世界最古のゴルフトーナメント“ジ・オープン”の今年の舞台は、実に68年ぶりの開催となった北アイルランドのロイヤル・ポートラッシュ・ゴルフ・クラブ。隣国アイルランド出身のローリーは、アマチュア時代の14年前、2009年に行われたにアイリッシュ・オープンで、アマチュア優勝を果たした経験をもち、2012年には、同コースで開催されたアイリッシュ・オープンに今度はプロとして出場している。
ただ、今大会の1カ月半前に練習ラウンドを行った際、コースが大きく変わったことを知ったという。
「ジ・オープンのために多くのホールが改修されて、かなり難しくなった。ラフも長いしね」
とはいえ、いざ戦いが幕を開けると、初日、2日目と続けて4アンダー「67」をマーク。首位タイで決勝ラウンドに進み、3日目には3連続を含む8バーディ、それもボギーなしという完璧なゴルフで、通算16アンダー、2位に4打差をつけ単独首位で最終日を迎えた。
その最終日は、時間が経つにつれて風が強まり、ときおり雨が横から吹きつけるという、リンクスならではの悪天候の中でのプレーとなった。ローリーも一時は18アンダーまでスコアを伸ばしたものの、その後は7ホール中4ホールでボギーと苦戦を強いられた。
だが、ローリーは15番ホールで8ホールぶりのバーディを奪取。これで悪い流れを断ち切ると、難しい上がり3ホールをすべてパーで凌ぎ、2位との差を6打に広げて圧勝した。
この日、最終組を含む最後の10組のうち、アンダーパーでプレーした選手はゼロ。パープレーがわずかに一人という難コンディションでの戦いを制したローリーの強さの秘密は、185センチ・102キロという巨体をしなやかに使って繰り出すコントロールショット。そして、今年3月から愛用している『スリクソン Z585ドライバー』も武器となっている。
「まずヘッドの形がいい。それと、この数年、ドライバーショットが左右にバラつくのに悩んでいたけれど、Z585に替えてから方向性がよくなって、そのうえ飛距離も伸びた。Z585を使いはじめてからゴルフ全体がよくなったし、成績も上がっている」
大会を前にそう語っていたローリー。同じく愛用中の『スリクソンZ585アイアン(#4~5)』『同Z785アイアン(#6~PW)』とあわせ、風雨の中で見事なボールコントロールを見せた。また、ローリーは、スリクソンのクラブを使用して男子メジャーを制した初めてのプレーヤーとなった。
22歳だった2009年、初めて出場したアイリッシュ・オープンで、史上3人目のアマチュア優勝を果たした“天才”が、地元ともいえる地でついに手にしたメジャーのタイトル。これをきっかけに、さらに多くの勝利を積み重ねていくに違いない。
《シェーン・ローリー選手の弊社使用ギア》
■ボール:スリクソン Z-STAR XV ■ドライバー:スリクソン Z585 ■ユーティリティ:スリクソン U85 #2、#3 ■アイアン:スリクソンZ585 #4~5 / Z785 #6~PW ■ウエッジ:クリーブランド RTX4 ウエッジ 50°、58°