2021/12/03

コラム

ドライバーショットの基本(握り方・構え方・打ち方)、3つのステップで正しいスイングをマスター!

ドライバーはゴルフクラブの中で一番長いクラブです。ルールでは48インチ(約122㎝)まで認められています(2021年11月時点)。一般的に男性用は45インチ前後(約114㎝)、女性用は43インチ前後(約109㎝)あります。ゴルフクラブの中で最も長いクラブです。

ロフト角は男性用で9°~12°、女性用で11°~14°程度が一般的なロフト角で、ゴルフクラブの中では少ないロフト角です。

一番長いドライバーですが、クラブの総重量はクラブセットの中で一番軽いクラブでもあります。
男性用:280g~325g位  女性用:250g~280g位

ドライバーの特長を説明しましたが、ではその特長が実際のショットではどの様な影響を与えているか説明しましょう。
【クラブの長さ】
クラブの長さは、大きな遠心力を生み出しボールを遠くに飛ばせる半面、身体の動作に対してクラブヘッドが振り遅れ易くクラブフェースが開いてボールに当たり、結果としてスライスをし易くなります。
【少ないロフト角】
少ないロフト角は、バックスピン(縦回転)の量が少なくなるため、ボールを曲げる要素となるサイドスピン(横回転)の影響を大きく受けます。逆にロフト角が増える程バックスピンが多くなり、ボールが曲がり難くなります。ゴルフ経験がある人は、5番アイアンとピッチングウェッジ(PW)のどちらが曲がり易いかイメージ頂ければわかると思います。

ドライバーは、仮にアイアンを打つ力と同じ力で振っても他のクラブより遠くまで飛ばせるクラブです。しかし、ドライバーを持つと力んでミスする方が目立ちます。ドライバーは「遠くまで飛ばさなければいけない」と言う意識が働くことで力み易い事も振り遅れの大きな要因です。

これから打つショットの為に目的に応じ正しい準備(セットアップ)はドライバーに限らず全てのショットで必ず必要です。ここではドライバーを打つ準備を確認してみましょう。
●ポスチャー(姿勢)
 ドライバーはもっとも長いクラブです。構えた時の身体全体の姿勢が小さくなると特に長いクラブをコントロールできなくなります。「頭は天から吊られるイメージ」でまっすぐに立ち、背骨から体幹部、おなか周りのコアまでしっかりと筋肉が延ばされた状態の立ち姿勢からポスチャーを取る手順を守りましょう。

●スタンス
 ドライバーを打つ時の基本のスタンス幅は、両肩が両足の内側に収まるスタンス幅を目安にしましょう。広過ぎると安定する反面十分な回転が出来ませんし、狭過ぎると回転し易くなりますが長いクラブを振る為には不安定になります。安定性と回転のバランスを考えると、スタンス幅の内側に肩幅が入るスタンス幅を目安にしましょう。
●両肩幅がスタンス内に収まる幅で 
●ボールポジションは左脇の前に

ドライバーのボールポジションは左脇の前です。それよりも真ん中過ぎると、球が上がりにくくなります。また、左脇の前よりも左過ぎると左への引っかけやスライスも出やすくなります。ボールポジションは左脇の前を基本としてアドレスする様に意識しましょう。

●前傾角度
 ドライバーを上手く打つ為には長いクラブを振るのに適した前傾角度が必要です。いつも「頭は天から吊られたイメージ」の正しい姿勢からポスチャーを取る手順を守るようにすると、クラブの長さに応じて前傾角度は自然に変化します。長いクラブのドライバーは前傾角度が一番浅くなります。両腕は脱力した首、肩から楽に下げるようにします。外見上の大体の目安ですが、グリップエンドがおへそからわずかに左あたりを指している状態になります。

2つの写真を比べると、左のドライバーのアドレスは、右の7番アイアンの前傾角度と比べて浅く、黄色で示したスイングプレーン(クラブのシャフト角度)もよりフラット(横)になっている事が分かると思います。一方、右の7番アイアンは左のドライバーと比べて前傾角度が深く、シャフト角度もアップライト(縦)になっています。

●体重配分
 ドライバーの良いスイングでは左脇の前にあるボールに対して、クラブの入射角度は最下点をわずかに過ぎたアッパーブローで捉えるようになります。とくにボールが上がらないとかスライスする方は確認してみると良いでしょう。
左脇前のボールをややアッパーブローに捉える為には頭(特に頭頂部)の位置が重要です。頭の位置は常に身体の軸の上に乗っている状態でスイング中は維持されます。アドレス時に身体の左右を均等にする事を意識すると自然に頭の位置もスタンスの中央に来ます。頭が左(ボールに近付く)は厳禁です。

・ドライバーのアドレス時の体重配分は、アイアンよりも広めのスタンス幅で左右均等にする。
・頭の位置は左にあるボールよりも後ろ(右)になる。

・間違ったアドレスは、左にあるボールに対して腕に力が入るなどして上体が寄ってしまい、ボールの位置と頭の位置が近付いてしまう。それにより体重配分も左に多くかかり、体重移動の不十分なカット軌道のスイングになりスライスが多くなる。

・ナイスショットは正しいセットアップから生まれます。軸を保ちボールの位置よりも頭が後ろ(右側)に残る事で、左脇の前にあるボール対してアッパーブローになりスライス防止になります。

●アライメント
 ドライバーに限らず正しいショットには正しいアライメントは不可欠です。身体のすべてを正面に向けて、つま先、膝、腰、肩、目線の各ラインが正しい方向へ向いているかチェックしましょう。特にドライバーはスタンスを広くするため上体が左方向に傾き、肩や腰のラインが左に向いてしまうケースが多く見られます。

・正しいアドレスでは、つま先・膝・腰・肩・目線が同じ方向を向き、ターゲットラインであるクラブフェースの向き(赤ライン)と鉄道の線路の様に並行になります。

・アドレス時にボールがセットしてある左に上体が寄った間違ったアドレスでは、つま先・膝・腰・肩・目線が徐々に左向きになり、それぞれがバラバラな方向を向いたアドレスとなり、ナイスショットは期待できません。

練習では、スイングやショットの結果ばかり気にするのではなく、スイングの準備を整えた正しい姿勢とグリップでアドレス出来ているか?正しい方向(正面)に向いてアドレス出来ているか?正しい位置にボールが位置しているか?を気にしながら練習しましょう。

ショットを治すのだからスイングの注意点を意識する方も多いと思いますが、ショットを治す時には必ずグリップをチェックします。グリップの位置や持ち方が間違っている事によりスイング中の動きにエラーが起こっているケースも多々あります。特にスライスする方は、スイング中にクラブが開きやすいウィークグリップになっていないか?右手に力が入ってクラブを不用意に動かしていないか、左右のバランスが崩れていないかチェックしましょう。

「ゴルフクラブの正しいグリップ(握り方)とは?」

ドライバーもアイアンも基本的には同じ打ち方です。但し、スイングは同じイメージでも打つ前の準備「セットアップ」は違います。最初に説明した様に、クラブの長さが長くなるドライバーでは、特にポスチャー、スタンス幅とボールポジションに注意しましょう。クラブが長くなる分ボールと体の距離は遠くなり、アドレス時の前傾角度も浅くなります。ボール位置は左脇前で、体の向き「アライメント」はターゲットラインと平行になるように正面に向くことに注意して正しいセットアップからいつものスイングを心掛けましょう。

これも他のクラブと一緒ですが、クラブが長く遠くまで飛ばせるドライバーは、無意識に力む事が多くスイングリズムも早くなります。スイングリズムの乱れはそのままショットの乱れに直結しますので、クラブが長い分、いつもよりゆっくり振るイメージを持つ方が好結果に繋がる事もあります。コースでいざ打つというときに良いリズムに気が回るように、練習でも力むことなく良いリズムをつかめるように繰り返して心がけましょう。

ドライバーは遠くまで飛ばせるクラブでゴルフの醍醐味の一つでもあると同時に、遠くまで飛ばせるがゆえに曲がった時の曲がり幅も大きく、OBなどのペナルティーを受けてしまい簡単にスコアを大きく崩す原因となるクラブでもあります。
ドライバーを上手く打てる様になるには、良い練習を重ねる経験が必要になって来ます。やみくもに力んで練習しても意味が無く逆効果になります。正しいアドレス、セットアップを意識して正しくショット出来る一連の準備を意識して練習しましょう。

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