
・スイング軸がずれやすくなる。
・バランスを崩しやすく傾斜地などでは不向き。
・ボールを打ち出す方向性が悪くなる。
・腕や手首を固定する意識を持つと、力みや固さが生じて身体を使ったスムーズなスイングができなくなる。
・十分なコックが使えずに方向性、飛距離ともダウンにつながる。
手首を使い過ぎるとショットは不安定になりますが、正しい身体の使い方、正しい腕の使い方から引き出される正しいコックは、効率良くボールを飛ばす為には必要不可欠な動きです。
ご紹介したスプリットハンドドリルなどを使って練習し、ぜひマスターしていきましょう。